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2016年11月1日火曜日

韓国大統領の政治スキャンダルについて

 急な仕事が入ったため時間がなくまた寝ながらでも書ける政治記事ですが、韓国でパククネ大統領の政治スキャンダルが明るみになってからというもの隣国ながら大丈夫なのかと心配になるくらいの大騒ぎです。今日なんか検察庁に重機でツッコんだ人もいたそうで、下手なドタバタコメディ番組よりずっと面白いです。

 スキャンダルの中身についてはこの記事で詳細は省きますが、このスキャンダルを物にした韓国のケーブルテレビ局JTBCの取材には舌を巻くほどの凄まじい執念を覚えます。なんでも件のパククネ大統領と交友のあった女性が引き払った事務所で廃棄されたタブレットPCを回収して復元し、メール内容を解析したことから暴いたそうですが、ここのケーブルテレビ局の社長は著名なジャーナリストだったとのことでやはり実力ある人間のところには優秀な人が集まるもんだなと思うと共に強い敬意を覚えます。

 さてこの件ではスキャンダルの中身と韓国国内の混乱ぶりばかり伝えられていますが、あまりメディアで言われていない私個人が感じた点を述べると、パククネ大統領はその姿勢ぶりについては心底評価されていなかったのだなと感じました。報道などを総合するとパククネ大統領はこれまで政治的にクリーンな政治家と思われていたことが高支持率の要因となっており今回のスキャンダルでそれが否定されたことから支持率の急落を招いたそうですが、逆を言えばクリーンさしか政治的能力を持っておらず、その外交や内政といった姿勢能力については韓国国民からもさしたる評価を受けていなかったから今回急落することとなったように見えます。

 実際にこれまでのセウォル号事故や媚中とまで言われた対中国外交の結末などを見ているとお世辞にも勘の鋭い政治家とは思えず、以前にも書きましたが何かしらの信念を持って政治をやっているというよりは最後に話を聞いた人間から聞いた通りにやっているようにしか見えず、言い方を変えれば場当たり的な政治しかしていないように見えていました。外国にいる私(っていうかそもそも日本人が中国にいながら韓国政治語るのもおかしい気がする)から見てもこうなのだから、今の韓国人の糾弾ぶりを見ているとやっぱりその能力と資質に関してはみんなかねがね疑問に感じていたんでしょう。

 一応任期は2018年まであるそうですが、パククネ大統領の現状を見ると早くに退陣した方が韓国全体にとっても、本人のためにもいいでしょう。もっともプライドが無駄に高そうなのでよほど引き摺り下ろされない限りは自分から退陣することはないでしょうが、逆を言えばそうなると韓国国内の混乱は真面目に心配するほどひどくなるのではという気もします。
 サムスングループや大韓航空グループ(ついでにロッテグループ)は現在、製品事故と韓進海運の破綻とスキャンダルで結構大変な状態にあり、これに政治的混乱が拍車をかけるとなると外的要因にもよりますが非常に行く末が心配です。なのでこれに懲りたら、妙な目立ちたがり屋を大統領には据えないか、いっそのこと大統領制をやめて日本みたく議院内閣制にしたらどうかと提案してみたいです。真面目な話、韓国の国の規模と選挙区などを考えたら議院内閣制の方が合っている気がします。

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