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2010年1月25日月曜日

上海旅行記

 前回の記事の予告通り、金曜夜から出発していた上海旅行から本日帰ってきました。具体的な旅行スケジュールを書くと以下の通りです。

金曜夜:日本から上海へ。夜十時過ぎについて予約していたホテルに着いたのは十二時を過ぎていた。
土曜:友人の上海人と朝早くに合流し、上海中心部をこれでもかといわんばかりにくまなく回る。
日曜:上海人家族とともに郊外へ観光。その後また中心部に戻り観光。
月曜朝:朝九時の飛行機に乗って日本へ帰国。

 一見すると駆け足なスケジュールに見えますが、土日は全日自由に使えたということもあって日程的には随分と楽な旅行でした。

 さてそういったことは置いといて本題ですが、今回の上海旅行は友人を尋ねるという目的のほかに「万博直前の上海はどんな具合なのか」ということを確かめる旅でした。結論から言うと万博直前だからといってオリンピック前の北京ほど浮き足立った雰囲気はなく、むしろ上海がどれだけ中国の中でも特別な町なのかということを強く思い知らされました。

 具体的に何が特別なのかというと、一言で言うならば中国の臭いがしないって点です。あくまで私の印象ですが中国というのは基本的にどこにいっても独特の臭いがしている国で、香辛料の臭いだとかほこりの臭い、他には排気ガスの臭いなど日本などと比べるとそういったものがはっきりしている国だという風に私はこれまで訪れた中国の都市に感じていました。それが今回行った上海となると街全体がほぼ無臭で、おまけに建物から街を歩いている人の格好までほとんど日本人と区別がつきませんでした。

 特に友人である上海人と北京にいたことのある私とのギャップは大きく、上海人は私の予約しているホテルは上海駅の近くにあって浮浪者が多く、治安がよくないために可能ならば変更するべきだとあらかじめ教えてくれていたのですが、いざ実際に着いてみるとそのような浮浪者は少なく、道端で寝っ転がっている人も数人程度で、中国なのにどうしてこんなに浮浪者が少ないのだろうかと思わず私は考えてしまいました。
 こう書くと身も蓋もないような言い方をしているように思われるかもしれませんが、自分がいた頃の北京ではそこらかしこに浮浪者が転がっていて、身なりも他の人と比べて明らかに異彩を放つ、いわゆる地方出身の出稼ぎ農民とすぐわかる人がたくさんいたのですが、上海にも全くいないというわけではなかったのですがそれでもその人数は北京と比べると随分と微々たるもののように感じました。

 また前述の臭いについても、建設現場近くの通りを歩いている際に友人は巻き上がるほこりの臭いに口を押さえて、万博前ということでこういったほこりが多くなったと話していたのですが、一緒にいる私は北京にいた頃にいつも嗅いでいた臭いということでむしろ懐かしさというか、こういう臭いを嗅がないと中国に来たって感じがしないとテンションが上がっていました。
 見方によれば私がいた頃の北京がちょっと特別な時期だったと見ることも出来るのですが、ほかにも行ったことのある大連や瀋陽、南京と比べても上海は傍目には随分と裕福な都市に見えました。

 万博関係については建設現場を見に行っても仕方がないということで敢えて行きませんでした、今まで私も知らなかったのですが、上海万博のマスコットキャラのポスターやぬいぐるみは数多く見かけました。

2010上海万博公式マスコット「海宝」特集ページ

 そのマスコットというのは上記ページの青色したキャラで、名前は「海宝」とかいて「ハイパオ」と言います。あまり日本では今まで報道されていないように見えますが、現地では結構浸透していてイミテーションを含めて様々なグッズがあちこちで売られていました。

 会場予定地から程近い浦東地区には上海人に案内されて足を運びましたが、そこはビジネス街となっている一方で日本の六本木ヒルズよろしく高級住宅街も数多く作られており、住宅街の方にまで来ると中国独特の喧騒はどこ言ったのかと思うくらい急激に静かとなり、二人で夜遅くに道に迷った際はちょっと恐かったくらいでした。
 なおその上海人によると彼が上海でランドマークと目している建物は日本の森ビルが建てたビジネスビルで、周辺で一番高いだけでなく意匠が凝られており確かに一目置くビルでした。

 ちょっとここで補足を入れておきますが、この上海の浦東地区というのは元々は上海の田園地帯で、ほんのちょっと前までは水田の広がっているのどかな地域だったようです。それが経済開発特区に指定されてからは開発ラッシュの波を受け、私の友人の上海人家族も元々はその浦東地区内のアパートに住んでいたのですが立ち退きを受けて(お金はちゃんと払ってもらったそうだが)現在の住所に移ったそうなのですが、かつて彼らが住んでいた場所には現在高いビルが建っており、その土地の地価はもはや手の出せないほどまで高騰しているそうです。
 この上海の地価については上海人との絡みで面白い話もあったのでまた明日にでも紹介しますが、前もって言っておくと日本人の私からしてもその高騰ぶりは目を見張るもので、中国の不動産市場の恐ろしさというか需要の高さを見せ付けられた旅でした。

 最後にこの旅行中に見た、ちょっと面白かったものをいくつか紹介しておきます。

1、三菱ギャラン(8代目)
 多分私が一番こだわりを持っている車種。向こうで日本の中古車が出回ること自体少ないのに、どうしてこの車が走っていたのか、見た時は一瞬あっけに取られてしまいました。

2、道端で大泣きしている女の子
 私と上海人が夕方に繁華街を歩いていると、携帯を持った女の子が一人で大泣きしている現場を通りかかりました。

私「なんだろあの子、道に迷ったのかな?(゚Д゚;)」
上海人「道に迷ってあんなに泣かないよ。多分彼氏に振られたんだろね(´Д` )」

 我ながら、頓珍漢な当て推量をしていました。

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