2015年7月30日木曜日

アンネ・フランクがブログ書いてたら……

 やや時間が過ぎていますが、このブログ右上にある新国立問題で誰が悪いのかを尋ねるアンケートの集計が終わりました。結果はどれに偏ることはなく割とばらけたというか、戦犯候補それぞれに票が平等に入る結果となりました。まぁこの問題は複数の人間の同時不作為が原因とみられるだけに、案外この結果が正しいのかもしれません。

 話は本題に入りますが、今月は何故か調子がよくこのブログの更新数も比較的多くなっています。先日スカイプで友人と話した際もこの更新数が話題になり、私もいい気になって、「あのアンネ・フランクであっても俺ほど更新することはできないだろう」などとうそぶいたりしました。
 アンネ・フランクといったらもはや説明するまでもないでしょうが、彼女の日記を見ると結構な量の文章を頻繁に書いてたりします。最後に書き記した日記も、「あーあ、今日もやんなっちゃう」みたいな一言感想ネタかと思ったら将来についてかなり熟考した内容でとんでもなく長く、すぐ読めると思って手に取ったら軽く裏切られる文量でした。

 そんな彼女が仮に現代においてブログを書いていたら果たしてどうだったのか。現実では彼女は毎日手書きで日記を書いていたのでタイピングでかけるブログであったら文章量は大きく増大している可能性があります。では書かれる内容はどうだったのか、友人と話してた際に真っ先に思いついたこととしては、「なんか毎日姉ちゃんと母ちゃんの悪口書いてそう」という感想で、これには友人も「ありそう」って同意していました。
 知ってる人には有名ですが実際に彼女の日記中では学校成績の良かった姉に対して敵意満々な内容がよく書かれており、またそうした出来のいい姉を贔屓にしていたとアンネが見ていた母親に対しても文句を垂れ流すかのように書いています。その一方で父親とは仲が良かったということですが、女姉妹の家庭であればこういう構図も成り立ちやすいように思え、アンネの家だけが特別だとは思えずむしろ普通の家庭だったんだなと私には思えます。

 しかし姉と母親とは仲が悪く、父親とは仲が良いという構図ですが、「なんかちびまるこの家みたいだな」という感想が不意に私の口から洩れました。なもんだからもう頭の中ではアンネがさくらももこに切り替わってしまい、「これだからうちのお母さんはさ」と、某声優の声で再生された声が頭の中で流れてきました。
 でも実際に女性が書くブログを見ていると、結構家庭内や友人関係の愚痴とか不満を延々とぶちまける内容が多いような気がします。もちろん私もこのブログでそういう記事書くし、他に吐き出しようがないのならこうしたネット上で思い切り吐いた方が良いという立場を取りますが、読売新聞のサイト上にある「発言小町」などまさに負の感情の巣窟ともいうべき場所となっており、改めてネットというのはネガティブな感情によって構成されてできているのだなとつくづく思います。アンネも多分、ブログ書いてたら相当頻繁に家族の愚痴を書いてたことだろうなぁ。

2015年7月29日水曜日

スバル系列工場の外国人労働者について

 久々に読み応えのある記事を見つけたので、このブログでも紹介することとします。リンク先の記事本文は非常に長いのですが、非常に重大な問題提起をしている記事でもあるのでこれを機に是非読んでもらいたいのが真情です。

特別リポート:「スバル」快走の陰で軽視される外国人労働者(ロイター)

 記事概要を簡単に説明すると現在業績絶好調が続くスバルブランドでおなじみの富士重工業ですが、その業績好調の陰では系列の下請け工場で非常に多くの外国人労働者が劣悪な環境で働かされているという衝撃的な事実を報じております。その労働環境とは最低賃金ギリギリでの就労は当たり前で、難民申請者であったり、現代の奴隷制度とまで言われる外国人研修生などの外国人にはその不安定な立場に付け込み、劣悪な待遇で働かされている実態が紹介されています。
 特に私が目を疑ったのは労災時の対応で、指の切断という重大事故が起こったにもかかわらずすぐには救急車を呼ばなかったあまりか、会社側もさほど問題視していないというまるで人間として扱っていないような現場の状況も描かれております。

 記事によると、下請け部品メーカー4社の全従業員に対し外国人労働者が占める割合は約30%も占めており、彼ら外国人労働者なくして生産は成り立たないほど労働力を依存している状況です。働かされている外国人労働者は日本で就労するに当たって自国の仲介業者などに借金をしてきているため、どれだけきつい労働現場であっても逃げることはできず、またその生活も彼らを派遣した業者などに制限された上に給与からマージンも取られるという有様だそうです。
 こうした状況に対して富士重工側は、下請け企業の雇用については関与していないとけんもほろろな回答をしています。一応、下請けに対して人権は守るようにと伝えてはいるそうですが、さすがにそういった下請けに部品作らせて買っている以上、関係ないっていうのはないんじゃないかと私は思いますが。

 これ以上の記事内容についてはここで私が四の五の言うよりも直接元記事を見てもらう方が早いので省略しますが、私の方から付け加える点としてこの記事がロイターという海外メディアから出ていることに色々と考えさせられます。恐らく日系メディアではこういう記事はとても書けるものではなく、同時に国内メディアではこうした現実を見て見ぬふりしてしまうのだろうと思うと悲しくなってきます。恐らくこの記事を受けて後追い取材をする日系メディアはないでしょうが、果たしてそれでいいのか、このまま見逃していいものかとなるとそんなわけないでしょう。

 もちろん、この記事内容が本当に真実かどうか疑いが全くないわけではありません。しかし記事全体を見て丁寧に取材した跡があるのと、「群馬県」という土地柄、話に強い真実味を私は感じます。何故かというと群馬県は以前から繊維系の工場で外国人労働者を積極的に雇用してきた過去があり、こうした問題が起こるとしたら有り得ない、というより起こりそうな土地だという印象が強く持てるからです。なお、次点は静岡県浜松市。
 記事中ではヒカリ商事という人材派遣会社がニッパツなどに外国人労働者を送り込んでいると書かれておりますが、ホームページを見る限りだと案の定というかマージン率など公開すべき情報を一切載せておりません。私は前からも主張していますが、移民を受け入れるか否かという議論ではなく現時点で日本は既に限定的ではあるものの移民を受け入れて使っているものの、法的保護が進んでおらずかえって劣悪な環境に移民を晒しているのが現状だと思います。

 こうした行為は長期的に見て日本という国にとって明らかにマイナスであり、はっきり言ってしまえばやめさせなくてはならないでしょう。だからこそこの記事は非常に価値があるものだと思え、問題意識を共有できればと思い、微力ながらこのブログでも取り上げることにしました。

2015年7月28日火曜日

漫画の実写化作品でそっくりだった俳優

『デスノート』だけじゃない!! 原作改悪で批判を浴びたドラマたち(TOCANA)

 自分は見ていませんが、なんかドラマ化した「デスノート」が不人気だそうです。不人気な理由として原作の設定を悪い意味で改変されたこと、以前に実写化された映画版が評価が高かったことなどが挙げられていますが、上記の記事では同じように不人気だった漫画原作の実写化作品と一緒に比較しつつ、なかなかいいポイントを突いていると思うので紹介します。
 記事中では「金田一少年の事件簿」や「GTO」などを取り上げていますが、どれも過去に一度実写化され、それなりの評価を得ていた作品です。にも関わらずどうして二度目の実写化がこけるのかについて、やはり一回目の実写化作品とどうしても比較され、一回目の評価が高ければ高いほど二回目の作品は厳しくみられる傾向にあり、いまいち人気が上昇気流に乗らないと分析しています。

 今回の「デスノート」も過去の映画版では藤原竜也氏、松山ケンイチ氏という今では押しも押されぬ名優が演じ、特に松山氏に至ってはこの「デスノート」が出世作といっても過言ではないほどはまり役と言われました。もっとも私の記憶だと最初に松山氏の映像が公開された時、「こんなのLじゃない」、「全然似てねぇ」、「コスプレイヤーのがマシ」、だなんていう声もあった気がしますが、そうした声を跳ね除けた当たりは大したものです。

 話は戻りますがいわば偉大過ぎる先達がいたために人気になりきれない二番煎じというのが今のドラマ版「デスノート」といったところでしょう。もちろん俳優たちは頑張っているでしょうが、確かに私の目から見ても先の主役を演じた二人と比べるとドラマ版の俳優は原作のイメージに近づき切れていないという印象を覚えます。小説ではなく漫画という画像が伴った原作なだけに、イメージから遠いというのはやはりぬぐえないマイナス点といえるでしょう。

 では逆に、漫画原作のイメージぴったりだった俳優といったらどんなのがいるでしょうか。パッと私が思いついたので言うと2011年に放映されたドラマ版「妖怪人間ベム」で紅一点(?)のベラを演じた杏氏です。実際にネットとかで画像を見てもらいたいのですが、もう見たまんまベラという、かなり特徴的でデフォルメされたキャラなのに完全になり切っていると太鼓判押せるくらいにベラになっちゃってます。

 もう一例挙げると、「のだめカンタービレ」のドラマ版で主人公の千秋真一役を演じた玉木宏氏です。この作品ではヒロインの野田恵を演じた上野樹里氏も役になり切っていると高く評価されましたが、ドラマを見てから漫画の原作を読んでみたところ玉木氏が役のキャラに瓜二つというかそのまんまじゃないかと思うくらい話し方から動作までよく似ていて、いいキャスティングしたもんだと唸らされました。

 そして最後、これは実際に映像を見たわけではなく画像でしか私も見たことがありませんが、未完(ってか終わりあるの?)の少女漫画大作である「ガラスの仮面」のテレビドラマ版で、主人公を厳しく指導する月影先生を演じた野際陽子氏はいろんな意味でやばかったです。この手の話題になると必ず上がってくるのがこの時の野際氏で、実際にネットで画像を見るともうヤバいくらいに生き写しというべきか、「月影先生が現実にいたら、きっとこうなんだろう」と思わせられるような姿しています。
 原作がただでさえいろいろとアレなだけに演じる側の負担は明らかにほかの作品より大きいと思われるのですが、この時の野際氏は神がかったかのように月影先生になっており、元から演技に定評のある方ですが、凄い俳優というのはこういう俳優なのだろうとなんか深く納得させられました。

 こうやっていくつかの作品を比較するとやっぱり漫画原作の実写化作品の場合は下手に冒険せず、原作のイメージに近い俳優を持ってきた方が無難そうですね。もっとも「テルマエロマエ」の例だと、「古代ローマ人だから顔の濃い俳優」を持ってくるという荒業で視聴者のイメージをひっくり返すことに成功していますが。

日経海運三社に対する中国の独禁法調査について

中国当局が日本の海運会社を調査、独占禁止違反の疑いで-関係(ブルームバーグ)

 詳細はリンク先を見てもらえば早いですが、早い話が日本郵船、商船三井、川崎汽船の大手を含む日経海運各社が自動車輸送事業においてカルテルを結んで不当な利益を出していたのではないかと中国当局が調査を開始したそうです。長く書く気ないんでスパッと言いますが、多分この件はクロでしょう。
 というのも米国、カナダ、EU、そして本国日本でも同じ容疑で調査が行われており、日本では公正取引委員会が既に課徴金を課してます。なので中国も遅ればせながらこれらの日系企業を調べ始めたというのが実態でしょう。

 まだ調査結果は出ていませんがこういう国際カルテル行為に対する処罰は最近厳しくなっている上、日本を含めた他国でも調査、処分がされていることを感がると中国でも処分されることは予想に難くありません。ただそれだけであればこうして記事にするまでもないのですが、やや過剰反応かもしれませんが、このYahoo記事のニュースコメント欄を見ていてイライラしてきたので記録がてら書き残すことにしました。

 わかる人にはわかるでしょうがコメント欄には、「また中国が日本に嫌がらせしてきた」、「他人には厳しい」、「もう早く中国から撤退しろ」などとヘイトなコメントでいっぱいです。少なくとも事実関係、背景関係をみるにつけ私はこうしたコメントは不適当だと思うのですが世間はさにあらず、こうしたヘイトなコメントに「そう思う」が多くつけられていることは事実で、なんでほかの国や地域が調査している案件を中国が調査したら中国を叩こうとするのか、ドメスティックすぎやしないかと呆れると同時に正直怒りも覚えます。

 こうしたことは何も今回に限らず、去年も業界にいる人間なら誰もが知っていたと言えるくらい堂々とカルテルしていたハーネス、ベアリング業界に対して中国政府が課徴金を課した際も、日本側としては中国が日系企業に対し不当な嫌がらせをしてきたという声が盛んに聞かれ、私もわざわざ記事にしております。
 しかしこうした価値観は非常にドメスティックなものとしか言いようがありません。確かに中国は外資に対して結構いやがらせとかやってくることが多いのは事実ですが、だからと言ってなんでもかんでもいちゃもんをつけるのは以ての外でしょう。ましてや、日系企業だからと言ってこう言ったカルテル行為への捜査を批判するなんて過剰な身内贔屓もいい所です。

 今日も中国の株価が下がってまたあちこちから「中国は崩壊する」と決まりきったフレーズをやたら言われて凄いイライラしましたが、物事はもっとクールに、かつシビアに見るべきでしょう。中国が嫌いなら嫌いでそれで構いやしませんが、だからと言って身内の犯罪に目をつむるということはよくない方向だと、口やかましくこうして記事に書き残す次第です。

2015年7月27日月曜日

私のパーソナライズについて

 昨日リンクを結んでいるすいかさんのブログを何気なく見たところ、「キャッキャッ、ウフフ♪」という表現が使われているのを見つけ、「この表現、マジで使っている人初めて見たよ(;´Д`)」という独り言が口を突いて出てきました。まぁ嫌いじゃない表現ですけどね。
 でもって今日更新された記事も先ほど読んだところ、なにやら「牡牛座A型」の人とやけに相性がいいということが書かれてあってこれも読んだところ、「牡牛座A型って俺じゃん(;´Д`)」という独り言が口を突いて出てきました。すいかさんは蟹座B型だそうですが、B型かどうかは知らないが家出した際にサッカーボールだけ持って出て行き寒い夜中ずっとリフティングし続けた中学・高校時代の仲良かった友人は確かに蟹座だっただけに、案外こういうのは当たるものかとしばし考えさせられました。にしても、星座と血液型を組み合わせた相性占いは案外面白いかも。

 そうした相性はさておき以前に私は「スピリチュアル体験録」という記事で、その筋では有名な「青山のAさん」こと荒川静氏に私のことを見てもらいました。詳細は元記事を見てもらいたいのですが荒川氏が見立てた私の性格分析は知ってる人が見たら、「全部当たってるじゃん」というくらいに正確で、実際に見立てられた私自身も唸らせられるほどの分析でした。
 荒川氏は相手の魂、またはオーラの「色」を見て、その色の組み合わせや配分などから相手の性格を分析し、どういう特徴があるのかを見立てるのですが、私の場合はオレンジの配分が極端に多く、次いでイエローとラベンダーが混ざったオーラをしていたそうです。各色の特徴も元記事に書いていますが、最も配分の大きかったオレンジは「ハイリスクハイリターンを好む変わり者」が持つ色で、日本人の中には持っている人間はあまりおらず見立てた荒川氏自身も最初、「え、ちょっと待って。もう一回見させて」と、わざわざ二度見したくらい珍しい色だそうです。

 では一般の日本人のオーラはどんな色をしていることが多いのか。私は荒川氏のセッションを冷凍たこ焼き好きの友人に薦められて訪れましたが、この友人は私以外の人間も事ある毎にセッションを薦めて、その結果を聞き取ってはどういった傾向があるのかを調べておりました。
 友人によると、これは直接荒川氏から友人が聞き取ったそうなのですが、日本人は「ブルー」系統の色を持つことが一番多いそうです。正確にはスカイブルーかなんかだったと思いますが、これは「協調性」を示す色とのことで、如何にも和を重んじる日本人らしい色だと言えるでしょう。実際に友人のオーラの中にもブルーが含まれていたそうで、全体的には独立心の強いオーラをしているもののブルーが含まれているのでその友人は人間関係では問題がないと判定されたそうです。

