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2013年6月30日日曜日

韓国の近現代史~その十七、全斗煥の大衆政策

 真面目に不人気で仕方がないこの連載ですが、たとえ読む人間がいなくても最後までは貫徹しようという意気込みです。もっとも今回辺りから割と時代が近くなるので、自分も書いてて解説とかしやすくなる分、前よりは面白くなってくるんじゃないかという気がします。
 さて誰も覚えていないであろう前回では光州事件を取り上げ、全斗煥が大統領になるまでの道のりを簡単に紹介いたしました。光州事件に代表される政治弾圧によって見事大統領になった全斗煥ですが、彼は軍人出身でありながらこれまでの朴正煕とは一線を画す政策によって国内経済紙の振興、そして自身の支持率維持に努めました。

 最も代表的な政策と呼べるのが夜間外出禁止令の廃止です。朴正煕以来の韓国では一般市民の夜間外出を禁止していたのですが、全斗煥はこれを緩和して市民の自由な外出を認めます。それとともに市民の興味を政治に向かわせないために実行したとされますが、それまでほとんど認めていなかった大衆娯楽も解放しております。
 これら一連の政策は3S(スクリーン、スポーツ、セックス)政策とも呼ばれていますが、結果的には国内での消費が活況化することによって一時はGDPがマイナス成長に陥っていた韓国経済を再興させるのに影響させたのではないかと私は睨んでいます。

 こうした政策のほかにも全斗煥は、外交でも緊張融和路線を取ります。韓国の大統領としては初めて日本に公式訪問、昭和天皇との会見も行って経済支援を取り付けるだけでなく、1988年開催のソウル五輪招致にも成功しており、こうした「開かれた政策」に関してはなかなかの手腕の様に思えます。
 一方で国内の政治弾圧は一切手を緩めず、先に結末を話すと大統領職の退任後、全斗煥は一連の政治弾圧と汚職から死刑判決(後に恩赦で釈放)を受けることとなります。ただ皮肉な話というか、全斗煥に恩赦を与えたのは政敵でもあり後に同じく大統領となる金大中ですが、彼も大統領退任後に不正蓄財で捜査を受けて晩年はパッとしないところがありました。そして金大中は既に死去していますが、全斗煥はまだ存命というのもいろいろ思うところがあります。

 ちょっと早い気がしますが全斗煥に対する人物評を述べると、粛軍クーデターの際の手際といい大統領在任中の政策といい、その手腕は政治家としても軍人としてもなかなか見事なものだという印象を覚えます。韓国国内でも政治弾圧に関しては批判されるべきとされながらも評価すべき点もあるのではないかと再評価が進んでいると聞きますが、時代が時代とはいえ、政治弾圧がもしなければ名大統領として名を残せたのではないかという気がします。

 次回以降もまだしばらく全斗煥時代について書きますが、次回はいよいよというかこの連載を始めようと思うきっかけとなったラングーン事件を取り上げます。

2013年6月29日土曜日

テレビCMに対する苛立ち

 先ほど、NHKのスポーツニュースを見そびれたのでテレビ東京の「neoスポーツ」で野球の結果を見ようとしたのですが、そのCMの入れ方にあまりに腹が立ったのでここで愚痴を書こうかと思います。

 まず私がテレビの前に陣取ったのは放映開始5分前。もちろん番組が始まる前なのでこの間ずっとテレビCMが流れているのですが、それはまぁしょうがないと特に怒りを覚えることはありません。問題なのは番組開始後で、まず10時半になって番組が始まると、「今日は○○選手について徹底取材」などと短い映像と簡単な構成説明が1分程度流されて、そのすぐ後にまたCMに移りました。まぁこれくらいならどこもやってることだしと、まだ自分も我慢できます。

