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2014年9月8日月曜日

Google関連サービスのアクセス悪化

 今日は中国では中秋節といって祝日のため家でボーっとしていたのですが、なんか一昨日あたりからGoogle関連のサイトやサービスの接続が悪く面倒被っています。具体的に述べると、自分のサイト「企業居点」でGoogleのフォントサービスがJavaに組み込まれているのですが、このフォントサービスの接続にやたら時間がかかるため更新作業とか始めると腫れぼったく遅いです。またメインで使用しているプロキシサーバーではGoogle関連のサイト、検索やYoutube、このブログでも使っているBroggerなどは完全にアクセスできなくなり、泣く泣くこのところほとんど使っていなかったサブのプロキシを使ったりして糊口をしのいでおります。
 
 原因はまだはっきりせず、もしかしたら自宅に引いてる回線に問題があるのかもしれませんし、中国政府がまた何かしら制限をかけているのかもしれません。しばらくしたら回復するかも、というか回復しないと困るのですが、ひとまず日記として書き残しておこうと思った次第です。

2014年9月7日日曜日

プロ野球、記憶に残る優勝チーム

 上の写真はこの前ネットで拾ってきた写真ですが、遠距離撮影の静止画ながら妙に躍動感がある画像で気に入っています。それにしてもなにしやがるんだこのツバメは……。
 写真に合わせて、というわけでもないですが最近スポーツネタを書いてないので、今日は前から準備していたプロ野球関連のネタについて書きます。そのネタというのも、私個人の中で記憶に残っている優勝チームです。
 
 プロ野球は言うまでもなく毎年ペナントレースが行われセパ両リーグで二つの優勝チームが出ます。毎年出てくる優勝チームですが何年かに一度は際立ったというか記憶に深く残るチームがあり、今日は私の目線で「あのチームはほんと強かった」と思えるチームをいくつかピックアップしてみようと思います。なお年齢の関係から、90年代以降のピックアップとなってしまう事にはご承知を。
 
 
1、1998年・横浜ベイスターズ(マシンガン打線
 今でこそAクラスからはほど遠いチーム事情が続くベイスターズですが、90年代後半は間違いなく競合の一角でほぼ毎年優勝争いの候補として名前が挙がるほどの実力を擁しておりました。その高い実力の原動力たるや括弧書きに書いた「マシンガン打線」と呼ばれた打撃陣で、ホームラン数こそ少なかったもののバッター全員が異常なまでにヒットを量産していただけでなく、一人が塁が出るや後続も次々と続くなど数得点を一度にもぎ取る非常に稀有な打線でありました。
 その中でも特に目立っていたのは4番を担ったロバート・ローズ選手です。優勝したシーズンの打率が「.325」という高い数字だったこと以上に、ランナーがいる状態であればほぼ確実に長打を放ってくるという恐ろしいまでの勝負強さが際立っており、満塁時であれば五割くらいの確率でヒットを打っていたようにすら思えます。このほかにもその後に2000本安打も決めた1番の石井琢朗選手、打って、走って、守れての三拍子が見事揃っていた3番の鈴木尚典選手など、素晴らしくタレントの揃っていた打線でした。特に鈴木選手は長打も単打も盗塁も自由自在だったので私がゲームで使っていた際は本当にありがたい選手でした。
 このように打線こそチームの代名詞となっておりますがその裏で投手陣も異常なまでに充実しており、現在も横浜で活躍されている三浦選手、楽天にいる斎藤選手、野村選手とエース級の先発投手が揃っていただけでなく、「大魔神」のニックネームで有名なストッパー、佐々木選手が君臨しておりました。後年、中日の岩瀬選手や元阪神の藤川選手、巨人の山口選手など球界を代表するようなストッパーが各チームに現れておりますが、ことストッパーという点においてはこの時の佐々木選手以上の圧倒的な威圧感、迫力、そして安心感を持ったストッパーはいないんじゃないかと思います。それほどまでにこの時の佐々木選手の投球は図抜けており、今も当時のビデオを見る度に「なんやねんこのフォーク……」とため息が出てきます。
 