 では友人が荒川氏の元へ送り込んだほかの人たちはどうだったのか。結果から述べると、みんなブルーを必ず持っていた、そうつまり、ブルーが全く入っていなかったのは私だけだったそうです
 これを聞いた私は、「何だよそれ、それじゃまるで俺が駄目な人間みたいじゃんっ(;Д;)」と友人に強く抗議しましたが、「少なくとも、珍しい日本人であることには間違いない」という妙なフォローを入れられました。なおオレンジ色が含まれている人はほかにもいたそうですがその割合はどれも小さく、オレンジがメインカラーなオーラしたのも私ただ一人だけだったそうです。

 自分は子供の頃から特別な存在でありたい、大衆に埋もれたくはないと常々思って生きてきましたが、いざ実際にそういうオンリーワンかつロンリーワンな人生を歩むこととなり、スピリチュアリストにも太鼓判押されてしまうと逆に悩んでしまって、「果たして、これで本当によかったのだろうか?」という疑問がもたげてしまいます。今更引き返しようがないけどさ……。

2015年7月26日日曜日

日本と中国で異なる資産運用

 預金がある程度溜まった所で誰もが手を出すのは資産運用ですが、その運用の方法について今日は日本と中国の違いを簡単に説明します。
 まず資産運用の仕方は大別すると4種類に分類され、日本で人気だと思われる順番で列記すると下記の通りとなります。

<日本で人気な資産運用順位>
1位、積み立て型保険
2位、銀行の定期預金(金融商品)
3位、株式投資
4位、住宅運用

 私の視点ですが、日本で最も運用される方が多いのはやはり積み立て型保険ではないかと思います。代表格は生命保険で、一定の収入がある成人であれば多くの人間が加入しており、これに付随する形で損害保険や重大疾病保険の加入率も低くはないでしょう。次いで2位の定期預金もそこそこやっている人は多いですがデフレ傾向が続いてきたため保険と比べるとやや頼りなく、3位の株式投資は以前に比べれば個人トレーダーは増えつつあるものまだまだ一般的であるかというとそこまでには至っていないというのが実情でしょう。私自身は株取引をしておりますが、やはりこの事実を告げると周りから珍しがられるし。
 4位の住宅運用に至っては、まず持ち家率もそれほど高くはない上に、住宅を購入すると言っても大抵は自分が住むために買うもので資産運用として使うことはほとんどないように思えます。ましてや日本市場では住宅価格が経年と共に急激に下落し、新築の場合だと購入した直後に評価額が半値となるため転売して利ザヤを稼ぐことは並大抵じゃありません。そういうことから資産運用としてはこれが一番マイナーではないかと思われます。

 こうした日本の状況に対し中国ではどうか。もう一気に書きたいので私の視点で見る人気な資産運用の順番を下記に列記します。

<中国で人気な資産運用順位>
1位、住宅運用
2位、株式投資
3位、銀行の定期預金
4位、積み立て型保険

 2位と3位はともかく、1位と4位は見事なまで日本と逆転しております。こうした逆転が起こる背景としては、日中で真逆と言っていいほど異なる住宅市場の様相が原因です。

 中国はよく住宅バブルだと言われますが、実際にその指摘は正しいと思われます。住宅の値段はこのところ5年ごとに2倍くらいまで高騰しているように思え、早く住宅を買って、寝かして、売り抜けることが億万長者への最大の近道だと考えられ、事実その通りとなっています。現時点でも住宅価格は政府の様々な抑制策を跳ね除けつつ高騰を続けており、もし住宅を購入できるだけの資金があるのであれば誰もが住宅を資産運用に用いていることでしょう。
 2位の株式投資に関しては中国では成人の90%が手を出していると言われ、そのうち8割方が損をしながらも取引を続けていると以前に読んだ記事で書かれてありました。何故中国人がそれほどまでに株に手を出すのかというと単純にこれまでの好景気で割と儲けやすかった(以前は)のと、即日で値段が変わってキャッシュに買えられるという形態がせっかちな中国人の気質に合ったんだと思います。

 では3位と4位について。3位の定期預金に関しては街を歩いていると銀行の支店などが店頭で6ヶ月定期の広告をボンと出していることが多いですが、周りに話を聞いてみるとあまり人気は内容です。何故人気がないのかというと多分中国人としては6ヶ月も待っていられるほど気がなくないのと、利幅が株式投資の利益と比べると小さく見え、あとインフレ傾向が続いているためそれほど得したと感じられないためではないかと勝手に分析しています。

 そして4位ですが、これがある意味今日の記事の肝です。結論から言うと中国人は保険というものを全く信用しておりません。気持ちはよくわかるが。
 一応中国にも生命保険や疾病保険などはありますが、生命保険に関してはそんなに長期でお金を預けて運用するというのが性に合わないのと、果たして満期時に本当にお金が返ってくるのか疑問視しているようにも感じられます。ましてや死亡時に支払いがあると言われても中国人としては「死に金よりも生き金」という感覚が強く、遺族にお金を残すくらいなら自分が根こそぎ使った方がいいと間違いなく考えるでしょう。ある意味健全な精神なようにも見えますが。

 そして疾病保険に関しても、日本でも以前あったように中国でもいざ病気になった所で特約が不払いとなるケースがあるらしく、ちゃんともらえるのかという点で全く信用がありません。中国人の同僚に聞いたら親族がまさにこれだったらしく、一応掛け金は返ってきたそうですが疾病時に支払うと約束された特約のお金は支払われず、それだったら他のに投資しておけばよかったなどと話していました。

 このように考えると中国の保険市場は、一応大手保険会社とかはきちんと存在していますが、今後発展していくかという点では信用を勝ち得るかどうかというところにかかってくるでしょう。また逆を言えば、日本人は保険会社に対する信用が明らかに強いように思え、米国の保険会社がTPPによって日本市場への進出を狙うというのもわからなくはありません。

  おまけ
 新しいロジクール製のキーボードとマウスを一緒に購入してきました。キーボードは以前のと比べるとクリック感がやや軟らかいですがこれはこれでありです。マウスは結局元々使っていた「M185」というマウスとなり、結局これ使うのが一番でした。

2015年7月25日土曜日

ロジクールのマウス

 投げたり握りつぶそうとしたりと、普段の扱いが激し過ぎるせいかこのところマウスのホイールクリックの調子が悪いので今日新しいマウスを買ってきました。私は普段からタイピング量が異常であるのでノートパソコンにも外付けキーボードを付けて使用しているのですが、現在はロジクール製の「K270」という無線キーボードを使っています。これだと同じロジクールのマウスなら一つのUSBレシーバーでマウス、キーボードが同時に使えるので、今回新しく買おうとしていたのも必然的にロジクール製のマウスに絞られていました。

 欲を言えば外付けキーボードも右後ろについているヒンジを潰しているのでいいのがあればまたキーボードとマウスの無線セットを一緒に買おうと思いましたが、訪れたパーツショップでは良さそうなキーボードが売っておらず、仕方なしに「M215」というロジクールのマウスのみを70元(約1400円)買ってきました。これまで使っていたマウスは「M185」という騎手だったのですが、マウスは普段からずっと使うし、このところお金使う機会もほとんどないので敢えてちょっと高いのを選んでみました。結果的には失敗だったんだけど……。

 自宅に帰宅後、早速取り付けて感触を試してみましたが、はっきり言えばとても使えるマウスではありませんでした。具体的にどこが悪かったのかというとホイールが悪く、感度があまりにも良すぎるせいかほんの少し指が触れただけで画面がスクロールしてしまい、見ていて激しく気分が悪くなりました。
 普通のマウスのホイールならホイールを一つ動かすたびに3スクロールなり5スクロールなり上下させますが、何故だかこのM215は一つ、というか1段階上下させるまでもなくほんの少しホイールが動くたびに1スクロールでも上下させてしまい、意図せず指がホイールと当たる度に画面が上下にグラグラ揺れて、また普通にスクロールさせている最中もずっとグラグラと画面が揺れ続けて正直目に痛いです。

 幸いというか今日はそれほどストレスたまってなかったこともあってマウスを投げ飛ばすこともなく、「また買換えだね」とすぐに気分を切り替えることが出来ましたが、ロジクールの企業姿勢というかこんな製品を普通に販売することにちょっと疑問符を覚えました。元々、私はロジクールのマウスはデザイン性が皆無でダサく、言われているほどマウスの挙動も正確ではないと思うので嫌いでしたが、キーボードとセットでよく販売していること、またUnifingという機能でマウスかキーボードのどっちかが壊れてもレシーバーに追加できるので使ってました。けどこのM215のホイールの挙動に関しては明らかにおかしなレベルだし、こんなマウスをそこそこの値段で売ろうってのは果たしていかがなものかなとマルクス主義的に疑問です。別にマルクス主義者ではありませんが。

 そういうのもあってか今日もマウスとキーボードがセットの製品でいいのがあればそっちを買う予定でもあったのですが、キーボードの方がどれもよくなくてマウスだけ買ってきたらこのざまです。キーボードはなるべく大きくて、あと手元にワンクリックで音量調節やスリープが出来るボタンがあるのが希望ですが、そんな気の利いた製品は案外中国市場には転がってませんでした。

 最後にほんとどうでもいいですが買い物を終えて自宅に帰宅後、何故だかなんだか眠いよパトラッシュとなって午後二時から五時までそのまま寝入ってしまいました。このところ体調は良く、食欲もやけに高まって充実している最中でしたが疲れがたまっていたのか、はたまた体のモードが切り替わる前兆なのか、やけにぐっすり眠りつづけたのでまた明日から気合入れて副業に力入れようと思います。

  おまけ
 今年の旧正月にヨーロッパ旅行に出かけてベルギーを訪れた同僚と昨日話しをした際、「日本人はベルギーに行くと真っ先に少年と犬が死んだと言われる都市に赴き、パトラッシュと言いながら泣き始める。多分この寓話はベルギー人よりも日本人のが詳しい」と余計なことを教えておりました。

2015年7月23日木曜日

家庭で親から受ける精神的影響

 昨日は負の連鎖を避けるためにも教育において家庭と学校の距離をしっかりと置いて、学校は独立した立場で子供に教育をしなくてはならないという持論を勝手に展開しました。物のついでなので今日は、家庭で親から受ける精神的な影響についてまたかってな主張を述べていくこととします。

 私は教育学を学んでいないのであくまで社会学の目線でこのテーマについて語っていきますが、社会学において個人の心的発達を考える場合、両親のことを「重要な他者」という言葉で表現します。この言葉の表現する通りに子供が親から受ける精神的影響は計り知れないほどに大きく、人格形成において一般常識通りに無視してはならない存在だと考えます。
 何もここで私がもったいぶって言わなくても、子供というのは多かれ少なかれ親の影響を受けて、その性格も多少なりとも親に似てくるところがあるのは周知の事実でしょう。ただこれだけを語るのであれば芸がないのでここで一工夫したことを書くと、子供が親のことを慕っていようが憎んでいようがその性格は似てくる傾向がある、と私は考えております。

 仲のいい親子で性格が似てくるというのは素直に想像できるでしょうが、仲の悪い親子同士でも性格が似てくると言っても疑問に持つ方もおられるかと思います。しかしこれまでの私の経験から言うと案外この傾向はあり、口汚く片方を批判する姿がもう片方が同じように批判する姿と非常にそっくりだなとみて、「なんだかんだ言いながらよく似てやがる」とほくそ笑んだことも少なくありません。

 では一体何故仲が悪くても似てくるのか。やや極端な例ですが、暴力の激しい家庭なんかがこれを考える上でいいモデルケースじゃないかと思えます。父親が激しく暴力を振るう家庭に生まれ、小さい時から散々に抑圧されてきた子供が成長して同じように子供を持つと何故かかつての父親のように激しく暴力を振るう親となる、このようなケースを耳にしたことのある人は少なくないでしょう。とある教育本で、「暴力で教えられた子供は暴力で解決しようとして、会話で諭された子供は会話で解決しようとする」と教える内容があるそうですが、社会学的にこの過程を分析するなら説得手段がただ単に暴力や会話だったからではなく、単純に親の性格を受け継いだからではと私なりには考えます。

 仮に嫌う人間がいたとしたらそのような人間になりたくないと思うのが普通です。しかし実際には部活動の上級生から下級生へのしごきのように、理不尽な行為を受けた人間が長じて同じような理不尽な行為を課すことは珍しくはないでしょう。
 昔、哲学科出身の友人にこういう事例を話題にしたところ、「恐怖というのは憧れと紙一重だ」といったような内容を教えられました。曰く、暴力に晒されている間は恐怖を感じて強いストレスを覚えるが、その一方で自分もこのような強い人間になりたい、他者をねじ伏せたいという憧れに似た願望が芽生えるそうです。この説明を聞いてなんとなくそうかもしれないと思うと同時に、虐待とまで行かなくても仲の悪い親子間で「こんな人間になるもんか」と思いつつも案外、そのような立場に取って代わりたいという憧れに似た感情を持つ人も少なくないのではと思え、なんかいろいろな疑問が氷解したのをまだ覚えてます。

 何が言いたいのかというと、親子間で仲が良かろうが悪かろうがどうあがいても親からの影響を子供は免れ得ないと言いたいわけです。下手すれば憎悪という感情が強い分、仲のいい親子より仲の悪い親子の方が案外似た者親子になるかもしれません。

 ただもしそうだとすると虐待を受けた子供は将来虐待を必ず行うということになりかねず、人文主義者でもある私の立場からするとそれは認めることができず、必ず後天的な教育によって人間は真っ当に生まれ変われるはずだとして最初に述べた学校の独立性を担保することで矯正を行う価値を強調したいわけです。
 学校で矯正できるとはいっても、親からの影響を100%排除することはやっぱり難しいでしょう。それほどまでに親からの影響は半端なく強いだけに、だからこそ虐待するなどといったおかしな価値観を持つ親からはもっと積極的に子供を隔離させるべきだと思え、子供は社会で育てるものとして行政にもそのような強い権限を持たせるべきではないかと個人的に思います。

 最後に逆の話として、親からの精神的影響をほとんど受けない人間とはどういう人間なのかを考えてみます。勝手な推論ながら結論から言うと幼少時から自我が相当強い人間、言い換えるなら人の話を全く聞かないアナキン・スカイウォーカーのような人間がそれに当たると自分を省みながら思います。
 人の話を聞かないことに関しては周囲から定評がある私ですが、これも周囲から言われますがほとんど親から性格的な影響を受け継がずに今日までやってきてしまいました。なんで昔から自我が強かったのかというともはや先天的としか言いようがありませんが両親と比べても性格的に一致する部分はほとんどなく、価値観に至っては完全に正反対と言っていいほど異なっています。
 もっとも冷静に考えると別に両親に限らなくても、自分みたくハイリスキーな性格が一致する人間というのが周囲に誰もいないように思え、親からの影響云々を議論する以前なような気がします私に関しては。

 なお名古屋に左遷された親父とは趣味は合ってても性格なり行動原理は全く逆と言っていいほど違ってますが、アルコールに弱いという身体的な特徴は完全に遺伝してどっちも甘党です。辛い物は自分の方が親父よりやや耐性が強く、上海で一回火鍋屋に連れて行ったら途中から親父は何も食べなくなりました。

2015年7月22日水曜日

家庭と学校を隔離する必要性

 先日知り合いにちょっと妙なことを吹き込んだので、それとやや関連するネタとして家庭と学校を隔離する必要性について今日は書くことにします。結論から言って、学校は家庭とは隔離するというか一種独立した立場を維持しなければならないと私は考えており、みだりに保護者の意見を聞いたりしてはならない上にむしろ家庭に対して口出しするべき立場を取るべきじゃないかと思います。