 とはいえさっきから延々と同じようなCM見させられて、「早く試合の結果だけ教えてくれよ」という感じて見ていたのですが、CMが終わると今度は番組司会者が「こんばんわー」って挨拶し、続いて解説者(緒方耕一氏と前園真聖氏)の紹介、そして二人が今日解説する内容を1分くらい紹介し、そのすぐ後にまたCMに移りました
 この時点で多分周りに誰もいなかったら、決して冗談ではなくテレビ画面に向かってリモコン投げつけていたことでしょう。一体どんだけCMを流すんだ、これは通販番組かと憤懣やるかたない状態でしたが一応は我慢し続けてそのまま待ちましたが、結局この番組が今日のスポーツ結果を報じ始めたのは10時38分頃、つまり番組開始から8分経ってようやく報じるという有様でした。ちなみにこの間、私は番組開始前と合わせて10分以上もCMを見させられたことになります。損だけ待ってようやく始まった番組でしたが、野球からではなくゴルフの試合結果から始まったのでそこでテレビの電源を切りました。もう絶対にneoスポーツは見ないぞ。

 あくまで個人的な違憲ですが、視聴者がCMにイライラするのはそのCM放送時間よりも、コマ切れにして出されることの方が大きいような気がします。上記のneoスポーツの様に番組はなかなか始めようとせず、1分くらい映像流した後にすぐまたCMに移す。この行為はいくらなんでも視聴者をなめたやり方じゃないかと個人的に思います。逆に10分インターバルでCM流すならまだ許せます。

 それにしても自分はこの頃本当に丸くなったと思います。若い頃だったらリモコンを投げようとするとかそういうレベルじゃなくて、こんだけ腹立ったらテレビに向かって横蹴りかフックを確実に入れていたことでしょう。血気盛んじゃなくなって良かったと思う一方、前ほど情熱的じゃなくなったことに少しさびしさを覚えます。

次回参議院選挙に対する私の見方

 先週末に都議選が終わって、日本の政界はいよいよ7月21日に行われる参議院選挙へと関心が移ってきました。かくいう私も三度の飯より政治と中国史が好きだというだけあって現時点でかなりワクワクしており、今日は思う存分に今回の選挙に対する私の見方をどがっと書いていきます。

 まず選挙結果の予測ですが、予測も何も自民・公明が勝利して大量の議席を獲得することはこの前の都議選の結果から言っても明らかで、むしろ与党がどれくらいの議席を獲得できるかが論点でしょう。前回の都議選でもそうでしたが今年に入って与野党間では何かを軸にした大きな論争は全くなく、選挙を前にした現状においても争点らしい争点は何も存在しません。強いて挙げれば憲法改正問題がありますがこれは有権者の間で関心が低く、選挙の争点としたところで野党は得るものはほとんどないでしょう。

 ではほかの分野は争点になるのか?結論から言えばNOとしか言いようがなく、経済分野では多少の批判はあるものの一定度の成功を収めているアベノミクスを批判するのは逆批判を受ける可能性が高く財界からも支持を失います。外交分野でも安倍政権は失敗らしい失敗はなく、中国や韓国とは依然と仲が悪いままですがそれは以前からだし民主党政権時代もそうでした。
 仮に野党がこれまでにこれらの分野で対案なり、独自政策案を出しているのならまだ話は違いますが今回においては、少なくとも私が見ている限りではPRしてきた対案などはなく、安倍政権がやることに対してなんか黙ってみていたような感じにしか見えません。恐らく野党としては安倍政権が何かしらミスったらそれを批判しようと待ち構えていたところ、なんとなくそのままアベノミクスとかがうまくいっちゃったことから何もしないで国会が終わってしまったってのが真相な気がします。昔話(中国伝来)の「待ちぼうけ」じゃあるまいし。

 この敵失(エラー)を待つという政治戦略ですが、皮肉な話であるもののここ数年の日本政治では有効な戦略でした。それが今回に限って何故うまくいかなかったのかというとアベノミクスが比較的成功したことはもとより、大臣を始めとする与党の有力議員が致命的な失言を犯さなかったことが大きいです。
 この点で私は自民党を今回高く評価しているのですが、以前と比べて本当に失言が減った気がします。議員自体が気を付けるようになったのか、失言をする人間を大臣にしなかったのかはわかりかねますが、実に守りの堅い陣営で臨んでいるように思え、自分が記憶する限りですと先日の高市早苗政調会長の「福島原発事故でも死亡した人間はいない」という発言以外では失言らしい失言がこの半年、全くありませんでした。あの麻生財務大臣ですら失言がないのはかえって気味が悪いが。