2、2003年・ダイエーホークス(ダイハード打線
 2000年代前半にパリーグの各球場で使われていたボールは現在と比べて明らかに「飛ぶ球」で各球団ともに大幅な打高投低な傾向が見られましたが(近鉄の「いてまえ打線」も当てはまる)、ことホークスの打線となると記録上でも異常な数字が並んできます。
 優勝こそ逃した2001年は井口選手、小久保選手、松中選手、城島選手の四人が30本以上の本塁打を記録しております。その二年後の2003年、この四人のうち小久保選手は怪我で試合には出られませんでしたが、残りの三人にペドロ・バルデス選手の四人が四人とも100打点以上を記録した上、チーム打率も「.297」という途方もない記録を打ち立てております。注目すべきは打率や打点の高さに隠れて井口選手、村松選手、川崎選手の三人がシーズン盗塁ランキングの上位三位を独占するという機動力も備わっていたという点で、本当に資格のないチームだったように未だに強く記憶に残っています。
 この時クリーンナップを担った各選手はその後、松中選手を除いて他のチームへ移籍しておりますが、どのチームでも4番を含めた主軸を担っており、誇張ではなく「4番の実力を持った選手だけでチームを作った」ようなチームだった気がします。また先のベイスターズ同様に2003年優勝時は投手陣も充実というかエースがずらりと並んでおり、和田選手、杉内選手、新垣選手の三人のルーキーが揃って大活躍して優勝に大きく貢献していました。新垣選手だけはその後のシーズンでは持ち崩しておりますが、何とか今後復活を期待したいところです。
 
3、2009年・WBC日本代表
 仮に歴代で最強と呼べる日本のチームを挙げるとしたら、私はこの2009年のWBC日本代表チームを挙げることにします。各チームから名選手だけを引っ張ってきているのだから多少ずるい気はするものの、チームとしての完成度で言ったらこのチームが一番素晴らしかったと今では思えます。
 参加した選手はお馴染みのイチロー選手を筆頭に松坂選手、ダルビッシュ選手、岩隈選手、田中(マー君さん)選手、青木選手、川崎選手などその後にメジャーリーグでも大活躍する超一流選手たちはもとより、内川選手や小松選手などその後も在籍するチームの柱石となる選手も多く、これほどはずれのない人選はそうないんじゃないかと思える陣容です。
 実際の試合では予選リーグで大活躍した村田選手が怪我で本戦に出られなかったり、ストッパーとして期待された藤川選手が不調でダルビッシュ選手が代わりにストッパーを務めるなど多少のトラブルはあったものの、実際の試合では各選手が文字通り奮戦し、見事優勝にまでこぎつけました。特にイチロー選手に至っては予選から本戦までずっと不調であったものの、最後の大一番である決勝戦の韓国戦では決勝打を放つなど事実上、試合を決めるキーパーソンとなっており、あれだけの不調にもかかわらず使い続けた原監督の采配には頭が下がります。
 なおこの時のWBC大会では投手MVPは松坂選手に挙がりましたが、一番私の印象に残ったのはほかでもなく岩隈投手でした。数試合の登板を見ましたが大舞台でも一切動じず安定した投球を見せ、やはりその実力は抜きんで板という印象を覚えます。松坂選手自身も「真のMVPは岩隈選手」と話していたらしく、その後のメジャーでの活躍を見ても現時点でのナンバーワン日本人投手はやっぱこの人ではと思えてきます。
 最後に蛇足ですが、「マー君さん」こと田中選手はこの時にWBC代表として偉大な先輩たちと共に世界のチームと戦ったというのはその後のキャリアにおいて素晴らしい経験になったのではないかと素人ながら思ってます。また優勝時、藤川選手に「お前、まさひろっていうよりまさおって顔だよな」って言われ、「まさお」と連呼されながらみんなから蹴られたというのも、今思うといい経験だったんじゃないかなとか思ったりします。

2014年9月6日土曜日

中国の天気予報に対する不満

 今日の中国江蘇省は一日中晴れてて乾いた空気でもあり、さわやかな初秋の一日でありました。にもかかわらず先程MSNの天気予報を見たら今日の天気は「雷雨」と書かれてあり、なんやねんと思いつつまたもかと思ったわけです。
 