 まず何でもってこんなことを言うのかというと、中国で普段目にする子供があまりにもバーバリアンばかりだからです。そりゃ子どもなんだからと自分でも思うものの、中国の子供の身勝手さは日本の子供とは次元が違い、温厚な自分ですらたまにハッサンの様に「とびひざげり」とか「せいけんづき」を全力でかましたくなることがあります。
 どれくらいひどいのか具体例を出すと、これなんか昨日ケンタッキーのレジ前に並んでいたところ、前列が子連れの親子でしたが子供の方は常に動き回ってて、レジの乗ってあるテーブルに飛び乗ったり、飛び降りたりを繰り返し、私がオーダーする版になっても横で飛び乗ったり、飛び降りたりしていて何やねんと思いつつ母親を見ると、そ知らぬふりして携帯を見ているだけでした。

 こういう例は中国にいると本当に多く、電車やバス内を全力で走り回って他人とぶつかってもやめなかったり、金切り声をやたらめったら上げ続けたり、所構わず5秒ごとに唾を吐いたり(これは大人も)と、ガチで文明がない状態とはこういう事かと見ていてつくづく思い知らされます。しかもこのように子供が好き勝手やっている横でその親は大抵はニコニコ見守ってたり携帯見てたりしていて、一向に注意する雰囲気がないのが見ていてほんと腹が立ってきます。
 数少ない例ですが、中にはちゃんと注意する大人もいます。自分が見たのは一回だけですが、高速鉄道の中で大きな声を上げる子供に対して、「電車の中だから静かにしなさい」と、教養のありそうなお父さんが注意したのを目撃しています。逆を言えばマジでこれっきりなんだけど。

 こうした中国のバーバリアンを見ていて思うこととしては、親が親だから子も子なんだろうというのが何よりも大きいです。こうした無作法を無作法と思わない親だからこそ子も無作法とは思わずバーバリアンとなる、いわばバーバリアンの再生産が際限なく繰り返されているからこそ中国は大人も至ってマナーが悪い人が多いと言っても間違いないでしょう。
 ではこうした負の連鎖を止めるにはどうすればいいのか。やはり一番重要な役割を期待できるのは学校教育で、家庭では常識であることを一般社会では常識ではないと突っぱね、きちんとした価値観を子供に培ってもらうことが文明化への第一歩でしょう。実際明治期の日本における学校教育はこうした面を多分に含んでおり、日本という国家意識を植え付けると共に地域ごとの妙な悪習やら迷信を取っ払い、「日本人としての常識」を全国統一的に作り出す役割が大きかったと思います。もっともその過程で妖怪が隅に追いやられた感もありますが。

 翻って現代日本。いじめによる自殺があれだけ大きく騒がれたにもかかわらず私の予言通りにやっぱりまた繰り返されるなど学校教育に対する信頼感がやや薄れてきていると共に、家庭の一般的な価値観をもっと学校にも反映すべきだというような声も高まっているようにこのところ思います。しかし私の意見はというと学校はやはり家庭とは一線を画した立場を保持するべきで、学校があくまでまともな常識を持っていることが前提ですが、家庭の常識の介入を排した独立した概念をしっかりと子供に伝える役割を持つべきだと考えます。何故なら明らかに社会の常識から逸脱した親も今もってな多いので、そうした親による負の再生産を食い止めるためにも学校は家庭の声を必要以上に聞いてはならないと考えるからです。

 このように考えてみると、いじめ問題のアプローチもちょっと方向性が変わった見方が出てきます。よくいじめ自殺が起こると自殺した生徒をどうして守れなかったのか、どうすれば守れたのかというのが議論となりますが、逆のアプローチをかけるとならば、いじめっ子をいじめることのない無難な人物に変えることはできなかったのか、この点についてももう少し議論があってもいいような気がします。
 私が何を言いたいのかは薄々読んでてわかるでしょうが、報道されている話を見る限りだと案外いじめっ子の家庭というや両親も「ちょっと……」と思わせられるような人が多いようにみえます。そうした親から悪い因子を受け継がせないような教育、繰り返しになりますが負の連鎖を断つ教育法についての議論もあってもいいのではと個人的に思うわけです。

  おまけ
 昔、ある友人に「子育てをしないライオン」の話をしたことがあります。どういう話かというと子育てをしないライオン(♀)は子供を生んでも子育てをしないので、結果的にその子供は死んでしまってそのライオンの遺伝子は後世に伝わず、一種適者生存のような形でちゃんと子育てをするライオンの遺伝子だけが後世に伝えられるというわけです。この話に友人、「うんうん、そりゃそうだね」と納得してたので続けて私は、

「子育てをしないライオンの子供は死んでいく。しかし、人間社会の場合だと行政とかが介入するので……」
「よせ、それ以上言っては駄目だ!」

 と、友人にガチでそれ以上話を続けるのを止められましたが、改めて思い返すにつけ当時も感じましたがいい友人を持ったなと思います。しかし現実問題として虐待を受けた子供は長じて自分の子に虐待を行う確率が優位に高いのは事実であるため、だからこそここで述べた「家庭と隔離する教育」というものをある程度確立させる必要があると案外昔から考えているわけです。

2015年7月21日火曜日

日本の経済犯罪に対する処罰の軽さ

 最近やる気のない記事ばかり書いてたのでたまにヒア真面目に記事を書こうと、今日はまだまだホットな東芝の不正経理問題について書きます。

 電機大手の東芝が社内で不正経理があったことにより決算発表が遅れたことは皆さんの記憶にも新しいかと思います。この問題で調査を行った外部委員会は組織ぐるみの不正で、また歴代の経営陣が問題を未然に防ごうとせず、むしろその原因を作ったとして責任があるとの結論を下し、また社内調査でも同様の結果であったことから本日、東芝の直近三代の社長がそれぞれの役職から辞任することを発表しました。
 個人的にこのニュースを見て思ったこととして、東芝は西田厚聡元社長以降は派閥間の争いが激しくなり、社長職を巡って暗闘が続いていたとかねてから聞いていたので、今回の問題もそれに端を発した物なのかなと考えておりました。ただ今回、直近三代がまとめて辞任するので、こうした派閥間争いも少しは緩和されるのかなという期待も持てます。

 こうした東芝単体の問題と共にこの事件で私が感じたこととして、「アメリカだったらなぁ」という比較した考えです。アメリカだったらどうなのかというと、一言で言えば即刻で東芝は上場廃止になっています。むしろ、「不正経理」、「利益の水増し」、「数年続いている」、「外部からの指摘を無視」、「役員も関与」というフルコンボであることを考えると、一体何をすれば東証で上場廃止になれるのか、かえってわからないくらいです。
 こうした東証の大手企業に対する異常な甘やかしぶりは何も今に始まることではなく、2011年に発覚したオリンパスの不正経理事件の際もあれだけ大きな事件で巨額の不正だったにも拘らずオリンパスは上場廃止を免れており、正直この時は目を疑いました。もっともオリンパスの旧経営陣はさすがに逮捕されましたが、逆に言えば経営陣が逮捕されるような不正事件でも東証は上場廃止にしないってことです。

 今回の東芝の事件も役員連中は利益水増しについて知らなかったと話していますが、外部役員が急激な利益の増加ぶりについておかしいと指摘していたにもかかわらず黙殺していた点を考えると知らなかったわけないでしょう。そのように考えると今回の東芝からも逮捕者の一人や二人は出てきてもいい気がするのですが、オリンパス程は長期間に渡って行われた不正経理でなかったので多分見逃されることになるでしょう。
 しかし仮にこれが米国での事件だったらどうなるのか。まず確実に逮捕者は出ていたと予想され、でもって逮捕された元役員は懲役で10年以上はくらっている可能性すらあります。一般の日本人が知ってるかどうかはわかりませんが向こうでは不正経理に対する処分は非常に厳しく、懲役30年とかでるのもざらですし、とんでもないのだと70年とか一生出られなくなるくらいの懲役が科されることもあります。

 私の目から見て経済犯罪に対する米国の処罰はきつすぎるのではと思う一方、日本の処分は逆に緩すぎるように思います。それこそ一年や二年程度の不正経理なら「知らなかった」と言って修正申告済ませればそれっきりですし、長期間にわたるものでも自ら辞任するなど社会的処罰を受けていれば逮捕はまずまぬがれます。そして何より、どれだけトレーダーを欺いたとしても、どんなことしたっても大手なら上場廃止にはならないというのはオリンパスの例で証明されています。

 こうした日本と米国の経済犯罪に対する温度差はどこから生まれてくるかですが、単純に資本主義が成熟しているか否かということよりも何に対する責任に重きを置くのかという点において両国で大きく異なっていることが大きいように思えます。
 言ってしまえば経済犯罪というのは個人に対する罪ではありません。企業が不正経理を行ったところで誰か一人が大きな損害を受けることもなければ権利を侵害されることもありませんが、トレーダー全体では大きな影響となる、いわば社会に対する不正なり裏切りです。私が見る限り日本人は個人が損をする、侵害されるということに対して強く敏感である一方、社会に対する侵害に関してはやや無頓着な所があるような気がします。

 それこそBSEの時とかぺヤングに虫が入っていた際などは激しく動揺するとともに強く憤りを見せますが、社会全体に対しては大きな影響があるものの自分には直接的な被害がまず及ばないような経済犯罪だとほとんど興味を持たず、また処分なども軽めで済ませようとします。私が何を言いたいのかというと、そもそも日本人は社会に対してそれほど帰属意識を持っていないのでは、だからこそ社会に対する不正があっても自分、もしくは身内など周りが影響を受ける恐れが無ければ全く意に介さないのではなんて思うわけです。

 この辺また次回でゆっくり語ってもいいですが、一言で「社会」といってもその範囲は個人によって変わります。私の場合は極端に広くて下手すりゃ「人類全体」を指すこともありますが、一般の日本人にとってすれば「家族」の枠を少し大きく広げた範囲、具体的に言えば「家族+職場」が彼らにとっての社会全体であって、それ以上は関知しない領域となります。
 もちろんほかの国も多かれ少なかれそれくらいの範囲がメインとなりますが、日本と米国で絶対的に異なっているのはエリートが認知する社会範囲で、やはり欧米のエリートは日本と比べるとここら辺で差があるように感じます。なお中国の場合、人が多すぎるのでエリートであっても認知する社会の範囲は割と狭く家族程度であることが多いですが、その分プレイべーとでの友人との紐帯が強いのでピンポイントに範囲が広い人もいる気がします。

2015年7月20日月曜日

千葉のマッドシティ~良文堂書店

 久々にこのブログの投票機能を作って、「新国立問題で誰が戦犯なのか?」というアンケートをトップページ右上部に設けたので、興味がある方は投票していってください。ぶっちゃけ、候補に挙げた全員どれも問題抱えてるような気がするけど。
  そんなわけで本題ですが、今日は松戸ことマッドシティ市民なら恐らく誰もが知っていると思われる、良文堂書店松戸駅前店を紹介します


 上記写真の良文堂書店は松戸駅東口目の前にあり、松戸駅とはコンコースが直結していて夕方くらいになると帰宅者たちが大勢目の前を通っていくのでいやでも目に入ります。写真はそのコンコースから取られた写真で、この入口から入ると良文堂書店の2階に入ります。

 この本屋の面白い所はなんと6階建ての本屋になっており、階層ごとに置いてある本のジャンルが分けられています。適当な記憶に従って書くと、確か1階は雑誌類、2階以降は文芸書、文庫、漫画、教育参考書、児童書などに分かれてたような気がします。最近行ってないからほんと記憶が曖昧。
 階層は2階ならばコンコースから直接入れますがそれより上は店内の細い階段を昇り降りしなくてはならないのでたまにしんどさを覚える時があります。ただジャンルごとに階層が別れているので捜したい本は割とすぐ見つかるし、雑誌を立ち読みする人とかに邪魔されずに店内を歩き回れるのは地味にいい点だったりします。

 あとこの本屋で特筆すべき点は、個人的には受験参考書の充実ぶりです。松戸駅前には大手予備校の河合塾松戸校舎があり、またその近くには予備校生寮もあることが影響しているのか、ほかの本屋と比べてもこの良文堂にはやたら受験参考書がずらっと置いてあります。私も赤本(大学別の過去問集)は全部ここで買って、関西の大学なんかよそではあまり置いてないのにここにはしっかり置いてあって非常に助かりました。

 オチらしいオチはありませんが、駅の真ん前にあるという立地上、電車で移動する前とか通勤途中に立ち寄るという意味では非常にいい本屋です。ただ松戸はやたらと本屋が多く、競争相手も多そうな気がするので内実はどうなのかなとちょっと気になっていたりもします。

2015年7月19日日曜日

かつて餓えた日々

 適当に書くネタがパッと用意できないというかさっき上海から帰ってきたばかりでもあるので、私が餓えていた学生時代の日々について少し書こうと思います。

 一言で言って、学生時代は本当に金がなかったです。別に使ってもよかったのですがわざわざ東京の大学を蹴って京都に下宿しながら進学した負い目もあったのでなるべくお金は使わないように節約し、差し当たって削りようのある食費は自分の気力の許す限り削っておりました。もちろん自分以上に削っていた人間もおり、具体的には「冷蔵庫は必要ない」と主張してやかんでスパゲッティをゆでていた友人もおりましたが、私自身はとにもかくにも余計なおかずを買わずに白米で乗り切る戦略を取り、そのせいか白米の消費量は一食で2合食べることがざらでした。

 またおかずも60円のコロッケとか、酷い時はキムチのみで乗り切ることもあり、大体夕方くらいになると今晩何を食べるのかという事ばかり考えるほどでした。ひどい時なんかはあまりにもお腹すいて夜眠れなくなったこともあり、また夢でたくさん食べて満腹感を感じた瞬間に目を覚ますという貴重な体験も経験しています。

 あとお腹がすくと甘いものに餓えるというか、お菓子への欲求が非常に高まりました。とはいえお菓子を買うと家系に直撃するため、如何に少ない投資で腹の足しになるお菓子が買えるかを友人などと必死で研究したこともあり、最終的な結論としてはホットケーキを大量生産するか、100円のビスケットを買うかというところに至りました。それでもホットケーキとビスケットだけでは飽きてくるため、具体的に言えばチョコレートが無性に食いたくなる時があり、ある日断腸の思いで「きのこの山」を買って口に入れた時は涙が出そうになるくらいおいしく、今でもあの時の感動というか味覚を覚えている程です。

 なんで今日こんな記事を書いたのかというと、今日たまたま寄った上海の森ビルことSWFCの地下にあるローソンで「たけのこの里」が売られているのを見て、「きのこの山」と「たけのこの里」のどちらが優れているかというのはある意味一つの日本の論点だろうななどと思い浮かべ、そういやあのときの「きのこの山」はうまかったなぁなんて思い出したからです。もっともここまで書いておきながら、私は「たけのこの里」の方が好きだったりします。

2015年7月17日金曜日

三国志で打線組んでみた

 最近ホイールのクリック反応が悪かった私のロジクール製マウスですが、今日思い切って上蓋取っ払って中を見てみたところそもそもホイールスイッチは弄れない設計になってて意味がなく、仕方ないので投げたりしてました。多分に私がマウスを酷使しているということもありますが、どうもロジクールのマウスは値段の割にはやたら壊れやすいような気がしてなりません。前のマウスも一回投げたら壊れちゃったし、デザインも正直気にらないので無線キーボードとセットでなければ使わずに済むのにと思って仕方ありません。しょうがないからまたロジクール製で買い替えるけど。

 それで話は本題ですが、今日日本ではプロ野球のオールスターゲームが開催されていますが、それに触発されたので三国志の国ごとに打線というか野球チームを組んでみました。選考はあくまで私の視点によるもので、有名な武将を敢えて中心にして選んでおります。てなわけでまずは蜀からどうぞ。