 このような観点から、次回の参院選では与党大勝利、野党大敗は最早確定していると言っても過言ではなく、与党が過半数を奪い返してねじれ国会も解消することは固いです。ねじれ国会が解消するのは素直に歓迎すべき事態で、あとはほかの改憲政党と合わせて三分の二の議席が取れるか、取れたら完勝ってところですが、非改選議席もあるのでこちらはそこまで簡単じゃありません。でもこのムードならいきかねないと少し思うところもあるのですが。
 ちなみに与党+改憲政党がギリギリで三分の二の議席に達しなかった場合、恐らく野党の間から離反者が出てくると思います。そしたら野党は組織が瓦解まではいかないまでもにっちもさっちもいかなくなるので、この際だから敢えて大敗してみた方が次につながるのではないかとも思います。大勝したら与党も気が緩んで失言をしたりするかもしれないんだし。

 ただそんな野党に対し、「こうすればいいのに」という案が実は一つあります。もったいぶらずに言うとそれは自民公認で立候補してくる渡邊美樹前ワタミ会長を徹底的にやり玉に挙げて批判することです。渡邊前会長については私も記事を書いて批判をしておりますが、折しもブラック企業に対する批判が社会的にも高まっているようにも感じられ、身近な話題と企業であることから有権者の感性にも訴えやすい気がします。
 ワタミは昨日発表された第二回ブラック企業大賞にも見事ノミネートされており、このような社会通念上、問題のある企業の元代表を公認する自民党の姿勢はどういうものか、法律違反を行っている企業を堂々と認めるようなものではないかといった具合に、どうせほかの論点では勝ち目がないのだからワタミ批判に絞って選挙戦を展開したらまだ得られる議席もあるんじゃないかという気がします。

 念のため補足しておきますが安倍首相と渡邊前会長は以前から昵懇の仲で、第一次安倍政権時も教育再生会議のメンバーに入っております。今回の公認も安倍首相の肝いりであることは間違いなく、それだけに野党側としては付け入る隙もあるのではないかと、具体的なことには言及せずにここらで筆を止めます。

 故水野晴郎じゃないけど、政治って本当にいいものですねぇと言いたくなる夜です( ´ー`)

2013年6月28日金曜日

衆参ダブル選挙を予測した方々に対して

 また例によって関係ない話題からですが、以前にも紹介した「銀のさら」のCMがまた面白いです。こういうのを見ていて思うけど、つくづく自分は不条理なネタが大好きな気がします。

 話は本題に入りますが、これから次回参議院選挙についての私の見解を思いっきり書こうかと考えているのですがその前に、どうあがいても理解不能な政治予測が先月から今月にかけて出回っていたのでそれについて個人的な批判をします。

参議院選挙直前の衆議院解散による衆参同時選挙はあるのか?(児玉克哉三重大学副学長・教授)

 やり玉に挙げて少しかわいそうな気がするのでフォローを入れると、今回問題視している「衆参同時選挙が起こるかも?」と予想した人は他にもいっぱいいますし、日経新聞など大手紙の政治部記者もたくさん書いています。その人たちに対して強く言いたいのですが、お前たちの気は確かか?

 本来、予想というのは外れる可能性もあるのだし当たってるかどうかでいちいち批判すべきではないとは思うものの、この衆参同時選挙がさも起こるかのように意見を主張した方に対しては強い疑念を持ちます。

 今回このような主張をした人たちの意見をまとめると、昨年12月に実施された総選挙は一票の格差が大きく、各裁判所からも無効とはしないまでも次々と違憲判決が出されております。そのため上記リンク先の児玉三重大学副学長によると、このままいけば司法から選挙無効判決が出る可能性もあり、そうなってしまっては選挙をやり直さなければならなくなります。なので一票の格差を是正する「0増5減」の選挙区改正を実施した後、7月21日に実施が予定されている参議院選挙に合わせて安倍首相は衆議院も解散し、同時選挙を行ってくる可能性が高いというようなのが主な主張です。

