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2011年10月15日土曜日

香港で気になる点

 香港に来てからそれなりの日数が経ちましたが、このところ街中を歩いていて気になる点が一つあります。その点というのも、非常に高齢者が多いということです。

 香港の話をする前にまず北京や上海といった中国本土の説明をしますが、この二都市ははっきり言って非常に若者が多い都市。中国は一人当たりGDPがまだ他の先進国の水準にまで達していないながらもなかなか平均寿命の高い国でもちろん老人も見かけますが、それにしたって繁華街を眺めていると日本の主要都市と比べて非常に多くの若者がたむろし活況を呈しております。
 それに対し香港ですが、大抵どこ行っても街中を歩いているのは中年以上の人ばかり、また60歳以上の高齢者の姿も非常によく目立ちます。逆に十代や二十代くらいの若者の姿はもちろん存在するものの、あくまで私の実感ですが歩行者より小売店で働いている姿の方が多いんじゃないかという気すらします。

 そこで早速、明治大学が便利なものを作ってくれていたのでこのサイトで調べてみましたが、2010年における65歳以上の高齢者の人口割合は日本が22.7%で世界1位であるのに対し、香港は12.7%で44位と比較的高い数字ながらも思ったより差がありました。どうも私の実感とずれたデータではありますがこのずれの理由に敢えて考察すると、日本の高齢者は地方に多い存在するため東京や大阪といった主要都市では平均値より若者の割合が多くなる傾向があるのに対し、香港の場合は狭い土地なだけに実数地が直接街中に出ている可能性があります。少なくとも私の感覚では東京の姿以上に香港は年寄りの数が多いように見えます。

 ちょっと話が変わりますが以前に日本のテレビか何かであった気功整体師のインタビューにて、気功を行う上で若いエネルギーというのは非常に重要なため、その先生は週に数回必ず渋谷など若者が集まる場所で散歩すると語っていました。この話が本当かどうかまでは科学的にどうこう言いませんが、実感としては私もその通りだという意見を持っています。
 やはり上海の街中を歩いていて日本と違うと感じるのは若者が多い点と、街全体がどこか明るいというところです。無論景気状態が違うというのもありますが日本にいたころは何か目には見えない圧迫感というか倦怠感が常に付きまといましたが、上海での生活ではそういったものはあまり感じられません。

 昔に誰かが言っていましたが、金銭的に苦しいからと言って必ずしも気分を暗くする必要があるわけでもないにも関わらず、何故だか日本は全体的に非常に後ろ向きになっているという話がありました。このブログでも何度も書いていますが一般的な中国の若者の収入は日本の物価格差を考慮しても低水準なままですが、それでもその表情は日本の若者と比べて非常に明るさが感じられます。
 ただ今回香港に来てみて、そうした表情の明るさが香港の若者にはないのではというように思いました。それでも日本の若者に比べればまだどことなく楽しそうではあるものの、なにかどこかで深く考えているような、何も悩むことなくて楽しそうな上海の若者と比べると明らかな違いを感じます。

 もっともこんなことを言いながらですが、周りからは私の表情が明らかに最も暗そうな感じだとよく言われ、「てめぇの辛気臭い表情が嫌いなんだよ」とこれまでに実際に何度も罵倒されたことがあります。その一方で親しい友人らからはごくたまに、「自分の周りで一番学生っぽさが抜けていない、理想を捨ててない顔してるね」と言われることがあります。この辺については機会も機会なのでまた次回あたりにでも書こうと思いますが、社会的な空気はやっぱり明るいに越したことはなく、なんか香港は歩いてて妙に疲れるからまた猫カフェにでも行こうかなと思案中です。

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