<蜀>
(スタメン野手) (ベンチ野手)
1 魏延 レフト 劉封
2 趙雲 ショート 孟達
3 関羽 三塁 廖化
4 張飛 一塁 沙摩柯
5 馬超 センター
6 黄忠 キャッチャー
7 馬岱 ライト
8 関平 二塁

(先発) (リリーフ)
諸葛亮 蒋琬
龐統 費禕
法正 馬良
徐庶 伊籍
姜維 馬謖

 まず蜀チームで特筆すべきは圧倒的といえるくらいの超重量打線でしょう。3番の関羽と4番の張飛を筆頭にどこからでもホームランが飛んできそうな打線でありながら、2番の趙雲の様に小技も効かせられる武将が多いのも特徴です。なおベンチの沙摩柯は助っ人外国人枠として敢えて入れてみました。
 一方、投手陣の方はというと先発は一見すると隙のない布陣に見えますが、龐統と法正はどちらも選手寿命が短く、徐庶もワンシーズン、下手すりゃ1試合限りのレンタル移籍要員ですので、姜維が育つまでは実質的にエースの諸葛亮がほぼフル登板しなくてはならないという、やたら史実に近い台所事情となっています。リリーフ陣は決して悪くないものの絶対的なストッパーはおらず、またこの中から先発に昇格させられそうなのもいません。馬謖に至っては登板するごとに炎上しそうなので運用に当たっては注意が必要です。
 それとどうでもいいけど、「伊籍が移籍」なんていうくだらないダジャレを思い浮かべたことがあれば、あなたはもう立派な三国志マニアです。

<魏>
(スタメン野手) (ベンチ野手)
1 夏侯淵 ライト 李典
2 夏候惇 レフト 楽進
3 張遼 二塁 曹真
4 許褚 一塁 曹洪
5 徐晃 センター 于禁
6 張郃 ショート 曹彰
7 典韋 三塁
8 曹仁 捕手

(先発) (リリーフ)
荀彧 郭嘉
荀攸 陳羣
程昱 鍾繇
賈詡 満寵
司馬懿 劉曄
韓浩
楊修

 魏チームは野手、投手共に選手層がとにもかくにも分厚いという一言に尽きます。打線はさすがに蜀の超重量打線と比べると見劣りしますがそれでも一線級の武将たちで構成されており、また代打要員も粒揃いであるためスタメンの一次離脱があったとしても戦力の低下はほとんど起こり得ないでしょう。
 投手陣も盤石の一言に尽き、先発は一応五人揃っていますがリリーフの中からも先発に切り替えられる武将、っていうか文官もいるため、こちらも打線同様に欠員が出てもすぐ穴が埋まってしまうような充実ぶりです。なお郭嘉は先発にするべきか悩んだ挙句、抑えの切り札にしようと思ってリリーフに入れました。
 強いて弱点を挙げるなら、先発五番手の司馬懿が背信投球をやらかさないか監視が必要ってくらいでしょう。ってかこいつ、首が180度回ったっていうから二塁のランナー警戒する時は便利そう。

<呉>
(スタメン野手) (ベンチ野手)
1 甘寧 ライト 徐盛
2 朱桓 センター 丁奉
3 程普 二塁 蒋欽
4 周泰 三塁 朱然
5 太史慈 一塁 孫韶
6 凌操 ショート
7 黄蓋 レフト
8 韓当 捕手

(先発) (リリーフ)
周瑜 張昭
陸遜 張紘
呂蒙 諸葛恪
魯粛 闞沢
諸葛勤 虞翻

 呉チームは投手陣にいい選手が揃っており、先発が周瑜、陸遜、呂蒙の三本柱が君臨しているだけでなく、抑えも張昭、張紘のダブルストッパーが控えていて、下手すりゃ三国(三鷹~国分寺間)一と言っていいくらい充実しています。
 しかし打線はというと投手陣の充実ぶりとは対照的に一発の破壊力に乏しく、幸い足が早そうな武将(印象でしかないけど)が揃っているので小技を駆使して点を取っていくか、日ハムの大谷選手ばりに打つ方も投げる方も二刀流できそうな呂蒙を主力バッターに組み込んでいくといった大胆な戦術を取らざるを得ないでしょう。
 なお先発の魯粛は、好投しても味方の援護に恵まれなさそうな気がする。

<総評>
 上記のチーム編成案は大体10分くらいですぐに大枠が埋まるくらい簡単に作ることが出来ました。それほど意識して作ったわけじゃありませんが、案外実際の史実通りの国情に近いチーム構成になっており、このように野球チームに見立てて国家なり軍隊なりを分析比較するのも手法としてアリかもとやってて思いました。
 そもそもなんでこんなことを急に思いついてやったのかというと、以前流行った「もしドラ」こと「もしも高校野球部の女子マネージャーがドラッカーを読んだら」という本を思い出し、「もしも高校野球部の女装マネージャーが孔明だったら」というくだらない想像をして、だったらチーム作った方が面白そうじゃんと思いついたことがきっかけでした。ぶっちゃけ、作っててそれなりに楽しかったです。

2015年7月15日水曜日

書評「新・観光立国論」

 どうでもいいネタ挟む余裕ないのでいきなり本題ですが、例の冷凍たこ焼き好きの友人が「これを読め」というので、元ゴールドマンサックスのアナリストで現在は日本で文化建築物の修繕事業を営んでいるイギリス人のデービッド・アトキンソン氏による、「新・観光立国論」を紹介します。もっとも、結構売れてる本だからそこまで宣伝しなくてもいい気はしますが。
 この本では日本の観光事業について元アナリスト、というより日本在住歴の長いイギリス人としての観点からあれこれ物を語っています。全体の内容を一言で要約するならば、「独りよがりの自己満押し付けてんじゃねーよ(#゚Д゚)<JAP!」(意訳)と言ったところです。


1、日本の観光産業の立ち位置
 基本的には元アナリストらしく種々のデータを引用した上で日本の観光産業の立ち位置を説明した上で、現在の課題と日本人の無知ぶりを厳しく指摘しています。いくつかそのデータを引用すると、世界銀行がまとめたGDPに対する各国の観光収入の比率を最初に囲繞し、世界平均が1.8%であるのに対して日本はたった0.4%と極端に低い状態にあるとした上で、国別の国際観光客到着数のデータを連投しています。こちらのデータは下記に私も引用しましょう

<国際観光客到着数ランキング>
1位、フランス:8473万人
2位、アメリカ:6977万人
3位、スペイン:6066万人
4位、中国:5569万人
5位、イタリア:4770万人
12位、香港:2566万人
22位、韓国:1218万人
26位:日本:1036万人

 見てもらえばわかる通り、日本は他の先進国はもとより東アジアの中でもかなり下位に属する位置にあることがわかります。なお24位はクロアチア、25位はハンガリーですが、日本人からしたらこの国は観光的にはそれほど魅力があるようには見えないと思いますが、欧米人から見たら日本も同じ程度のレベルに見られていると作者は指摘しており、意訳するなら「身の程を知れっ(#゚Д゚)<JAP!」、といったところです。

2、観光大国の四条件
 ただ日本の観光産業がこれほどまで小さいということは「伸び代はあるってことだ(#゚Д゚)<JAP!」(意訳)とも語っており、その伸びしろを認識する上で重要な要素となるのが観光大国の四条件だと作者は述べています。その四条件とは「自然」、「気候」、「文化」、「食事」の四つだと述べ、観光大国フランスはもちろんこの条件を備えており、また日本もフランス同様に満たしていると太鼓判を押しています。なお作者の故国である英国は「気候」と「食事」に欠いており、残念ながらフランスに大きく劣ると認めてます。

 ただこの四条件ですが、日本人はほとんど認識していないどころかまともなPRすらできていないと厳しく断言されちゃっています。では日本は外国人観光客を誘致するに当たって何をPRしているのかというと、何故だか「国としての知名度」、「治安の良さ」、「交通インフラの充実」が最も多いとした上で、「三つとも誘致に当たって何の効果もねぇよ(#゚Д゚)<JAP!」(意訳)と批判しています。
 一つ一つ述べてくと知名度があるからわざわざその国に行く奴なんていませんし、同様に治安がいいから観光に行くなんて、じゃあインドとかタイは日本より治安悪いのに何で観光客多いのか。でもって交通インフラが充実しているから見に来るなんて鉄道マニアくらいだと切って捨ててます。なおこの三つを三つともPR文に載せている意味の分からない会社として何故だか「星野リゾート」をここだけ名指しで批判しています。何か嫌なことでもあったのかなここに、俺もあるけど。

 総じて言えばPRのポイントが根本から間違えているとして、「逆にそういった点を少しずつでもいいから修正していけば、ポテンシャル自体は高いのだから高い成長を期待できるぞ(#゚Д゚)<JAP!」(意訳)と、フォローをきちんと入れる辺りは英国紳士です。

3、おもてなしに対する疑問
 恐らく友人が何でこの本を私に勧めたのかという理由の一つとして、この日本の「おもてなし」という言葉に対する作者の意見も大きかったんじゃないかと思います。作者はこの本の中ではっきりと、「もうおもてなしなんて言葉は使うな(#゚Д゚)<JAP!」と述べており、去年あたりからずっとこのブログで私が主張してきた内容と同じことを主張しています
 はっきりいますが日本人の言うおもてなしというのは自己満足そのもので、外国人からしたらそれ程質の高いサービスでもなければむしろ邪魔くさくて鬱陶しいマナーに見えることのが多いです。サービス対応一つとっても日本ではちょっとした注文というか変則オーダーですらやれ規定が、ルールが、上司がなどと言っては対応を断ることが多く、また飲食店などで英語がほとんど通じないというのも地味に問題です。私の方から断言してもいいですが、日本の「おもてなし」は上海市の一般的なサービス水準と比べても質が劣ります。

 更に作者はこうした「おもてなし」に代表される日本人の自己満足に外国人がケチをつけたり満足しなかったら、「あいつらはモノのわからない野蛮人だ(#゚Д゚)<鬼畜米英!」」などと逆批判をして、彼らが求めるサービスを探ったり、能動的に対応していこうとすることに無関心すぎるところがあると指摘してますが、はっきり言えば私もこれに同感です。結局、日本の価値観に合う外国人しか誘致しようとせず、折角誘致できる可能性の外国人を自ら排除して稼ぎ的に非常にもったいないことをし続けているのが日本人だと分析しているわけです。

 以上がこの本の主だった内容ですがこの記事の目的上、敢えて辛辣な文体で書いております。この文体に対して読者がどのように感じるかはさておきこの本の中で作者は実際には、卑屈なくらいにへりくだった文体で内容を説明しております。どれくらいへりくだっているのかというと、「私は日本が嫌いなわけではなく本当に大好きなんです。だからこそ潜在力の高い日本の観光産業はそのポテンシャルを生かし、大きく伸びてもらいたいのです」、といった内容の言葉が一体何回出てくるんだよと言いたくなるくらい繰り返されています。
 これは私と友人の想像ですが、多分作者は日本での駐在生活で相当苦労したんだろうなぁという気がしてなりません。会社の同僚に、「もう彼は半分中国人ですから」とリアルで言われたくらいに日本離れしている私に言わせると、きちんとデータに基づいた当たり前の内容を指摘すると何故だか日本人は強い拒否感を示した上で怒り出す傾向があります。この本に書かれている内容も徹頭徹尾、普通に考えたらその通りだと思える当たり前な内容で占められていますが、恐らく普通に口頭で話したら、「お前は日本を貶そうっていうのか?」とまず反感を買うことが私にも予想できます。それこそ、「日本のおもてなしは日本人の自己満だ」なんて言ったらどうなることやら。

 だからこそ作者は耳を傾けてもらうためにも卑屈なくらいに、「悪気はない、ただ君たちにはもっと良くなってもらいたいだけなんだ」という言葉を繰り返したのでしょう。しかし私としては外国人であるのだからここはびしっと、「いちいちめんどくせーんだよてめーら日本人はよ(#゚Д゚)<JAP!」、というくらいきつく言ってもらった方が案外日本人にとってよかったのではと思う節があり、敢えてこの記事では辛辣な文体に意訳しました。
 もちろん日本の観光産業について、当たり前だけど日本人は当たり前の事すらまともに言えないだけに貴重な意見をたくさん提供してくれてて非常に価値がありますが、それ以上にまともなことを普通に言っても日本人は全く聞いてくれないんだなということがこの本読んでて強く感じ、そっちの方が私の印象には強く残りました。ある意味、海外に出ている人間の方がこの本読んで思うこと多いんじゃないかな。

 勢いで一気に書きましたが、我ながら有り得ない書評になったなという気がしてなりません。




平成史考察~名古屋中学生5000万円恐喝事件(2000年)

 本題とは関係ありませんが、学生時代に私は喫茶店でアルバイトをしていたのですがたまたまそこのマスターが戦国武将の中川清秀の子孫ということを知り、同じ歴史好きの友人に教えてやろうとしたらこんな会話が生まれました。

花園「山口君、中川清秀って知ってる?」
友人「うん、(ゲームの「信長の野望」で)よく使ってるよ」

 他人の先祖を「使ってる」呼ばわりかよ、なんて思ってちょっと私の中で微妙な空気が流れました。

 そんな私のセンチメンタルな思い出は過ぎて今日の本題ですが、平成史ネタで今日は2000年に起きた「名古屋中学生5000万円恐喝事件を取り上げます。」

名古屋中学生5000万円恐喝事件(Wikipedia)

 事件概要を簡単に説明すると、当時名古屋市内の中学校に通っていたある中学生(被害者)が同じ学校の生徒数人(加害者)からいじめを受け、当初は暴行からでしたが次第に現金も恐喝されていくようになりました。被害者は言われるがままに加害者にお金を渡し、また被害者の母親も子供が暴行されて帰ってくることが忍びなく事故死した父親の生命保険で得たお金すら少年に渡してまで加害者の要求に答え続けました。
 加害者らは恐喝して得たお金をほぼすべて豪遊に使い、移動にはタクシーを使ってカラオケやパチンコ店で散財していたそうです。加害者の豪遊ぶりは周辺も見聞きしており、当時よく使われたタクシーの運転手がある日どこでそんなにお金を得ているのかと尋ねたところ、「パチンコ、パチンコ」などとほざいたとされています。
 もっともそんな加害者らも暴力団関係から恐喝を受けており、被害者から受け取っていた金を一部その関係者へ手渡していたという、二重恐喝の構造を持っておりました。最終的にはこの関係者も一緒に捕まるんですがね。

 話は被害者に戻りますが一方的に恐喝され続けた結果、被害者が渡した金額は累計で5000万円という常識では考えられない金額にまで達していました。しかし言われるままにお金を渡していたにもかかわらず暴行は収まるどころかむしろ激しさを増し、鼻や肋骨まで折られ病院に入院する羽目となり、しかも入院先の病院にまで加害者らは現れ被害者を屋上に連れて行くと、なおもお金を無心したと言われています。

 しかしそこが皮肉にも一つの転換点となりました。屋上に来ていた少年らに、被害者と同室に入院していたある青年男性が突然割って入り、加害者らを強い視線で凄みました。この男性は父親が暴力団組長ですが本人はホワイトという出自の人で、同室となった被害者の怪我を見て暴行されているのではとうすうす勘付いており、それ以前にも何度か被害者にトラブルを抱えているのではと尋ねていました。被害者は男性には暴行の事実を頑なに否定し続けおりましたが、突然やってきた被害者らに屋上へ連れて行かれるのを見るや後をつけ、絶好ともいう場面で現れ被害者の側に立ってくれたのです。
 男性に凄まれた加害者らは態度を急変してすごすごと去り、また心を閉ざしていた被害者もこの男性には心を開いて徐々に打ち合け、男性の側も被害者の気持ちに応えようと被害者の母親を交え対策を取ろうと動き出します。