 言ってはなんですが空想も甚だしい意見としか私には思えません。日本の司法というのは三権分立という言葉があってないくらいに行政のいう事に従いますし、仮に選挙無効という意見を出してもその意見を出した裁判官が左遷されてなかったことになるだけでしょう。また前回衆議院選挙で自民、公明の与党は大勝しており今ここで解散してもメリットはほとんどなく、たとえ司法からクレームが来たって政治的判断で無視するのが結果のような気がします。
 有権者からしても去年選挙やったにもかかわらずまた総選挙をやろうものなら変に感じるでしょうし、下手したらその疑念によって与党は今より議席を減らす可能性もあります。以上の様に衆議院解散、同時選挙に打って出るというのは動機も、メリットも、民意もない行為でしかなく、やろうとする人間はまずいないでしょうし、いたとしたら余程の馬鹿か変人に限ります。まぁ昔、一人の変人が誰も予想しない中で衆議院解散に打って出て、見事に大勝してのけたことはありますが。

 重ねて厳しく批判しますがこの衆参同時選挙という予想は想像する価値すらない予想であって、こんなくだらない意見を主張して無駄に有権者を惑わせてどうするのだと同じような意見を言ってた人たちに強く皮肉を言ってやりたいです。どうせ実現性の低い予想をするならもう少し状況解説とか参考に足る内容を発信するべきで、こんなしょうもないこと言うというのはもう政治センスがないに等しいのだし仕事を変えた方がいいと私から是非お勧めします。

2013年6月27日木曜日

ゲーム会社、インデックスの破綻について

 自分は以前はそんなにアニメを見る方ではなかったのですが、今期に限っては「進撃の巨人」、「はたらく魔王さま」、「デビルサバイバー2」の三本のアニメを毎週欠かさず見ております。「進撃の巨人」に関しては漫画も大ヒットしているので説明するに及ばず、アニメスタッフも超人気漫画ということで力の入れようが明らかに違ってて私も高く評価しているのですが、実はそれ以上に評価しているのが「はたらく魔王さま」です。
 細かいあらすじは語りませんが魔王がマクドナルドのアルバイター、勇者がNTTドコモのコールセンター契約社員という、非正規雇用化が進む現代社会をうまく題材に使った原作の面白いストーリーはもとより、こちらもアニメスタッフが非常にいいというか演出が他のアニメと比べて段違いにいいように思えます。それこそ見せ方一つでここまで面白く出来るのかと感心させられるくらいで、映像の世界は奥が深いと思い知らされる出来です。またヒロインに対してネット上で、「ウォールエミリア」、「板金」などと揶揄されているのも見ていてかなり笑えます。

 と、そんな趣味の話は置いといてそろそろ本題に入りますが、私が今見ている三本目のアニメ、「デビルサバイバー2」は同名のゲーム作品を元にしたアニメ作品なのですが、このゲームを制作した株式会社インデックスが本日、経営破綻して民事再生法の適用申請を出してきました。

金融商品取引法違反の疑いで強制調査を受けたインデックス(ジャスダック上場)、民事再生法の適用を申請(帝国データバンク)

 もともと「デビルサバイバー」をはじめとする一連のゲーム作品はアトラスという会社が作っておりました。ただインデックスが大分前にアトラスを買収してからはアトラスはブランド名となり、その後も「ペルソナシリーズ」を始め人気作を出し続けそこそこ成功して生き残ったゲーム会社だったのかと思いきや、思いっきし粉飾決算をやらかして損失を隠しており、それがばれたもんだから一気に民事再生法へと駆け込んだ模様です。
 非常に残念な話なのですが、本業のゲームの方では固定ファンもついてて海外でも高い評価を受けるなど好調だったにもかかわらず、日本振興銀行と株式を相互保有した後に振興銀が破綻しちゃったもんだから一気に財務体質が悪化し、多大な負債を抱えたもんだから粉飾決算をやるようになってしまったと発表してます。もっとも、ゲーム部門も全部が全部ヒットしてたわけじゃないってのもありますが。