 あくまで私の肌感覚ですが、中国の天気予報は日本の気象庁と比べて的中率は悪く、全く当たらないというわけではないですが信頼がおけるデータではなくあくまで「参考値」としか見れないところがあります。もっとも中国は日本と比べて山地が少なく、平地ばっかなためにどこで雨雲が発生して降雨となるのか予想が難しいであろうということは多少同情します。
 しかしそれにしたってもうちょっと的中率を上げられないのかと思い、だったら始めから信用せずに自分で天気図を見てこれから予想を立てようというところに行きついたのですが、この時点でちょっと妙な事実に気が付きました。その事実というのも、中国には天気図がないということです。
 
 もしかしたら存在はしているのかもしれませんが、私が確認している限りだと天気図はネット上だとどこも公開しておりません。中国の気象局のホームページに行っても妙なレーダー図とか衛星写真こそ確認できるものの、日本みたいに前線記号や等圧線の書かれた天気図はついぞ確認できませんでした。中国一の検索ツールである百度でも「天気図」や「気圧配置」などというワードで検索してみましたが、どちらも日本のサイトしか検索に引っかからず中国地域のこれらの図はどうやっても見つかりません。
 
 もしかしたらですが、もしかしたら中国には天気図という物がそもそも存在しない、予報士も天気図を見ないでレーダー写真だけで予報を立てているのでは……という疑問がもたげてきました。っていうか天気図作れないんだったらまともに登山すらも出来ないはずなんだけどなぁ。
 恐らく日本人の大半は天気図なんて見ないで生活していると思いますが、なんだかんだ言いつつ予報を立てる際に天気図を見ると参考になるし、気圧配置とかでどれくらい風が吹くのかもわかったりできます。中学校の頃の教師があんまり教えるのが上手くなかったので当時は興味ありませんでしたが、高校時代に地学を学んだ際に再度勉強し直して、現在は予報士が晴れとか雨とかいうのよりもこっちの天気図で予想を立てることの方が多いです。
 
 にもかかわらず、中国ではその天気図を気象局が作成して公開してくれてはいません。もしかしたらプロの予報士すらも天気図を作れもしないしわかりもしていないのであれば、ちょっと自然科学のレベルを真面目に疑います。悪いことは言わないからちゃんと日本みたいにウェブサイトやテレビニュース中にちゃんと公開してくれと心の底から叫びたい次第であります。

朝日新聞の池上氏コラム問題について

 すでに各所で報じられているので説明する必要がないでしょうが、ジャーナリストの池上彰氏が朝日新聞紙上で連載していたコラムにて朝日新聞の従軍慰安婦記事が誤った事実を根拠に書かれていたと朝日自身が認めたことについて、誤報を流したことを正式に謝罪すべきではないかと書いたところ修正を求められ、掲載が見送られたという事実が池上氏自身の口から明かされました。記事掲載の見送りについては朝日新聞も認め、またその後に激しい批判にさらされたことから一転して掲載見送りは誤った判断だったとして掲載すると発表し直しました。
 今回の朝日新聞の対応について私個人の意見を述べると、やっぱこの会社って責任とかが緩いなぁなんて思います。共同通信なら担当編集長が間違いなく解任くらうのに。

 今回の掲載見送り判断のどこが問題なのかというと、単純に朝日が日頃から批判している「検閲」そのものを自身でやってのけたという点に尽きるでしょう。池上氏のコラムの内容は朝日にとって耳に痛い批判そのもので、そうした批判文などを意図的に載せようとしないのは戦前の日本と何も変わらず、こんなことしでかしておきながらどうにかなると判断した人間の頭はきっときれいなお花畑が広がっているかと思います。
 折しも、週刊文春など週刊誌数誌がまさに同じ従軍慰安婦誤報関連の記事を載せた号の広告を朝日新聞に載せようとしたところ、朝日は広告の掲載を認めないと拒否し、最終的には該当記事の見出しを黒塗りにする、これまた戦前、というよりは戦後ですが、検閲そのものという荒業をやって広告掲載を認めています。あまりこの週刊誌の広告問題と絡めて報じるメディアはまだ見ないですが、全く同じベクトルの問題だというのに池上氏には謝って、週刊誌には謝らないというのは報道機関、というより普通の人間の神経からしてどうかといったところでしょう。