 ただここがこの事件の一番の特徴なのですが、暴行の事実を打ち明けられた男性が被害者の母親に手を打とうと持ちかけたところ、この母親は当初拒否したそうです。母親は非常に大人しい性格の方だったらしく、戦うくらいならお金を出し続け嵐が過ぎるのを待つ方が良いと考えるような人だったと当時報じられており、それ故に被害金額が5000万円という途方もない金額にまで達した一つの要因となりました。
 しかし男性の熱心な説得を受け母親も最終的には対策を取ることに同意し、母親と男性、そして男性の知人らは加害者宅を回って恐喝され取られた金額の弁済を求めると共に、警察への通報も行ったことで事件は発覚しました。

 なお当時の報道では恐らく被害者を救ってくれた男性の出自からでしょうが、「恐喝された被害者が暴力団組員をつれて加害者を逆に恐喝してきた」という報道がありました。実際には弁済を求めただけなので恐喝なわけないのですが、結構誤った報道も大手を振って歩くというか報道なんていい加減なもんだなと思います。
 一方、息子が恐喝でとんでもない金額を奪っていたことを知った加害者の両親は弁済を求められて最初、その金額のとんでもなさに頭が真っ白になったと書いてありますが、まぁそりゃそうでしょう。そしてその弁済協議に当たって名古屋の緑署に相談へ行ったところ、「被害者から被害届が出ておらず、事件化していないから対応できない」などと意味の分からない対応されて、何にも相談に乗ってくれなかったそうです。なおこの緑署はそれ以前に少年と母親から恐喝について相談を受けたもののこれまた真面目に相手せず、結局この事件は中署が捜査して事件化して、事件後には警察庁も緑署の対応の不手際を認めています。

 事件が公になってからは立場が逆転というかワンサイドペースになり、全国から加害者とその家族への批判が大きく集まったほか、加害者らもほぼ全員が逮捕され処分が下されました。なお加害者家族への批判はほかの事件に劣らず激しかったそうで、中日新聞に至っては取材をしていないにもかかわらず加害者家族は反省の意識が低いと思わせるような記事を載せて発行してくださったそうです。まぁそういう新聞社だけどねあそこは。

 その後、この事件については続報がなくネットを見ると加害者らはきちんと被害者に弁済をしたのかどうかが少し議論となっていますがこれは確認の取りようがないので置いておくとして、加害者についてはその後の続報が出ました。何でも主犯格だった男二人は2002年に少年院を出所したものの定職には就かずまた変な連中と付き合いだし、2006年にパチンコ店の売上金を強奪する事件を起こして揃って逮捕され、揃って懲役刑を喰らいました。なおこの時強奪した金額は約1200万円で、クズは所詮はクズのままですが金額的にはスケールダウンしたんだなというのが私の印象です。

 今日になって一体何故こんな昔の事件を掘り起こしたのかというと、一言で言えば矢巾町の中学生自殺事件がきっかけです。この名古屋の恐喝事件もそうですが学校側は薄々いじめと恐喝の事実に気が付いていたものの何の対策や被害者への詳細な聞き取りを行わず、事件が発覚した後は「知らなかった」、「やるべき対策は取っていた」、「防ぎようがなかった」と、いわゆる「でも、だって、どうせ」の無責任三拍子が15年前も今も同じように繰り返されています。特に矢巾町の事件ではいじめで不登校になっていた女子生徒もいたっていうのに委員会への報告ではいじめはゼロってことにされていたとされ、まともな報告・連絡・相談の「ホウレンソウ(このフレーズは内心大嫌い)」という三拍子すらまともにできてないのかよと見ていて呆れます。大津の事件だって、そんな昔じゃないってのに。

 思うにこういういじめ事件は歪んだ教育とか家庭環境、あと受験ストレスが原因だなどとよく言われたりしますが、突き詰めれば目の前で起きている現実を直視するどころか放置する教育機関こと学校側に最大の原因があるのではないかと思えてきました。いくつかの例を見ていると、いじめる側も学校側が何の対策を取らないことを見て図に乗り、いじめられる側も学校側が何の対策を取らないことを見て心を閉ざしていくように見えますし。
 そういう意味ではいじめを根絶する上で真に教育を受けるべきは生徒ではなく平気で隠蔽しようとする教師たちでしょう。生徒に向かって「いじめはよくない」などと言うのではなく、教師に向かって「現実を見ろ!放置してたらお前をぶっ殺すぞ」と言った方が対策として効果ある気がします。もっともこう言ったら、「国からの強いプレッシャーがあって報告義務を……」なんて言い訳するのが出てくるんだから、案外そうでもないかな。

  参照サイト
--5000万円恐喝事件はなぜ起きた--名古屋の現場を歩く(ZAKZAK)
『息子がなぜ 名古屋五千万円恐喝事件』(三日坊主日記)

2015年7月13日月曜日

猛将列伝~宇喜多秀家

 猛将と呼ぶにはやや戦場のエピソードが少ない人物ですが、かといってカテゴリから離す理由もないので今日はこのカテゴリで宇喜多秀家について語ります。

宇喜多秀家(Wikipedia)

 宇喜多秀家は備前の豪族である宇喜多直家の次男として1572年に生まれました。父親の宇喜多直家については以前、親族だろうがなんだろうが謀略の上に暗殺しまくってリアルにサイコパスな人物だったと評したことがありますが、息子の方は幸いというかそんなサイコパスな性格は受け継ぐことはなかったようです。
 なお予断ですが、昨年の大河ドラマの「軍師官兵衛」では宇喜多直家役を陣内孝則氏が演じ、老獪な策士という直家の役柄を存分に演じられて強い印象を覚えました。またこのほか高山右近役を演じた生田斗真氏も見ていて惚れ惚れする演技ぶりで、このドラマは総じて役者の質が高かったとつくづく思います。

 話は戻りますが父の直家は秀家が9歳の頃に逝去したため、幼かった秀家は当時中国地方を攻略中だった秀吉の元で、ほかの加藤清正や福島正則といった子飼いの武将らと共に育てられます。そういう意味で今様に言えば「羽柴チルドレン」ともいうべき武将となったのですが、成人してからは朝鮮出兵などで武功を立てるなど宇喜多家の当主としてしっかり活躍しています。
 ただ秀家を語る上で外してはならないのは、ほかの羽柴チルドレンを差し置いて、徳川家康や前田利家らと共に五大老に任命されているという点です。元々秀吉の直参に近い立場であったことは間違いなくしっかりと信頼できる人間として任命されたことはまだわかりますが、同じく羽柴チルドレンの黒田長政や片桐且元などを置いて秀家が任命されたということは、やはりそれだけ秀吉から信頼されていたのかもしれません。なお秀家は五大老であったことから、在任中は領地になぞらえて「備前宰相」などと呼ばれていたそうです。

 このように出世街道を歩んだ秀家ですが、関ヶ原の前年に当たる1599年に家中で「宇喜多騒動」といって家臣内の内部分裂が起こり、勢力を大きく弱体化させてしまっています。なんかこの騒動についてはいろいろと軋轢があったと書かれてありますが、時期が時期だけに徳川家が仕掛けた謀略なんじゃないかなぁという気も少しします。

 そしてここが本題なのですが宇喜多騒動の翌年に当たる1600年、秀家は関ヶ原の合戦に自ら出陣します。彼が属したのは石田三成率いる西軍ですが一体何故彼は西軍についたのか、一説によれば同じく秀吉子飼いの武将だった大谷吉継同様にプライベートでも三成と仲が良かったため、彼に準じるような形で参戦したとなど言われており、率いた兵力は西軍中でも最大の1万7千人だったことからその熱意は相当なものだったでしょう。
 この関ヶ原の合戦で西軍に参加した部隊の中で真面目に戦闘を行っていた部隊としてよく、三成直参の島左近隊、そして敗北を見越した上で参戦した大谷吉継隊だけだったと言われますが、この秀家の舞台も最前線で福島正則の部隊とぶつかり合うなど激しい戦闘を行っております。よく大谷吉継ばかりが三成との友情に準じたとばかり言われますが、私個人としては秀家も吉継同様にそれなりに熱い思いでもって西軍に参加したのではないかと思います。

 ここで話は石田三成について触れますが、よく三成は賢かったものの偏狭で鼻にかけるところがあり人望がなかったなどと言われます。しかし上記の大谷吉継や宇喜多秀家の様に、彼との友情に殉じて骨身を惜しまず支援してくれる人物も案外多く、多くの史料中に、「嫌な奴だった」、「友達少なかった」とはっきり書かれていることは事実であるものの、仲良くなる相手とはとことん仲良くなれる人物でもあったのではないかという気がします。直接関が原には参加してないものの、あの上杉家の直江兼続も三成と一緒に行動しているわけですし。

 話は秀家に戻りますが、結果的には関ヶ原で宇喜多隊は壊滅して秀家も落ち延び、島津家に一時身を寄せます。しかし居所が幕府にばれたことによって出頭し、妻・豪姫の出身家である前田家や匿ってくれた島津家のとりなしもあって死罪は免れましたが宇喜多家は改易の上、八丈島に流刑となりました。
 八丈島では島の主としての身分が認められたもののそこはさすがに流刑地、生活は非常に厳しかったようで前田家からは毎年米70俵の支援を受けていました。そんな生活を秀家はなんと1655年に84歳で没するまで続け、既に時代は4代将軍家綱が治める頃となっていました。なおこの関ヶ原に参戦した武将としてはこの秀家が最も遅くまで生きていたこととなります。

 最後にまとめとして述べると、大谷吉継だけでなくこの宇喜多秀家も石田三成との友情に殉じ、なおかつ合戦中もそこそこ奮戦していることから、もっと評価されてもいいのではないかと思いこうした記事を書きました。なおこの記事を書くきっかけとしては、八丈島に流された後も宇喜多家は細々と命脈を保ち、明治の時代に至って現在の千葉県浦安氏に移り住んでからも続いてて徳川家などと同様に現代にも残っていることを最近知ったからです。現在の当主も2009年の岡山城の築城400年式典に参加されたそうですし。

  おまけ
 最近読んでいる漫画で長谷川哲也氏による「セキガハラ」という漫画があります。この漫画のあらすじを簡単に述べると、戦国武将が一人につき一つの超能力を持ってて豊臣秀吉の死去から関ヶ原の合戦に至るまでの間にあれこれ戦ったりする漫画なのですが、主人公はほかならぬ石田三成だったりします。
 この漫画の三成は自分の賢さを鼻にかける傲慢な性格でまだテンプレ通りの三成ではあるのですが、そのほかのキャラクターはさにあらず、一つの特徴がやたら大きくデフォルメされててとにかくみんなすごいことになっています。

 島左近はグラサン掛けた上にひげを蓄えたラッパー風になってて「誰これ?」状態ですし、今日取り上げた秀家は「友情こそ至高」という言葉が口癖のまんまフランス貴族な見た目してて、武器もサーベルです。そして大谷吉継は恐らく、包帯をまといながら関ヶ原に参戦したエピソードからでしょうが、包帯を操るミイラ男になっています。
 このほかだと徳川家康は健康オタクだったことから鍛錬好きな超ムキムキマッチョに描かれ、加藤清正に至っては虎退治どころではなく虎そのもの、淀君もすごいボディコンなくのいちに描かれてて、歴史漫画はこれまでたくさん読んできたけどこれほどいろんな意味ですごいデフォルメされた戦国武将を見るのはこの漫画が初めてです。


     

2015年7月11日土曜日

新国立競技場の建築費膨張問題について

 本題とは関係ありませんが昨日の中国株式市場は一昨日に続いて続騰し、まだまだ油断はできませんがひとまず今回の山は越えたのではないかと思います。それにしてもたかだか株式市場が落ち込んだくらいで他のマクロデータも分析せず、「これで中国は崩壊する」などと散々騒いでた連中は一体何だったのか。以前にも記事にしていますが「今年こそ中国は崩壊する」という本を毎年同じ人間が出版しており、昔のゲームのセリフを引用するなら「ハエのよーにうるさい奴らね」という印象を個人的に覚えます。前の繰り返しになりますが願望は予測する上で最大の障害で、冷静な思考すら持てない人間はそもそも予測などするべきではないでしょう。

 話は本題に移りますが、オリンピックにも使う新国立競技場の建築費が当初予想より大きく膨らむことについて大きく注目されております。別に私がここで語らなくてもほかの人がこの問題についてはあれこれコメントしてくれるので放っておいてもいいのかなという気がしますが、論点を少し整理する必要があるというかほかのメディアがあまりやっていないので、一つこのブログで整理するとともに、誰も言おうとしない数字の裏をこの私が突いておこうと思います。

1、建築費は何故膨らんだのか
 新国立競技場の建築費は昨年5月の基本設計段階では1625億円になると見積もられておりましたが、着工に当たって土建屋とそろそろ契約を結ばなければならない今年に入って突然、実際には2520億円くらいかかりそうだということが明らかになりました。
 膨らんだ建築費は差し引き895億円(以下、約900億円)ですが、建築費がこれほど膨らんだ理由について政府は、東日本大震災以降は建設ラッシュが続いているため人件費や資材費が高騰していることに加え、もうみんなにとってもお馴染みの「キールアーチ」と呼ばれる屋根部分の施工が非常に難しい設計になっており、高価な特殊鋼が大量に必要である上に施工費用も半端なく、実質的にこれ一つが原因となって大きく高騰したと説明されています。

2、どのタイミングでわかったのか
 建築家などの業界間ではもしかしたら早い段階からわかっていたのかもしれませんが、私の記憶する限りだと建築費がこれほどまで膨らむことが初めて公になったのは、5月に政府から舛添東京都知事へ建築費用を東京都にも一部負担するよう申し入れがなされたタイミングだったと思います。この時申し入れられた負担額は580億円ですが、報道を見ている限りだとこの数字には具体的な根拠はなく、政府としてはなるべく多く、受け入れてもらえる範囲でこの数字を舛添都知事に持ってきたのでしょう。
 あまりこの点を突いた報道は見かけませんが、基本設計の見積もりが昨年5月に出来上がっていたことを考えると、この都への費用負担のタイミングはあまりにも遅すぎます。何が言いたいのかというと、恐らく政府は早い段階で建築費用が半端なく膨らむことがわかっていた、時期的には昨年内にはわかっていたのではと私は睨んでいます。にもかかわらず今年5月まで黙って発表しなかったのは、急いで契約しなければならないタイミングに明かすことで強引に押し通そうとしたのではと勘繰っています。
 仮にそうだとしたら、このサボタージュによって設計を見直せたかもしれない折角の時間を空費したこととなります。こうした点を検証するためにも一体いつの段階で建築費が膨らむ事実がわかっていたのか、はっきりさせるべきだと思うのは自分だけなのかな。

3、誰がこんなクソ設計案を採用したのか
 恐らくこれが今一番議論となっている点でしょうが、今回の新国立競技場の設計は2012年の民主党政権時代に国際コンペにかけられた上でザハ・ハディド氏という今一番ホットな外国人のデザイン案に決定されました。このコンペ自体は建築予算は1300億円として募集が掛けられていたようですが、それが応募者にちゃんと伝わっていたのか、選定段階で予算内に入るかどうかを審査したのかがいまいちよくわかっていません。「よくわかっていない」という言葉はこの政治の世界では、「不手際があった」と同義でありますが。
 ただこの問題におけるいわゆる「戦犯」が誰なのかは私も興味があるところで、差し当たっての候補ナンバーワンと目されたのは有名建築家の安藤忠雄氏でした。安藤氏はこのデザイン案を決める審査委員会の委員長を務めており、一部報道では安藤氏の推しが決定打となってこのザハ案が決まったとされています。このように批判が出始めている中、安藤氏は7日に開かれたデザインを一部見直すための有識者会議を急遽欠席し、下村博文文化相からは実質的に、責任逃れなどせずきちんと出てきて説明しろ、とコメントされる始末でした。
 私自身も反論もせずこのタイミングで欠席するということは安藤氏は自覚ありなんだなと思ってましたが、本日放送されたテレビ番組にFAXを寄せ、以下のようなコメントを出されました。