 それにしても「デビルサバイバー2」のアニメが絶賛放映中で、来月には追加要素を詰め込んだ「デビルサバイバー2 コードブレイカー」を発売しようとしていた矢先であるだけに非常に残念な事態です。というのもアニメが面白いもんだから自分も買ってやってみようかと思っていた矢先で、親父からニンテンドーDSをふんだくる準備も進めていたのですが、果たして予定通りに発売されるのか。まぁこんだけ発売日が近ければ、発売中止にすることはないと思うけど。

 っと、ここまで書いておいて今気が付いたのですが、 「デビルサバイバー2 コードブレイカー」はニンテンドー3DS専用ソフトで、親父からニンテンドーDSをふんだくってもハードが対応してないのでこれじゃ遊べません。っていうか今年3月に暑い日も寒い日も上海(+香港)で一緒に二年間も頑張ってきた自慢のPSPが実家のリフォーム中になくなっており(施工業者の人間に盗まれた可能性が大)、この際だから3DSを買っちゃおうかなぁ。前の会社で「ゲーム業界記事が唯一書ける男」として名を馳せてたんだし(買う事とは関係ないか)。

 あと最後に蛇足かもしれませんが、自分の持病もあるのかもしれませんが何故か一昨日に突然、旧アトラスで女神転生シリーズのプロデューサーとして深く開発に関わった岡田耕始氏のことが急に気になりました。この人は有名プロデューサーとしてゲーム業界では非常に名が知れた人だったのですが、アトラスを退社した後に自分のゲーム会社「ガイア」を起ち上げたもののあんまりうまくいかなかったようで、HPが大分前から休止していることから既に破綻していると言われております。
 同じように「ロックマン」や「バイオハザード」シリーズに関わった元カプコンの岡本吉起氏も独立後、開発したゲームの売れ行きははっきり言って非常に悪く、社員を解雇した上で現在は活動を停止しております。

 私が思うに、ゲーム業界というのは非常に回転が早い業界です。発想がモノを言う世界なので以前にゲームをヒットさせた人間がまたヒットするゲームを作れるかと言ったら必ずしもそうではなく、逆に若いスタッフ達でも発想や仕組みが良ければヒット作品を作れる可能性があるような業界に思えます。またプレイヤーの感覚もすぐに変わってしまうので、変に過去の成功体験を活かそうと考えると足元をすくわれる可能性すらあります。
 岡田氏、岡本氏に限らず元有名プロデューサーが独立したもののあんまりうまくいかないという話をよく聞くのですが、その原因は「回転の早い業界」にあるんじゃないかと個人的に思います。素人の癖にえらそうな口きいて少し申し訳ない気持ちもするのですが。

 久々にまとまりがない記事を書きあげてしまった感があります。流れをまとめると以下の通りです。

1、見ているアニメの感想
2、インデックスの破綻
3、アトラスのゲーム
4、PSPが盗難(;Д;)
5、有名ゲームプロデューサーの独立後

 性格もあるでしょうが、こういうまとまりのない記事というものにたまに自分で美を感じます。自分も文章に対して「崩し」を求める頃になってきたのかな。

2013年6月25日火曜日

上海総合株価指数の大幅下落について

 今日はちょっと久々に中国の経済ネタ、しかもリアルタイムなネタにチャレンジしようと思います。

 日系メディアでも報じられておりますが昨日の6月24日、日本の日経平均株価に当たる中国の株価の目安、上海総合株価指数が前日比で5.3%も下落して2000ポイントの大台を割り、1963.23ポイントにまで落ち込みました。この辺はここのチャートを見てもらえればわかりやすいですが、この1年間は2000ポイント台をうろうろしていたことを考えると今回の下落はインパクトが大きいと言わざるを得ません。
 そして一夜明けた今日25日も株価は乱高下を繰り返し、終値は前日比0.19%下落の1959.51ポイントとなり依然と低迷する状態が続いております。先週末に行われた都議選で自民党が大勝したにもかかわらず日経平均が伸び悩んでいるのも、この中国の株価大幅下落も大きな原因の一つになっているように私は思います。