 もっともこの問題はほかでも言われている通りに、当事者が池上氏だったからこそ朝日は対応を変えたと見て間違いないでしょう。仮にほかの人、それほど有名でなかったり、連載を中断するというような骨のある人間じゃなかったら黙殺して、そのまま知らぬ存ぜぬで無視していたと思います。今回の逆転劇も世間の批判が予想以上に大きかったからで、こういってはなんですが「都合の悪い内容は無視して載せない」という点については何も反省していないだろうし、近いうちにまた同じことをやらかすと私は予想します。古い話ですが、まだフジサンケイグループはホリエモンのニッポン放送買収事件の際は身内の出来事ながら逐一自分とこのメディアでも報じていた分、しっかりやっていたなと改めて感じます。

 問題の発端である従軍慰安婦誤報問題についてですが、事実概要についてはちょっとあれだけどこばやしよしのり氏の漫画「ゴーマニズム宣言」が比較的わかりやすく解説されていると思います。ちょこっとだけ説明すると、朝日新聞や韓国政府が従軍慰安婦が存在していた根拠とする本があるのですが、その本は全くのでたらめで、書中にある部隊名や命令書の番号などどれもこれもいい加減で作者本人も後で嘘書いたと認めているくらいです。それが今回の誤報問題の根源なのですが、最初に従軍慰安婦問題が持ち上がった頃と比べて現在はネットでの伝播力というものは高まっており、今とは時代が明らかに異なっております。

 何が言いたいのかというと、恐らくこの問題はまだまだ続くだろうし、朝日も同じような検閲を続けるでしょうし、変に長引くことによって部数もどんどん減っていくのではと私には思えます。ただでさえ新聞業界は不況だというのに、今後は明確な意思の下で購読を拒否する層が出てくるのではないかと思えるのに対し、朝日新聞側は未だにそれなりの緊張感というか危機感を呆れるくらい持っていないなという風に見えます。

 なお先ほど誉めたフジサンケイグループですが、フジテレビの韓流偏向について批判デモが行われた際は今回の朝日新聞同様に見事黙殺にかかってきました。結果はというとその後フジテレビはじりじりと視聴率を落としていき、韓流番組がすっかり減少した現在においてもかつての栄光どこ吹く風というくらいに丁重な視聴率順位に甘んじています。デモ当時にあのデモは韓国に対する排外主義的なデモだと批判する声もありましたが、今となってみると偽らざる単純な視聴者の声だったものではないかと思え、フジテレビは明らかに対応を誤ったなと考えてます。それにしても、フジテレビは韓流ゴリ押しだったのに同じグループの産経新聞は韓国大統領に因縁つけられるって面白い関係だなぁ。

2014年9月4日木曜日

後輩に行った講義

 先日、私の後輩が自分が「上海人とほかの中国人」の記事で書いたような内容を本社への報告として書きたいから、この記事にちょっと出てくる管仲の「衣食足りて礼節を知る」という格言のエピソードについて講義してほしいと依頼をしてきました。文書で送るのも面倒だったのでそのまま電話で簡単な解説を行った上で、
 
「ちなみに論語で孔子は、『金持ちで優しくなるのは簡単だが、貧しいのに優しくなるのは難しい』という言葉を残している。この言葉も『衣食足りて礼節を知る』につながる内容だと思う」
 
 と付け加えました。更にその上で、
 
「ちなみに『艦隊これくしょん』というゲームで戦艦大和は大鑑巨砲主義の申し子ということで巨乳に描かれている。作った奴はよくわかっている」
 
 と付け加えました。会社の報告書にこれも書いたらと後輩に言ったら、「上司にマジギレされる」といって拒否されました。後輩の会社では「艦隊これくしょん」は流行ってないそうです。
 
 なお実は私もこの「艦隊これくしょん」は遊んだことがありません。しかしネットで見ていると非常に流行っているようだし関連グッズも好調なようですからちょっと無視し辛いかなと思いつつ、ウェブブラウザで遊ぶゲームという性格から中国ではおいそれと触れられないというのが痛い所です。仮に遊ぶ機会があるなら私が一番好きな空母の「瑞鶴」を延々と使うことになると思え、もうこの際だから「永遠の瑞鶴」みたいな小説でも書いてみようかななどと密かに計画中です。マジでやったら百田尚樹氏に怒られるだろうな。
 ただこの「艦隊これくしょん」ですが、キャラクターとなる女の子のイラストを見ていて最近気が付いたのですが、かなりアレンジされてはいるものの基本的に和装をしているのが地味に大きな特徴ではないかと思えてきました。改めて眺めていると和服にこれほどバリエーションがあるのかと気づかされると共に、見ていて文化的なインスピレーションも受けるし見栄えも悪くないんだから、多少崩すというかアレンジを加えてもいいのでもっと日本人は和服を着てもいいんじゃないか、かえってそのほうが多様性を広げられるんじゃないかとこの頃よく思います。
 