・建築予算が1300億円だということはきちんと伝えてあり、応募者も理解していた。
・総工費とデザイン費用を別々にしてはいない。

 また安藤氏とどうも個人的に付き合いのある番組司会の辛坊治郎氏によると、以下の様にも発言していたそうです。

・デザイン決定後の基本設計などには一切かかわっていない。
・何故これほど費用が膨らんだのかわからない。

 更にその上で辛坊氏は、安藤氏がいろいろ出てきて話したいこともあるそうですが周囲に止められていると話していることを明らかにしました。

 仮にこの番組での安藤氏のコメント内容が事実であるとすれば、誰が戦犯なのかやっぱりわからなくなります。私個人の意見を述べると、少なくとも基本設計後に予算が膨らんでいる事実を隠していた人間は確実に存在するのでまずそいつを叩きだした上で、設計者のザハ・ハディド氏と安藤氏をこの際国会に証人喚問して真実を確かめた方が良いかと思います。やり過ぎではと言われるかもしれませんが、これによって900億円近くの金が動くことを考えると決してやり過ぎだとは私は思いません。
 仮にゴルゴ13が一人の暗殺を5000万円で引き受けるとしたら、900億円あればなんと1800人もゴルゴ13に暗殺してもらえる計算となります。私はこうした計算を勝手に「ゴルゴ指数」と呼んでどれだけその金額が途方もないのかを考える目安にしているのですが、1800人もゴルゴ13で暗殺できる費用ということを考えると一人や二人の人生とか経歴とか命とかを無視してでもきちっと区切りをつけるべきだと思います。
 なおこの知恵袋によると、ゴルゴ13の平均依頼料は20万米ドルだそうです。だからなんだと言われたら困りますが。

4、何故膨らんだ費用は895億円という数字なのか
 恐らくこんなことを取り上げるのは私くらいでしょう。こんな風に見るのも案外中国にいるせいかもしれませんが、この「895」という数字に強い作為を私は感じます。どんな作為かというと、数字を小さく見せるための作為で、言うなれば「900億円」と言うよりは「895億円」と言えば実質的な差額は5億円でも見た目の印象からするともっと低いように見えます。逆に言えば、膨らんだ費用が「約900億円」ではなく「約1000億円」だったら、見る人の印象はもっとずっともっと違ったんじゃないでしょうかね。
 何が言いたいのかというと、増加した建築費用は現時点の見積もりであっても実際にはもっと大きいのではないかと疑っています。それこそ1000億円は軽く超えているものの、世論の反発を恐れて桁数を一段低くして、さらに「900億円強」とせず「900億円弱」とするためもう一回り小さくした、なーんて言う風にみえて仕方のない数字が「895」です。
 そもそもこういう箱物建築は予算を上回ることが当たり前で、断言してもいいですが最終的にかかる建築費用は2520億円を必ず上回り、下手すれば3000億円以上(ゴルゴ指数で6000人以上)になるかもしれません。だからこそ後腐れのないよう、こんなクソな計画を立てた責任者は今のうちにいろんな世界から退場してもらわなければならないと強く考える次第です。

 最後にやや期待し過ぎな言い方なのかもと自分でも思いますが、小泉元首相だったら設計見直しを即決断していただろうなという考えが頭をよぎります。それこそ、「どう考えたっておかしいじゃないかこれは」なんて言いながら。

2015年7月10日金曜日

ノンタンが出来上がるまで……

 先ほど冷凍たこ焼き好きの友人から、以下のサイトを紹介されました。

「二人はノンタン」(備忘録)

 上記サイトは個人ブログでリンク先の記事には日本人なら多分誰でも知ってる絵本の「ノンタン」の作者について書いているのですが、自分もこの記事で初めて知りましたがノンタンは当初、夫婦二人の合作で製作されていたそうです。ただ愛があるからこそ別れもあるというべきか、ノンタンの生みの親である父親と母親は離婚をして、しかもその後でノンタンの著作権を巡って裁判にまで発展しております。
 裁判自体は係争中に夫であった大友康匠が逝去されたこともあってか妻であったキヨノサチコ氏が勝利し、現在もノンタンはキヨノ氏が原作者と名義されております。

 この泥沼のような裁判だけでも一考に値するのですがそれ以上に面白いのは、夫婦で合作していた頃もノンタンの製作を巡って激しく対立していたという点です。そのあたりの下りが上記リンク先に詳しく書いているのですが、ノンタンの動作一つとっては「ノンタンはこんなことしない!」、「いいや、お前はわかっていない!」などと激しく言い争っていたようで、こうした制作関係者のいろんな意味での努力もあってか立派な作品は作られていたのだなとなんか妙に納得させられました。
 なおリンク先の執筆者によると、キヨノ氏が単独で製作するようになってからはやはりそれ以前とは少し趣が変わっているようで、具体的には背景がやや薄っぺらくなったのと、ストーリーにややまとまりがなくなっていると指摘した上で、「天真爛漫で天才肌のキヨノ氏にブレーキかけていい作品に仕上げていたのが大友氏では」というような推論を立てています。やっぱアクセルとブレーキは両立しないとね。

 それとこのノンタンの話を読んで、私が以前に書いた「作品に宿る『負のオーラ』」という記事を思い出しました。私はこの記事で焦りとか不安とか殺意といった負の感情があると芸術というのは案外その輝きを増すと主張しましたが、このノンタンについても夫婦間のドロドロした対立があったからこそいい作品になっていったのではないか、なーんて考えちゃいます。
 でもそう考えると、芸術家や芸能人が華やかな活動を続ける一方でプライベートでは仮面夫婦であったりするケースというのは案外必然なような気もしないでもありません。森鴎外なんてある意味その典型ですが、彼の場合は「ヰタ・セクスアリス」でそれを小説のネタにまでしてしまうあたりは凡人じゃないでしょう。

2015年7月9日木曜日

世界遺産登録会議での韓国の行動について

 この件について書くつもりはなかったのですが昨日友人から尋ねられたのでちょこっとだけ見解を書いておくことにします。

 先日の世界遺産登録会議において韓国側が日本との事前の約束を保護にして日本国内の候補地の登録に反対したことは皆さんの記憶にも新しいかと思います。この約束は日韓の外相間ではっきり確認されていたものですが、日本の報道によると韓国側ではうまいこと出し抜くことが出来たと報じられているとされ、少なくとも韓国政府の対応を批判するような声は少ない気がします。
 それに対し日本側ではメディア、市民揃って今回の韓国の行動に強く憤っており、ネット上に至っては韓国の口車にまんまと騙されて、あの国を信じるなんて以ての外だなどと外務省を批判する声も出ております。

 この件に対する私の見解を述べると、少なくとも日本、韓国の候補地は登録に至ったのでそれはそれとして、恐らく日本側はこの件の怨みをそうそう簡単には忘れないだろうと思います。

 近年の日韓関係悪化に関して最も致命的だったのは李明博全韓国大統領の「天皇土下座発言」であって間違いないですが、この一件はかねてから日本人から嫌われていた朴槿恵政権をさらに嫌う一打になることは想像に難くなく、予想で述べればこの前決まったばかりの日韓首脳会談も多分流れるのではないでしょうか。仮に予定通り行ったところで、日本では安倍首相への批判が増えることでしょう。

 ただこれだけの内容であれば誰でも語れるのでこの件についてこれまで触れなかったのですが、少し深く掘り下げるというべきか、この事件において真に議論すべき点は「どうして韓国はあからさまに日本に嫌われるような行動を取ったのか?」という点ではないかと思います。普通に考えて外相間ではっきり約束した内容を土壇場で保護にする(ギリシャは首相が反故にしたが)というのは国際外交上では失礼極まりない行為に思え、私からすればどう考えたってあのまま素直に賛成票投じていた方が総合的にプラスだったのではと思えて仕方ありません。にもかかわらず何故日本側の態度を硬化させるような行為に出てきたのか、韓国だからと言われればそれまでですが、私はこの背景には案外、朴槿恵大統領が直接関わっているのではと考えています。

 本来なら韓国政治の専門家でもない野次馬的な立場の私が述べるべきだとは思わないのですが、一個人のたわごとだということ前提にして述べると、朴槿恵大統領の決断の仕方には私は一つの特徴があるように感じます。朴大統領が日本を嫌っているということは言うまでもなくこれまでも告げ口外交をアメリカに注意されるまで続けてきたことは誰もが知っている事実で、今回の土壇場での登録反対もそうした流れで起こったと言われても自然です。
 しかし一度は外相間で賛成票を投じ合うという約束を行っており、私は少なくとも約束が交わされた時点では横紙破りをするつもりはなかったのではと思います。何故なら、初めから裏切るつもりなら初めからそう言っておけばいいだけで、そもそも最初から約束なんてしない方が日本側に批判する口実を与えずに済むからです。なら何故土壇場で方針をひっくり返したのか、理由はほんとそのまんまで、土壇場で「やっぱり反対しよう」と考え直したからではないかと私は考えます。

 このように考えるのも、朴大統領を見ているとはこれまでの任期中で異常なくらいにドタキャン行動が多いからです。他国要人との会談欠席はもとより会見や式典も予定されていたものをしょっちゅうドタキャンしており、本人が「必ず出席する」と述べていたセウォル号事件から1周年の哀悼式典にも直前になって外遊の予定を入れてすっぽかすなど、友達にいたら「t.A.T.u」ってあだ名つけられそうな位な常習犯です。一体何故これほど多いのか、本当に勝手な予想ですが、こうした行動を取るのは朴大統領が最後に会った人の話を聞くタイプの政治家だからじゃないかと考えています。

 たまにこういうタイプの政治家ってのが世に出てくるのですが、どれだけ事前にメリットやデメリットなどを総合的に説明して本人も、「わかった、それでいこう」と承諾しながらも、最後にあった人が「いや、こうした方が良い」というと、「わかった、それでいこう」と決断をひっくり返す政治家というのがいつの時代にもおります。私が見ている限りだと朴大統領もこのタイプであるように思え、一度決めた内容を最後まで貫徹するのではなくその場その場で言われる度に考えを変えるタイプじゃないかと、側近政治と批判されている点を取っても感じられます。
 笑えないのは日本にも鳩山由紀夫というそのようなタイプの政治家がいたってことです。まぁこの人に至っては他人に言われなくても自分一人で決断を180度ひっくり返すことも多かったが。

 なので今回の世界遺産登録会議の事件も、外相同士が約束した後で恐らく、「会議の際に反対しても日本側は態度を硬化させない。でもって国内では支持が上がる」なんて入れ知恵が直前でなされたんじゃないかと勝手に疑っています。決断したのは朴大統領なのか側近なのかはわかりませんが、少なくともこの政権はドタキャンのデメリットを全く考慮せず躊躇なくやってくる政権だと見て間違いありません。

 その上で述べると、仮に朴大統領がそのような「最後に会った人の話を聞く」タイプの政治家であるとすれば、日本にとってはこの上なく都合のいい大統領で、なるべく長く政権が維持できるよう陰ながら応援するべきだと思います。何故ならこういうタイプの政治家だと動きが読みやすく、またゆさぶりなどの戦術も効きやすいからです。
 反例と言ってはなんですが、全く人の話を聞かないタイプの政治家ときて真っ先に思い浮かぶのは小泉純一郎元首相です。彼なんか外国の首脳からしたらかえって扱い辛かったろうな。

2015年7月8日水曜日

集中力の話

 あまり書くネタないので即興の話ですが、かなり昔も昔、私が子供だった頃に塾の講師から聞いた話ですが、人間が最大限の集中力を発揮できる時間はテレビコマーシャルが流れる30秒から1分程度だそうです。この話は確かにうなずけるというか、針先で何か作業する際は30秒くらいが限界なように思え、逆を言えばテレビCMはそのような「最大限集中力を発揮できる」時間内にあることから視聴者に強く印象付けやすい媒体なのかも知れまs年。

 ただ最大限とまで行かずとも、そこそこ仕事をしていく上で必要な集中力となればその持続時間はさすがに1分よりは長く、また人によっても差が出てくるでしょう。私の実感だと意識的に3時間くらいフルに持続すればかなりいい方で、実際は1時間から2時間くらいが「集中している」という時間を維持できる平均ではないかと思います。

 その上で述べると、やはり朝起きた後の午前中の方が集中力は発揮しやすいのではないかと考えています。これは私の経験則ですが翻訳ライターをしている際は午前中の2時間くらいが午後の4時間分くらいの作業量に相当して、言うなれば午前と午後で2倍の能率差がありました。これはほかの同僚も同じこと言っていて、午前中はなるべくほかの作業に関わりたくないし、無駄に声かけられたくないという点で一致しました。

 ちなみにこの翻訳という作業ですが、かなり激しく集中力を使います。先日、久々に朝から夕方までフルに翻訳作業に取り掛かった日があったのですが、久々ということもあって夕方には完全に集中力が切れ、人の話しすらほとんど耳に入ってこないところまで最後行き果てました。特に翻訳作業中は変に集中しているというか時間の感覚もなくなるので、夕方に至っては能率も落ちているのに時間間隔がなく、気がついたら長くもない段落の翻訳に数十分もかかってて「ええぇ」と自分で驚きました。
 心理学とかで研究が進んでるのか知りませんが、学校教育とかでもこうした集中力の高め方とか持続の仕方を教えてもいいかもしれません。

2015年7月6日月曜日

中国の株価暴落の原因と今後の予想

 最近日本から連絡が来るたびに、「中国の株価が暴落しているけどどうなの?」と毎回聞かれます。このところの私はパワプロするのに忙しいのとマルクス的な情熱が薄れてきているためあまり中国の経済状況をチェックしていなかったのですが、黙ってるのもなんだし、時事ネタも最近書いてないのでたまには真面目に書いてみることにしましょう。
 それにしても昨日サイクリングで60km走って、日焼けして、疲れたせいか今やたらお腹すきます。なんかたこ焼きかお好み焼き食べたくなってきたな……。

中国株、4日ぶり反発=官民下支え策で暴落に歯止め(時事通信)

 まずおさらいとばかりに簡単に今の状況を説明いたします。
 上記リンク先の記事が割かしよくまとめられていますが、日本の日経平均に当たる中国の株価指数の一つである上海総合指数は6月12日に記録した5166をピークに下落し続け、先週までの三週間でなんと3686.915ポイント、率にして約三割も落ち込みました。これは簡単に例えると、6月12日時点で100万円の価値があった株価が70万円になってしまったも同然で、大人も子供もおねーさんもみんな揃って株式取引やっている中国では誰もがひとしく大損こいたと言われています。実際、周りに聞く限りだとみんな本当に損しているようですし。

 では何故、中国の株価は短期間でこれほど下落したのでしょうか。この原因についてネットを見てると、「中国バブルが崩壊した」、「中国はこれから内戦になる」とやたら書かれていて、実際私の大学の先輩もスカイプ通して私に同じこと言ってきました。ついでに書いておくと、ネットで検索かけたらこんな記事もヒットして、昔も今も同じことが言われ続けてたんだなぁなんて感慨深くなりました。
 だたざらっと見渡している限りだと、どのメディアも下落の理由については説明を避けているというか解説らしい解説がほとんど見当たりませんでした。これは日系メディアに限らず中国語のニュースでも同じで、下落した事実はどこも大きく取り上げているにもかかわらずその背景や原因、でもって今後の予想とかについてはあんまり書いて無くて、「なんだよ、一から俺が分析しなきゃだめなのかよ」などと、文句の一つも言いたくなってくる状況です。

ポイントその1、下落以前は異常な高騰だった

 景気づけにバナナ食べてきましたがそれでもジバニャン的には「だるいんでけどー」と言いたい気持ちを我慢して書き続けると、上記のグラフは楽天証券から引っ張ってきた上海総合指数の直近1年間のグラフです。楽天証券は私が普段使ってて手数料払ってるんだから、これくらい引用しても罰当たらないだろうと勝手に考えてます。