 では何故ここにきて中国の株価が大幅に下落したのでしょうか。こういう時、原因は一つだとしばしば主張する人がいますが私としてはやはり複数の要因が絡まりあった結果だと思えるので、ひとまず中国メディアなどで主張されている要因を片っ端から挙げていきます。

1、経済指標などに現れる全体景気の鈍化
2、銀行の貸し渋り
3、企業などによる迂回融資に対する規制予測

 まず一番目については何も言うことなく、HSBCが今年通年のGDP成長率が前年比0.4ポイント減の7.4%になると予想するなど、このところ弱気な予想が相次いでます。
 そして2番目についてですがこれは中国メディアの記事に書かれていたもので、なんでも金融監督を行う部署が商業銀行に対する資産査定を近々実施する予定で、その査察をパスするために各銀行が現金比率を上げようと躍起になったことから融資を抑え始め、資金流通が悪くなったと書かれてありました。まぁ有り得ないとは言えない意見です。

 そして三番目、これはさっき報道ステーションでもやっておりましたが、経済成長が鈍化していることから銀行も中小企業への融資は慎重になっているものの、大企業に対しては今まで通り寛大に融資しているそうです。ただ大企業ではお金はあっても投資計画はそれほどないため、銀行からもらったお金を市場金利より高い金利で中小企業へ貸し付けるという迂回融資を行って利ざやを稼いでるらしく、こうした行為が続けば不良債権が広まる可能性もあるために銀監会が規制をかけるもようだ、という予想が出始めたことで、融資経路がさらに狭まり株価も下落すると見られたことによって株を手放す株主が出たなどと言われています。

 このように市場の不安が色々絡み合うことによって高まったことが原因で株価が下がったという話なのですが、私としてもこの意見が正しいと見ています。更に言えば株価の下落がさらなる下落を呼んだことによって大幅下落を招いてるともいえるのですが、中国当局側もさすがに黙ってみていることはなく、「市場の期待する金融政策を実施し、資本の流動性を高める」などというアナウンスを出しております。
 今後の予想ですが、正直言ってわからないとしか言いようがなく、しばらく中国株は手を出さない方がいいというくらいしか言えません。恐らく中国政府は力技で一時的になんとかすることは出来ても、証券市場は去年あたりからずっと不調で、香港も暗い状態が続いていることから急速な値上がりは期待できず、下手に手を出すくらいなら様子を見るのが一番じゃないかという気がします。

 最後にどうでもいいですが、中国のニュース見ていてこんなニュースにびっくりしました。

印度CPI增幅连续三个月回落 今年已经三次降息(中国証券報)

 書かれている内容はインドのCPI上昇率(インフレ率)が三カ月連続で鈍化しているというものですが、何に驚いたのかというとその数値です。というのも5月のインドのCPI上昇率はなんと9.31%で、物価上昇が激しいなどと日系メディアに叩かれる中国の約4倍もの数値です。インドでこんなにインフレが進んでいるなんて全然知らなかったなぁ。

2013年6月23日日曜日

近年の漫画雑誌印刷部数の推移

 知ってる人には早いですが私は社会学出身でやたら統計が大好きです。前職中も統計記事ばっかり書こうとするから、「お前はもうちょっと外部で人の話を聞いて書け」などとありがたいお叱りも喰らったくらいなのですがへこたれず、何か統計物で書いて見ようかなと思っていた矢先、日本雑誌協会さんが非常にいい統計データを公表してくれていたので、今日は漫画雑誌の印刷部数の推移について書いてこうと思います。そういうわけで御託はいいので早速、三大週刊少年漫画雑誌こと「週刊少年ジャンプ」、「週刊少年マガジン」、「週刊少年サンデー」の発行部数のグラフ(手作り)をどうぞ。