 もっとも和装といってもこれは女の子が着るから価値があるのであって、男が衣冠束帯や鎧武者姿で街中にでも繰り出そうものなら周辺の要注意人物としてピックアップされるのがオチでしょう。以前に外語大出身者から聞いた話ですが、日本の着物といい韓国のチマチョゴリといい、伝統的衣装というのはどの国でも女性がそれを守る、保持する立場に置かれる傾向があるそうです。中国の旗包ことチャイナドレスにも言えることかな。
 なんで女性ばかりで男は伝統衣装着ちゃだめなのか、また伝統衣装を男も守るべきだという声が出てこないのは改めて考えると不思議です。成人式でも女の子は着物を着るのが普通ですが男が羽織袴だと暴れる新成人みたいに見られるため、やっぱスーツ姿に納められてます。もっともそんなこと言いながら自分は成人式の日、京都から実家帰るんだからといって京都の土産物屋で新撰組の羽織買った上にレンタルで袴借りて、ちゃんと「誠」の鉢巻締めて会場に繰り出しております。ほかの奴らは知らんが自分は伝統を守ったぞ等と周りに言ってましたが、「コスプレ会場と間違っただけやろ」とツッコまれてしまいました。

2014年9月2日火曜日

やる気のある無能

 号泣県議ですっかり全国から注目されるようになった兵庫県議会ですが、また新たなタレントが今日ニュースに出てきました。

 詳細はもうここでは説明しないのでリンク先を見てもらいたいのですが、つくづくなんでこんなに問題のある人間が曲がりなりにも議員になって公費から給与もらってるんだよとため息しか出てきません。もっとも明るみに出ているのは本当にごく一部で、政務調査費を始め全国津々浦々の自治体では呆れるような現状が続いているとよく耳にします。以前にも一度記事を書いていますが、国会議員の質以前に地方議会の方が今の日本にとって問題で、地方議会の腐敗が著しいからまともな政治家が育たないんだというのが私の持論です。

 そのように問題の数多い地方議員ですが、例の号泣議員といいこのスピード違反違反議員といい、一体なんでこんな人間性からして問題のある人物が議員になるんだという疑問が前からあります。一番大きな原因は地方議会選挙は日々の報道では大きく取り扱われることがないため有権者も誰がどのような人物で有能であるかどうか全く分からないまま投票が行われてしまい、結局組織票を持つ人間が強くなる傾向があることに間違いないでしょう。第二の理由としては地方議会は東京都議会など一部を除くと立候補者が少なく、私が以前ざらっと見た感じだと定員8人に対して立候補者は9人だけというような、ほとんどの選挙で当選率が80%以上という、どっちかと言えば「誰を落とすか」のような除名選挙になっていることも大きいでしょう。

 そうした選挙上の問題と並んでこのところ思うこととして、やっぱこういう地方議会って「やる気のある無能」ほど出たがるというのもあるかもしれないと思えてきました。この「やる気のある無能」というのは元外交官である佐藤優氏の著作に出てくる言葉で、上司の東郷和彦氏との会話で、「外務省には3タイプの人間がいる。やる気のある優秀な人間とやる気のない無能、そしてやる気のある無能だが、最も害が大きいのはやる気のある無能だ」と語られ、そっからは如何に外務省職員が問題あるかとこき下ろしタイムが始まります。

 佐藤氏の話は外務省内だけの世界ですが、実際には私はこの「やる気のある無能」は社会のあちこちに存在して文字通り毒をばらまいていると密かに見ています。やる気のある無能の何が問題なのかというと先程の佐藤氏の著作では、「やる気のない無能は仕事はできないが前に出ないから毒はない。だがやる気のある無能は仕事が出来ないのに妙な功名心を働かせて前に出てきて、問題をこじらせるだけこじらせて現場から逃げ出そうとする」と書かれてあり、私も首を深くうなずかされる意見に思えます。