 真面目な解説に戻りますが、見てもらえばわかる通りに5000のラインを越えたあとから急激に下落しているのがわかり、これだけ見るとまるでこの世の終わりを連想させられるような落ち方です。しかし5000のラインを越えてピークに至るまでの道のりを見ると、私はむしろこっちの方が株価として異常な傾き方をしているように思えてきます。
 2014年7月の段階の上海総合指数は2000ポイントをやや上回る程度でしたが年末辺りからやたら急激に右肩上がりとなり、2015年1月から6月にかけては3000ポイント中ごろから半年も経たないうちに5000ポイントを上回るまで高騰しています。これは率にすると昨年7月からピークとなった今年6月までの一年間で2.5倍程度も高騰したわけです。またこのところ下がっているとはいえ、現在の上海総合指数は昨年同期比ではまだ1.5倍ほど高騰した状態を保っております。

 この昨年から今年にかけての高騰ぶりははっきり言って異常もいい所で、むしろニュースとしてみるならばこっちの方がニュースじゃないかとすら思えてきます。この昨年末から今年6月にかけての高騰は軽い証券バブルと言ってもおかしくないほどの高騰の仕方をしており、現在株価が大幅に下落しているのは、上がった分だけ下がるとでもいうべきかこの急激な高騰の反動を受けての物と見て間違いないでしょう。言い換えるなら、何故大幅に下がるかといえばそれ以前に大幅に上がっていた、上がり過ぎていたからだ、といったところでしょうか。

ポイントその2、何故これほどまで高騰したのか
 今は下落に至っているとはいえ、では何故それまで中国の株価は異常な高騰を見せていたのでしょうか。これについては毎日中国市場チェックしてないから適当に今日調べた範囲内で私の分析を述べると、IPO(新規株式公開)が異常に多かったからではないかと思います。

 IPOの意味についてはさすがに説明を省略しますが、今日見た記事によると今年1~6月の上海証券市場でのIPO数は史上最多だったらしく、追い風傾向にあった市場を大いに盛り上げる要因となったそうです。無論他にも要因はいくらでもあるでしょうがIPOがあると基本的に市場は勢いを持つもので、実際に急激な下落を始めたここ三週間においてもIPOで新たに出た株式の株価は上昇しております。
 あくまで私の勝手な分析ですが元々市場が盛り上がっていたところにIPOが続出し、やや過熱していたと言っていいくらいに株価が高騰し続けたのが真相じゃないかという気がします。その高騰ぶりがあまりにも急激過ぎたため、いざリセッションが始まると下落の仕方も急激になってしまったのでしょう。

ポイントその3、何故高騰から下落に転じたのか

1、IPOが続出
2、市場が過熱
3、株価が急激な高騰
4、高騰し過ぎたから下落も急激に

 これまで説明した流れというのはざっと上記のような流れなのですが、3番と4番の間というか何故高騰から下落ターンに転じたのか、ここの分析はちょっと厄介です。
 はっきり言って理由を挙げようと思えばいくらでも挙げられ、単純に「そろそろ上がり過ぎじゃね、もう売り払った方がいいかも」と、みんな一斉に思って一斉に売りに出たとか、ファンドが利益確定とばかりに一気に売却へと動いたとか、景況感が悪いのに株価の高騰の仕方を不気味に感じだしたとかなんとでも言えます。もっとも2番目のファンド云々は実際はあまり有り得ず、というのも中国は外資系ファンドの購入幅をきちんと制限しているからです。

 下落に転じた理由は明確な証拠や比較がないため印象論でしか語れないのですが、一番大きな理由としてはやっぱりギリシャ危機でしょう。嫌でも目に付くというか今後の不安材料として気にせざるを得ず、株価がいくら高騰しているからと言ってリスクを考えてそろそろ売ろうという動きが出始めたところ我も我もと雪崩を打って周りの人も一緒になって売り始めて、そのまま大幅な下落へと転じたのではないかと思えます。

ポイントその4、政府の市場鎮静化策?
 実際にはあまり考えられないものの可能性だけでも頭に入れておいた方がいいと思う考え方として、株価が下落に転じたのは市場のあまりの過熱を懸念した政府が株価を操作したのがきっかけでは、なんていうのも一つの選択肢としてあります。何故このような可能性があるのかというと中国の主要な上場企業は国有企業と言って、株式の大半を政府関係が保有しているからです。
 株式を大量に保有することによって中国政府はこれまでも株式市場を操作していると言われ、実際にそれは誰も言わないだけで誰もが知っている事実です。既に述べた通りに昨年末から今年6月にかけては明らかに異常なほど株価は高騰し続けており、こうした過熱ぶりを覚ますために下落へと転じるよう政府が株式操作を仕掛けたという可能性を、実は真っ先に私は疑っておりました。

 しかし急激な下落が続く事態に対して中国政府は、株価が下げ止まるよう突然手数料を下げたり、証券会社とともに市場へ資金を供給したりと矢継ぎ早に市場緩和策を取るなど明らかな動揺をみせており、少なくともこのところの急激な下落はシナリオにはなく想定外の事態であったことは間違いありません。ならば市場への鎮静化策を政府が取ったという予想はやはり間違っているのでしょうか?

結論、何らかの要因によって下落へと転じギリシャ危機が追い打ちをかけた
 最終的な結論としては、何かとは断定できないものの、何かのきっかけによって急激な高騰が下落へと転じ、そこへギリシャ危機が本格化して誰もが想定していない急激な下落へと転じた、というのが今回の事態のあらましではないかと思います。

 下落の仕方が急激となったのは何度も述べている通りにそれまでの高騰が異常だったこと、そしてギリシャ危機が思ってた以上に大きくなったことから下落期間が長期化したということでほぼ間違いないと、この点についてはやや強気で主張できます。
 しかし高騰から下落へと転じることとなったきっかけについては、先ほどからも述べている通りに明確な証拠がないためはっきり「これだ!」と言えるものはありません。もしかしたらギリシャ危機そのものだったかもしれないし、単に市場マインドが売りに転じただけかもしれないし、はたまた私が主張するように政府が市場鎮静化に動いたからかもしれません。ただそのきっかけによって誰もが想像していないほど大きな下落となったのは事実で、それ故に今必死でみんな対策取っているわけです。

今後の予想
 では今後の中国の株価はどうなるのか。適当に言っていいのであれば保証しないこと前提で言いますが、まぁもうしばらく下落した所で落ち着くのが関の山じゃないかと思います。
 週末に政府があれこれ対策に動いた甲斐もあって今日の上海総合指数は見事に反発してみせましたが、ギリシャ危機は日本の株式市場を含めまだまだ世界中の市場を引っ掻き回すことは目に見えており、中国政府が努力をしたところでその影響を完全に取り去ることは難しいでしょう。また昨年同時期と比べるなら現在の上海総合指数は未だに高値な状態を維持していると言ってもよく、これは言うなれば下落幅をまだ持っているようなもので、もう少し下がる可能性の方が高いのではないかなというのが自分の予想です。

 ただ下がるとはいえ、ノストラダムスのような中国破滅論者の言うような社会的混乱は起こらないでしょう。景気への悪影響はもちろんありますがだからと言って体制が崩壊するとか暴動が起こるとか、あなた方が日頃起こってほしい願望はなかなか起きないもんだよと個人的に言ってあげたいです。なお蛇足で述べると、個人的経験から言えば願望というのは予想の正確性を妨げる最大の障害です。予想はあくまでクールにね。
 このように楽観的に考える理由としては、現時点で昨年同期と比べて株価は1.5倍くらい高値を付けていることと、高騰が短期間で急激だったことから下落も短期間で急激に終わるのではと考えるからです。

 しかしこの株価下落が全く社会不安を起こさないのかというと必ずしもそう断言はできないというべきか、ちょっと興味のある指標として住宅価格が気になります。仮に株価の下落に連動する形で住宅価格も下落し始めたら、金融全体で致命的とはならずとも小さくはない影響が起こることが考えられます。
 まぁこれはあくまで可能性の話ですので、来月10日くらいに中国国家統計局が出す7月の都市別住宅価格統計を見てから口に出すべき話です。実際にそうなったらまたお話しします。

 以上までがざっと、今日一日で作った今回の下落に対する私の分析です。つうか我ながら本当に勉強がおろそかになってる気がしてなりません。
 さーて、この後は時事通信向けコラムの翻訳やらないと。ほんとだるいんですけどーって誰かに言いたい。

今年、トリプルスリーは生まれるか

 最初にちょっと紹介ですが、このブログの相互リンク先である「『ピンハネ屋』と呼ばれて」を運営している人材会社リツアンSTCの野中社長がビジネスジャーナルの取材を受けて記事が公開されました。

派遣業界の闇 派遣料の6割をピンハネ?他社より給料1500万も多い異端企業!(ビジネスジャーナル)

 記事中で話されている内容は既にブログなどでも話されているものですがいい意味でぶれがない上、派遣する側の意見としては異端というか確実にマイノリティでしょう。だからこそ自分も相互リンクを結ばせてもらいましたが、興味がある方は是非閲覧してみてください。

 それで本題ですが、今年のプロ野球は交流戦の惨敗を受けセリーグ全球団が借金を抱える(勝利数より敗北数が上回る状態)という異例の事態ばかりがニュースになっていますが、それ以上に私が今気になっているのは見出しにも掲げたトリプルスリーが今年生まれるか否かです。

トリプルスリー(Wikipedia)

 トリプルスリーとは打者成績が1シーズンで打率3割、本塁打数30本、盗塁数が30盗塁をそれぞれ同時に上回る成績を指しており、打者の能力として全分野に秀でている事を証明する一つの金字塔です。日本プロ野球の歴史でこのトリプルスリーをこれまで達成したのはわずか8人だけで、歴史に新しい人だと2000年の金本智憲元選手、2002年の松井稼頭央選手(現楽天)となり、2002年以降のこの12年間では誰一人も出ていません。

 野球に詳しい方であればもう誰かは見当がついているでしょうが、このトリプルスリーに最も近い男と言えるのはソフトバンクの柳田悠岐選手です。柳田選手はいわゆるハンカチ世代の一人で、2014年のシーズンは全試合に出場して打率、盗塁ともに優秀な成績を収めました。
 特に打撃に関してはその長打力はプロ関係者の間でも入団時から高く評価されており、身体能力においては日本プロ野球選手の中でもトップとさえ言われるオリックスの糸井選手ですら、「たぶん日本人で一番飛ばす。バケモン」とコメントしており、去年時点でトリプルスリーに一番近いと言われていました。

 そして蓋を空けた今シーズン。前半戦もそろそろ終わる現時点での柳田選手の成績は以下の通りです。

打率:.3794(第1位)
本塁打:17本(第4位)
盗塁:15盗塁(第2位)

 後半戦はどうなるかはまだまだ分かりませんが、現段階において達成出来る可能性は十分にあると言える堂々たる成績です。特に打率に関しては西武の秋山翔吾選手が.3790とこちらも非常に高い成績で肉薄しており、かつてないほどハイレベルな競争が続いております。

 この秋山選手もハンカチ世代の一人で、柳田選手堂に大学卒業と共にプロ生活をスタートしています。聞くところによるとソフトバンクは2010年のドラフトの2位指名に当初は秋山選手を指名する方針だったものの、土壇場になって長打力を重視する王監督の意向を受けて柳田選手に指名を変えたそうです(秋山選手は西武から3位指名を受けた)。
 今現在、このソフトバンクが見込んだ2選手が凄まじい成績を叩き上げていることを思うにつけ、この球団のスカウトは半端じゃないと強い畏怖を覚えます。その上で柳田選手には後半戦もぜひ弾みをつけて、十数年ぶりのトリプルスリーをぜひ達成してもらいたいと陰ながら応援致します。

2015年7月4日土曜日

本日の雑感

 日本の関東地方はなんか大雨が続いているようですが、こっちではちょうど先週がそんな感じでうちの近くも一部で洪水となり、何も知らないまま自転車でそのまま突入してしまうという愚を犯してしまいました。おかげ靴はずぶぬれになるし。
 ただ今日というかこのところは打って変わってさわやかな天気が続き、7月に入ったにもかかわらずやけに空気は澄んでいて気温も低く、今日なんか半袖だと肌寒いくらいに秋のような天気でした。家でパワプロするのもあれなので自転車に乗って昼過ぎに外出しましたが、ちょうど自転車の前輪ブレーキが緩んで効きが弱くなっていたので自転車屋に持っていき、調整してもらいました。ぶっちゃけ、ブレーキレバーが引っ張る途中でハンドルに接触して止まるなど結構ヤバい状態だった。

 その自転車で外出した際でしたが、マンションの玄関口で何やら妙な鳴き声がするので音を辿ってみると、なんと小さいダンボールに生まれたばかりと思われる子猫が入っていました。状況的に捨て猫ではと思いましたがこちとら腰の落ち着かない身である故、何もできずそのまま自転車で出発し、戻ってきた際も確認しましたがやはりそのままでした。ただいったん家に帰ってから夕飯取るために外出した所、段ボールごと子猫の姿はなくなっており、誰か心優しい人に拾われていったことを密かに願っています。

 ここでまた話は飛びますが少年ジャンプで好評連載している「暗殺教室」という漫画が昨日に最新刊となる15巻が発売され、電子書籍版も同時発売だったため早速購入して読んでみました。この漫画はどういう漫画か一言でいうと「ヌルヌル」した漫画なのですが、この最新刊を読んでみたところ正直に言って話がいい意味で全く予想していないところに展開し、大いに意表を突かれ面白かったです。漫画にこれだけ意表を突かれたのはここ数年では全くなく、この漫画の作者である松井優征氏は前作の「魔人探偵脳噛ネウロ」という漫画でも優れたストーリーセンスを発揮していましたが、そのセンスは全く落ちておらず、むしろ現役の漫画家としては屈指の水準だと密かに評価しています。

 松井氏のストーリーセンスについてもう少し詳しく話すと、ストーリーの展開はもとより構成の妙が非常に光る漫画家です。今回の意表を突いた展開も伏線は張ってあったにもかかわらず読者はほとんど気づかないほど巧妙なものなのですが、こうした長期的な目線で常にストーリーを組んでいる節がこの人にはあります。
 最初の連載の「魔人探偵脳噛ネウロ」について作者自身が、「もし連載が短期で打ち切られたらこの刊に出てくるお話で終わらせる予定だった。商品として最低限成立するよう整えていた」と述べており、いつまで続くかわからない連載期間を考慮した上で話を作っていたという新人漫画家ならぬ準備をしていたようです。
 現在の連載作品の「暗殺教室」でもそれが伺えるところがあり、私の勝手な推測ですが恐らくこの連載ももし人気が出なくてすぐに打ち切られるような場合は、一学期の中間テスト(単行本2巻)の話で終了できるよう準備していた節があります。

 と、「暗殺教室」について長々語りましたがもう一つ別の漫画についても語ると、かねてから私が「読んでて一番意表を突かれる漫画家」としてこのブログでも何度か取り上げていたのは、「エルフェンリート」という漫画の作者である岡本倫氏です。岡本氏は現在、「極黒のブリュンヒルデ」という漫画を連載していて、昨年にはアニメ化もするなど人気作となっております。
 私もこの漫画を連載当時から単行本で読んでてわざわざ発売日を調べてまで買い求めるほどはまっていました。ただ、この漫画の最新巻の電子書籍版は今月の17日に発売される予定ですが、実はもう買うのをやめようと考えています。