 まず注目すべき結果なのはやはりジャンプです。どちらのグラフを見てもらってもわかりやすいですがマガジンもサンデーも右肩下がりに印刷部数が減少しているのに対して、四半期で減少となる時期はあるものの全体として落ち込みが見られません。現に2009年第1四半期(1~3月)と2013年第1四半期で比較してもジャンプだけが約3万5,000部の増加となっており、逆にマガジンは約29万部、サンデーは約28万部とそれぞれ減少しています。

 市場全体で考えると少子化でターゲットとなる読者層が減少する中、はっきり言ってマガジンやサンデーの様に部数が減少していくことの方が自然です。にもかかわらず部数を維持できているということは読者層、または年齢層を拡大するのに成功していると捉えるべきなのかもしれません。
 それにしてもマガジンは1990年代の後半には部数でジャンプを逆転した時期もあったのに、今ではダブルスコアを付けられるくらいまでに引き離されたというのはなかなか厳しい現実です。もっともそんなこと言ったらサンデーの方が状況は深刻で、このペースだと今年第2四半期(4~6月)は確実に50万部を切ってしまい、採算的にベースを維持できるかとすら思ってしまいます。

 あと最後に細かい点ですが3誌ともに2011年の第2四半期に、期間中も大きな前期比マイナスを記録しています。これは恐らく東日本大震災に伴う流通の混乱が最大の原因でしょう。

 と、少年誌に関してはここまでにして続いて青年漫画雑誌も早速グラフ投入です。




 青年漫画雑誌は少年漫画雑誌と比べると雑誌数も多く、また発行時期も週刊、隔週刊、月刊もあって比較し辛かったです。ほかにもデータを取った雑誌があるんですが、ひとまず代表格を私選でピックアップしたのが上記のグラフです。
 こちらは少年漫画誌と比べて勝ち組と負け組が分かれることなく、折れ線グラフを見てわかる通りにどの雑誌も右肩下がりでV字回復する見込みすら立たないような状況です。改めてこうしてみると漫画雑誌業界はどこも苦しい現状にあるようで、特にこっちの青年漫画雑誌なんか隔週刊が多いにもかかわらずこれだけ部数落として採算乗るのかと、こちらも見ていて不安に感じてきます。

 雑誌別で見ていくと2009年からの4年間でビッグコミックが約15万部、ヤングマガジンも約15万部、ヤングジャンプが約14万部と部数が減少してます。個人的にちょっと深刻だなと感じるのはヤングジャンプで、出版している集英社は2011年に同じ青年漫画誌のスーパージャンプ、ビジネスジャンプを廃刊して発行雑誌を整理したにもかかわらず部数が下降線を辿っています。まぁそのかわりにグランドジャンプ作ったからかもしれないけどさ。

 このほかの雑誌でも部数が比率的に落ちており、アフタヌーンに至ってはいつの間にか10万部の大台すら割っています。月刊誌でこの発行部数だとこれまた採算おかしくないの聞きたくなるのですが、「ああっ女神様っ」、「大きく振りかぶって」、「げんしけん」などそこそこ知名度の高い作品も擁しているのになかなか売れないもんです。もっとも私個人としてはアフタヌーンだと「シドニアの騎士」を最も高く評価しておりますが。

 あと今回個人的に残念だったのは、スクウェア・エニックスの月刊少年ガンガンの発行部数が公表されていなかった点です。会員名簿を見るとちゃんと日本雑誌協会に入っているのですが何故だか未公表です(・д・)チッ
 何故ここの発行部数が気になるのかというと、2000年代最大の漫画ヒット作と言ってもいい「鋼の錬金術師」が2010年に連載を終えましたが、この前後でどれだけ変動があったのか、ヒット作完結のインパクトがどの程度なのかを測りたかったからです。ネットの噂によるとやはり部数が大幅に減少しているとのことですが、どれもデータの出典元が明らかにされていないから正直信用できません。ただガンガンは本当に「鋼の錬金術師」のワンオフ雑誌、例えて言うなら黒田選手しかまともな投手がいなかった一時期の広島カープみたいだったので、部数が大幅に落ち込んでいるというのも理解できなくはないですが。まぁカープの投手陣はこのところ盛り返してきたけど。