 言わずもがなですが例の号泣議員などは典型的な「やる気のある無能」で、とりあえず情熱あるのはわかるが自分じゃ何もできないばかりか最低限のモラルすらもっていないどうしようもない人間でした。そんな人間がどうして議員になれたのかというとやっぱり「やる気」だけは十分にあって、何度落選してもあきらめずに選挙に出続けたことに尽きます。仮に野々村元議員と同じくらいモラルの低い人間がいたとしても、やる気が無く選挙に出たりしなければここまで余計なことはしでかさなかったと言えるでしょう。

 そして野々村議員に限るわけでなく、議員というか政治家というのはある意味自己主張の塊のような人間しかなれないということもあり、この手の「やる気のある無能」は未だ数多く存在していると思うし、中にはもっと問題のある人間もいるかもしれません。そうした人間を排除するためにはどうすればいいかですが、やはり選挙で引きずり落とす、引きずり落とすためには何をすればいいか、情報公開を進めるしかないというのが自分の考えです。もちろんやろうったって簡単にはできないもんですが。

 ちょっと政治家から離れますが以前に女性の同僚が、どうして日本の企業で女性は出世が阻まれるのかと問われた際、妙な答え方をしたことがあります。その答えとは以下のような回答です。


「自分はまだ直接会ったりしたことないですが、なんか親父や友人の話を聞いていると管理職になる女性というのはほとんどが際物というか性格的にも能力的にも歪な人が多いそうです。なんで歪なのに管理職になるのかというと変に上昇志向があって他人を踏み台にしたりすることもいとわず出世を求めるからなんだかんだ言いつつ上がってきちゃうと聞きます。
 もちろん男にだってこういう歪なまま上がってくるのはいるでしょうが、女性の場合は日本社会の偏見もあってただでさえ出世し辛い環境にあるので特に歪な女性に限って管理職になる、でもってそんな女性管理職を見てほかの男はやっぱり女性に管理職は向かないなどと思って余計に偏見が強まり、ループになってるのかもしれません。このループから抜け出すには、やる気はそこまでなくてもまともで優秀な女性をちゃんと上司が引き上げることに尽きるのですが、まぁそれはいつになることやら」


 日本人、というよりは日本社会はなんでもかんでも「やる気は大事」、「ガッツは常に見せないと」なんてほざく人間が多いですが、私は上記のような理由からやる気というのはあればあるほどいいってもんじゃないと考えてますし、実際にそう公言しています。真に必要なのは能力とそれに見合った地位と仕事であって、やる気があるからといって無能に大事を任せるもんだから戦争でも負けたんだ(by陸軍)と普通に話すので、多分周囲の人間からは変に冷めてていけ好かない奴だと思われてたかもしれません。まぁこの前久々に会った後輩からは、「いや、花園さんはとてもクールではなく、めちゃ熱くて攻撃的過ぎるじゃないですか」とツッコまれ、これはこれで問題あるようなとちょっと反省した限りです。

中国の人民解放軍とは

 後輩からリクエストを受けたので、前にもちょこちょこ書いてると思うけど中国の人民解放軍について素人ながら知ってることを書いてきます。
 
 人民解放軍とは言うまでもなく中国における唯一の軍隊ではあるのですが、厳密に言えば中国という国家が保有する軍ではなく、あくまで中国共産党が私的に保有する軍隊です。この辺日本人の感覚からしたらわかり辛いと思うのですが、日本は国家政府が最高の権力組織で自民党とか民主党など政党はその政府機能を代弁する下部組織であるのに対し、中国は共産党の方が組織権力として政府より上で、たとえ政府がAだといっても共産党がBだといったらBが正しくなる形態をとっております。なもんだから人民解放軍も中国の国家としての法律には縛られず共産党としての綱紀によって縛られる軍隊ということになります。もっとも近年は中国国内でも解釈の見直しが進んできており、事実上「国家としての軍」への看板の掛け直しが進んでいますが。
 
 それで肝心要の軍事力、というかどれだけ人民解放軍は強いのかですが、あくまでやや中国滞在歴がある素人としての意見を述べると、他国の軍隊と比べても非常にレベルが低いというのが現状だと思います。総兵力こそ約220万人で兵士の数だけ見れば間違いなく世界トップでしょうが兵士の練度は中国国内においてもそれほど高くないとの見方がされており、また兵器に関しても旧西側諸国から武器輸出に関してはしっかりマークされているためあまりおぼつかず、自主開発を余儀なくされているため貧弱さが否めません。特に致命的なのは艦船で、最近でこそ遼寧級と呼ばれる空母(ロシアのお下がり)を初めて保有するなど拡充を進めていますが、それでも兵装は古いとしか言えず、また空母に対する離着艦も訓練時間が他国のパイロットと比べて格段に劣ると見られています。
 