 一体なんでこんな手の平返しをするのかというと、単純に面白くなくなったからです。10巻までは確かに先の読めない展開が多くて続きがいつも楽しみだったのですが、11巻に入ったあたりからストーリー展開に間延びすることが多く、前ほど読んでて先が気になることがなくなりました。おまけに電子書籍版は紙媒体での発売に比べ数カ月遅れて出されることもあり、もうそれだったら単行本は買わずに日本帰国時にでも漫画喫茶で一気に読んでしまおうかと決断しました。
 なおこの作者の作品で言うならば、前作の「ノノノノ」がやっぱり一番面白かったです。なんであっちが売れずにこっちが売れるんだろうか。

 最後にほんとどうでもいいことですが先日自転車で帰宅途中になぜかふと、「ドラ2アサルトバスター」っていう単語が頭をよぎりました。参戦しないのかねぇ、スパロボに。

2015年7月3日金曜日

安保関連法案の論点

 昨日の記事で私は現在国会で審議されている安保関連法案がどうしてわかりにくいのかについて、一つは大手マスコミ記者の実力のなさ、もう一つは既存法をまとめて大量に改正するという手続き上の煩雑さが原因であると述べました。
 実質的な中身については私が解説するよりも前回記事でも引用させてもらった下記の記事を読むほうがわかりやすいため、こちらでも再び紹介させていただきます。

シリーズ続・集団的自衛権 安全保障関連法案とは何か? (1) (2) (3)

 そんな具合でざっとシダ準備は済んだこともあり、今日はこの法案に対する私の意見を書いてい苦ことにします。結論から述べると私は今国会でこの法案を成立させることには反対です。

 この法案の改正内容の中で一番ネックとなる部分を上げるならば、「存立危険事態」という言葉の定義が挙がってくるのでないかと私は思います。存立危険事態というのはこの法案とともにつくられた新しい言葉で、政府の説明を私なりに解釈するならば「日本という国家の存続を脅かす、または脅かす恐れのある事態」を指しており、そのような事態に対して自衛隊を運用・派遣できるようにするのが今回の改正案のポイントです。
 ではどのような事態が「存立危険事態」になるのか。これがなかなか曖昧で、単純日本の領土が他国によって攻撃されるという事態は当然のように当てはまりますが、これ以外にも日本が生きてく上で必要なインフラが破壊、妨害される事態も当てはまると政府は説明しています。具体的に言えば現在自衛隊が派遣されて行ってホルムズ海峡の掃海作業がこのような事態で、日本にとって必需な石油を確保するためだとしてこうした派遣を特措法なしで行えるようにしたいそうです。

 このホルムズ海峡の掃海作業については何も問題ありませんが、こうしたシーレーンの確保ですら「日本の存続に関わる」と定義されるなら、その適用範囲は非常に広くなるのではというのが大方の懸念点です。具体的に言えば、「日本を守る同盟国が攻撃されたら」というケースで、米軍がどこかから攻撃を受けた場合でも自衛隊は出動できるようになりますし、政府の方針もそのようだと聞いております。
 仮に日本国内の米軍基地、または日本領海内の米艦船が攻撃を受けた場合であれば、それは日本への攻撃と受け取れ、これまでの自衛権の解釈でも米軍と一緒に攻撃してきた相手に反撃しても問題はないかと思われます。こうしたケースはある意味集団的自衛権の行使と同じですが、それと同時にどの国でも持つ自衛権の行使でもあり、特段構える必要はないでしょう。

 しかしこれが国外だったら。具体的に言えばホルムズ海峡で目の前で米軍などがどこから攻撃されたら自衛隊はどうするのか。安倍首相は答弁で、目の前で同盟国が攻撃されていても自衛隊は黙ってみているだけでいいのかと発言しており、要するに一緒になって反撃できるようにするべきだと言っています。
 確かに言わんとしていることはわかりますが、やはりちょっと極端なように覚えます。というのも日本国外でそのような行動を取った場合、反撃をきっかけに攻撃してきた相手から明確な攻撃対象とみなされ、二次大戦における同盟国の自動参戦じゃないですが本国の知らないところで戦争に巻き込まれる恐れがなくもないです。もちろん攻撃されたのが米軍ではなく直接自衛隊であれば、自衛隊は反撃するべきでしょうしそれによって戦争となったとしてもそれはしょうがありませんが、第三国が絡むのであれば話は違い、もっとこの点についてはより深く議論するべきではないかと私には思えます。

 政府もこの「存立危険事態」の曖昧さについては触れられたくないのか、私の目線からするとあまり説明従ってないように思えます。私は社会学士なので動機から行動を分析するのですが、なんで説明したがらないのかというとやはり別の意図があるように思え、はっきり言えばいざって場合にすぐ軍事行動を取れるようにしたいのが本音ではないかという気がします。この場合の軍事行動は戦争というよりは紛争レベルのものでしょうが、それにしたって説明省いたまま自衛隊をそういう風に派遣するのはよくないでしょう。

 ただこの存立危険事態とされる例の中に、これだけは優先的に実現してほしいものが一つあります。それは何かというと、海外の在留邦人保護です。
 日本は基本的に海外にいる日本人には冷たく、それがためにかつてのイラン・イラク戦争時は見殺しに近いような行為を平気で行っています。無論危険地帯だと外務省が言ってるのに事件に巻き込まれた場合は無視しててもいいですが、本人の責任なく紛争や災害に巻き込まれた場合はどうするのかについて、自衛隊を派遣して救出できるようにするというのも今回の改正案には入っています。
 この在留邦人の救出実現には私は大賛成で、むしろ今まで何故できなかったのかがかえって理解できません。この点についてのみ別枠でもいいから先に法律改正してほしいとすら思っています。

 以上が今回の改正案について私が気になった点です。端的に言えば、国外での集団的自衛権の発動は危険すぎるのではという一点につき、きちんと有権者に説明した上でより議論を重ねない限りは私は改正反対の立場を取ります。

2015年7月2日木曜日

中身の見えない安保関連法案について

<鳥取砂丘>花火残骸投棄「自分がやった」自称大学生が謝罪(毎日新聞)

 昨日私も取り上げた鳥取砂丘にロケット花火の残骸が900本も放置されていた事件ですが、犯人が自ら出頭してきて謝罪したそうです。記事によると犯人は「勝手に捨ててはいけないとは知らなかった」などとはっ倒したくなるようなことをほざいたようですが、それでもきちんと自ら名乗り出てきたのは評価でき、これを機にちゃんと常識を持つよう努力してもらいたいものです。

生活「苦しい」、過去最高62.4%=平均所得は1.5%減―厚労省調査(時事通信)

 こちらは特に大したニュースではないのですがこのニュースを読んで最初に浮かんできたこととして、「私の家計も非常に苦しい」などと、また空気を読まずに鳩山由紀夫首相が言っているような気がしました。こづかいくれる母ちゃんもいなくなったし。

 そうしたニュース雑感を経て本題ですが、今国会で一番議論となっている安保関連法案ですが、正直な気持ちを述べるとこれまでているどの報道を見てもこの法案の中身が一体何なのか、さっぱりわかりませんでした。単純に私が勉強不足なだけかもしれませんが、この法案審議を巡るニュース記事を読んでいるとなんかふわふわとした印象を覚え、恐らくというか間違いなくでしょうが記事書いてる記者連中もまともに理解している人はいないのだと思います。
 それが如実に出たのは憲法学者三人が参考人招致された時の報道で、三人とも安保関連法の改正案は憲法違反になると述べたという事実のみしかどこも報じておらず、一体どこの部分がどういう解釈と一致しないのか、そうした具体的な相違点についてまで言及した記事はついぞ見当たりませんでした。仮に自分が前の職場であんな記事書いてたら、「何が問題なのか全然分からねぇじゃねか!」と編集長に怒鳴られて、物投げられるかぶん殴られてただろうと思くらい、こういってはなんですがどれもお粗末な記事でした。

 またこの法案を巡る報道についてもう一つ述べると、どのメディアも印象論というか、書く政治家の言葉の端々を切り取ってしか報じないパターンが多いです。野党はこう批判した、安倍首相はこういったというものばかりで、肝心の法案の中身は全く見えてきません。まぁ理解してないんだからしょうがないだろうけど。
 それ以外にも一部メディアでは世論調査も実施していますが、そもそも有権者はこの法案の中身をきちんと理解しているのかというとすごく疑問です。そう思っていたらFNNが理解しているかどうかも調査しているかどうかも調査していて「集団的自衛権の行使容認を含む同法案の内容については、『よく理解している』が6.3%、『ある程度理解している』が50.0%に達した。」と書いていますが、ちょっとこれは俄かには信じがたい数値です。ちなみに各社の調査データは下記の通りで、いつも通りですが各社の傾向がよく出ています。こういう政治系の話題だと、案外信頼できるのは日経新聞だったりする。

FNN(産経新聞) 安保関連法案が必要:必要ない=49.0%:43.8%
日経新聞 安保関連法案の今国会での成立に賛成:反対=25%:57%
朝日新聞 安保関連法案の今国会での成立に賛成:反対=23%:60%

 話は戻りますがとにもかくにもこの安保関連法案は中身が全く見えてきません。メディアの報道を見ていてもわからないのは記者が理解していないせいですが、政府もあまり説明しようとしないのは詳しく説明したくないというのが本音だからのように見えます。本来ならその点をメディアがきちんとつかないといけないのですが、ただ「政府は説明不足だ」としか言わないのも聞いてて「お前もな」と言いたくなってきます。
 そんなわけでどこぞに詳しく解説してくれる人でもいないのかとネットをさまよったところ、なんといました。

シリーズ続・集団的自衛権 安全保障関連法案とは何か? (1) (2) (3)

 どういった方が書いているのかまではわかりませんが、この方の書かれている説明が一番わかりやすく私の腹の中にストンと落ちてきました。ここの説明ではこの議論の背景から改正ポイント、論点まで詳しく書いてくれているので私の様にまだ詳しく理解してない方には本当にお勧めです。
 しかもここの説明では「何故理解できないのか」という理由についても説明されています。その解説によるとこの安保関連法案では、以下の計十本の重要な法律をまとめて改正しようとしているためややこしくなっているそうです。

<安保関連法案に影響を受ける法律>
・自衛隊法
・PKO協力法
・周辺事態法
・船舶検査活動法
・特定公共施設利用法
・国家安全保障会議設置法
・武力攻撃事態法
・米軍行動関連措置法
・海上輸送規制法
・捕虜取扱い法

 どれもなかなか重要な法律ばかりなだけに上記の解説者は、まとめて改正審議するのではなく一本一本別々に審議するべきだと述べていますが、私も全く以って同感です。まぁ敢えてわかり辛くしてなんとなく通させるというのが安倍政権の狙いだということはわかってますが。

 以上までが安保関連法案の中身が見えない理由とその背景ですが、今日はもういっぱいいっぱいなのでまた明日にでもより細かい論点と私の立場を紹介します。
 最後にこの法案は中国でも注目されているというニュースをひとつ紹介しておきます。

中国国営放送にガンダム出現、自衛隊を紹介するVTRでナゼ?(TBS)

 なんでもこの関連法案を特集した番組の最中に何故だかガンダムが一瞬映り、「日本は既にモビルスーツを量産しているのか」などと中国のネットユーザーを大いに笑わせたそうです。ただ放映日が違うのでこの番組ではないのですが、昨日私がラーメン屋で飯食ってる最中にテレビ見ていたらその時もこの安保関連法案に関する特集番組が放送されてました。
 下手すれば日本以上に中国の方がこの議論に注目しているのかもしれませんが、昨日見た特集でも何故だか米軍の兵器がやたら映ってて、映像編集適当だなと思いました。更に言えば、どうせ自衛隊を映そうってんなら、「日本は芸能人ですら特殊部隊の訓練を受けている」と紹介して下記の動画を流すべきでしょう。多分これ見たら中国人も、「日本はやばい」ってことがよくわかるはずです。


2015年7月1日水曜日

このブログに関してよく聞かれる質問

<鳥取砂丘>ロケット花火残骸900本 「不法投棄」で捜査(毎日新聞)

 最初にまた本題とは関係ありませんが、自分の心の故郷である鳥取県の鳥取砂丘で大量のロケット花火の残骸が放置されていたそうです。砂丘事務所の方はこのマナー違反に怒っているそうですが、鳥取を愛する自分も怒っています(# ゚Д゚)
 といいつつ、実は鳥取砂丘にはまだ一度も行ったことがありません。鬼太郎ロードはもちろんいったことあるけど。

 そんなわけで本題に入りますが、今日はこのブログに関してよく聞かれる質問とその回答をいくつかまとめて書いておきます。定期的に同じ内容をアップしていますが、定期的に回答する必要あるかなぁとこの頃よく思うので。

Q1、なんでこんなに更新が多い、ネタ切れしないのか?
A1、むしろ抱えてるネタ多くて書き切れていない
 一番に来る質問としては何を差し置いてもこれで、一体なんでほぼ毎日ありとあらゆるディープなネタを書いているにもかかわらずネタ切れしないのかですが、むしろ私の場合だともっと書きたい話題がたくさんあるにもかかわらず書き切れていないのが現状です。創業家列伝もこのところ放置気味だし。
 真面目に回答すると、自分の場合は興味の対象とする情報の幅が極端に広く、また好奇心が強いこともあってやたらと知識量が豊富になりました。突き詰めれば情報というのは興味を持つか否かに左右されるところがあるので、その点では自分は感覚的に恵まれたと考えています。

Q2、更新し続けることが嫌にならないか?何故継続できるのか?
A2、文章書くことに全くストレスは感じない
 自分に影響されてブログを始めた友人は何人かいますがどの友人もある程度経つと、「更新しなきゃと思うとすごくプレッシャーに感じる」と同じことを話し出します。まだ頑張って継続しているのは「ドラゴンブログ」の後輩くらいかな。
 自分の場合は文章を書くことに関しては昔から相当訓練はしていたこともあって、基本的に書いててストレスを感じることは一切ありません。それどころかガス抜きになっているくらいで、何も書かなくなったら病気になるでしょう。なので更新の頻度に関してはそれほど気にならないというか、むしろもっと増やした方が良いかなと思う事すらあります。

Q3、何故中国にいるのか
A2、色んな意味で日本にいられないから
 どっちかっていうと何故中国に興味を持ったのかと聞かれることが多いですが、これは単純に三国志が好きだっただけでそれ以上でもそれ以下でもありません。では何故中国で働き続けようとするのかはやや複雑で、一言で言えば日本だと自分のようなタイプは生き辛いということに尽きます。言い方変えれば何も中国でなくてもアメリカとかほかの国でもよかったかもしれず、とにもかくにも日本以外でなければならなかったとしか言いようがありません。

Q4、何が専門なの?
A4、大学では社会学を専攻。でも個人的には国際政治が一番好き
 社会学自体が専門があってないような学問でありますが、やはり一番得意な領域だと言えるのは国際政治学で、適当な内容で良ければそこそこ語れる自信があります。ただそれ以上に強力無比なのは歴史に対する知識で、これに関しては日本史も中国史も西欧史もカバーしているため即興で記事書くくらいならお手の物です。

Q5、好きな食べ物は
A5、せんべい(厚焼き)
 次点でカレーライス。カレーなら一週間連続で食べても苦にならない。

Q6、もしかして右翼?
A6、ひょっとすると極左
 このブログの言動が過激なせいか右翼の活動家とよく勘違いされることがありますが、実際の政治思想はどっちかっていうと左翼的というか平等主義傾向が強く、しかもやたらと過激だから極左なのかなぁと時たま思います。実際に鳥取出身の後輩に、「花園さんは全共闘の時代にいればヒーローでしたよ」と、聞いてもうれしくない誉められ方されたし。

Q7、休日は何をしているの?
A7、自転車かゲームかデータ作り
 書いてて我ながら情けなくなりますが本この三つのうちのどれかです。データは海外拠点だったりマージン率だったりその時々の興味によって、あと自転車とゲームはそのまんまです。自転車に関しては日本人のサイクリングサークルに入ってて隔週で70km程度走ったりしますが、晴れていたら通勤に毎日片道30分程度乗っています。