 かなり身も蓋もなく批判していますがこれらは以前に読んだ評論の受け売りなのですが、その評論の末尾においては、「人民解放軍こそ自衛隊だ(対外戦闘能力がない)」と締めくくられており、これには私もその通りだと感じます。実際、自衛隊みたいに災害救助などの活動や訓練はまだそれほど多くないし、あと皮肉なことだけど外国相手にするより国内の自国民の暴動を相手にしている数の方が履歴としても多いような気がする。
 
 ただ人民解放軍に優れた点が全くないわけでもなく、長所と呼べる点として真っ先に挙がるのはミサイル発射能力です。なんだかんだ言いながらロケットでの有人宇宙飛行も実現しているだけあってミサイル技術は米国やロシアなどに次ぐ水準にはあると思えますし、また曲がりなりにも核兵器も持っているのでこの点は脅威と見ても間違いありません。もっとも大陸間弾道ミサイル(ICBM)に核弾頭を載せられるかという点についてはまだ怪しく、米軍と一線構えるには角飛車落ちといったところでしょう。
 もう一つ私が地味に注目しているのはサイバー部隊です。中国は自国内でも政府が徹底的なネット監視を行っていますが、人民解放軍内にもハッキングやクラッキングを専門とするサイバー部隊が存在するとよく聞きます。以前にも書きますが次代の戦争においては開戦当初にまずどれだけ相手の通信網を破壊、妨害できるかが重要になると見られ、それこそスパイ衛星の破壊を含めて情報インフラを物理的にもソフト的にどれだけ破壊するかが大事です。そう考えると専門のサイバー部隊を軍隊が保有するというのは理に適っており、この点は日本の自衛隊も参考にした方がいいような気がします。
 
 最後に仮に中国と日本の間で先端がひらいた場合はどうなるかですが、私の見方だとやっぱり自衛隊に分がある気がします。日本は米軍に次ぐ世界第二位の海上軍事力を持つ国であり、なおかつ戦闘機などの装備の面で米軍からいろいろ融通を受けています(高値で吹っかけられてるが)。日本は地理上、本州に上陸された時点でほぼ敗北確定なので戦闘は日本海、もしくは朝鮮半島がメインとなるでしょうが、海上での戦闘であれば今の人民解放軍にまず負けないでしょうし、専守防衛といいつつさりげなく自衛隊は強襲上陸艇とかもあるので離島戦でもそこまで引けを取らないでしょう。
 そして何より、というかこの一点だけで勝敗を見てもいいくらいなのですが、中国において致命的なのは石油備蓄量が致命的なまでに少ないということです。日本は一日当たりの平均使用量の約六か月分の石油を常に備蓄しており、有事の際に極端に使用量が増えたとしても二ヶ月くらいなら全力で戦えると思います。それに対して中国の備蓄量はなんと約一ヶ月分しかなく、もし有事となれば国土も人口も桁違いに大きい分、あっという間に民生用の石油すら枯渇して戦闘どころではなくなるでしょう。この備蓄量の少なさに関しては中国国内でも弱点だと指摘されており、「俺たちももっと日本を見習って備蓄量増やそうぜ」という意見を前に中国紙で私も見ています。
 
 最後にといいつつもう一言。これも大分以前に書いた内容ですが日本人の自衛隊に対する印象としては現在、「好感を持っている」が確実に過半数を超えることでしょう。これは数多くの災害派遣で立派な実績を残しており、防衛の為というより災害対策として自衛隊に期待する意識が高く、その信頼度は下手すりゃ政府より高いかもしれません。
 それに対して人民解放軍ですが、一般の中国人からの信頼はほぼないと言っても過言じゃありません。人民解放軍はろくでなしの行きつく先だと普通に述べられており、また裏金などといった汚職も絶えず、普段威張っている癖に災害時の救助では全く役に立たないと散々の評判です。さすがにここまではっきりとは言わないけど、自国民を束縛することの方が多いと中国人も暗にわかっているのかもしれません。