2009年9月30日水曜日

東海村臨界事故について

 わざわざ私が書くまでもないのですがせっかくの機会ですし、あまり事実関係を知らない方もおられるかもしれないので念のために書いておくことにします。

東海村JCO臨界事故(ウィキペディア)

 十年前の今日九月三十日、茨城県の東海村にて核原料のウラン濃縮作業中に放射性物質であるウラン溶液に臨界反応が起こり、世界でも稀に見る形の原子力事故が日本で起こりました。この事件は原子力発電の原料となる濃縮ウラン溶液を製造していた私企業のJCOが呆れるまでに杜撰な管理をしていたことにより起こり、最終的に東海村の発生現場付近で大きな汚染こそ起こらなかったものの、事故発生時に現場で作業していた三人の作業員が被爆し、うち二人の方が亡くなられました。

 この事故については他のサイトでも詳しく解説されているので、もしあまりこの事故について詳細をまだ知らないという方は是非ご自分で調べてみてください。特に私が一番知ってもらいたいのは、亡くなられた二人の被爆者のその後の治療過程です。

東海村で起こった事故は今考えても恐ろしい(Power2ch)

 事故の内容についてそこそこ詳しく議論が行われているのは上記のサイトですが、真面目な話、サイト内に非常に生々しい画像も掲載されているので心臓の弱い方や免疫のない方は見ない方がよいです。
 簡単にその被爆者の方の経過について説明させていただくと、事故発生当時でこそまだ自分で会話できるなど医師も拍子抜けするほどだったのですが、その後徐々に体中の機能が低下していき、二名とも事故発生後一年を待たずに亡くなられてしまいました。またこの過程で医師や看護婦は、激痛に苦しみつつも周囲の医療機器によって生きながらえさせられている患者に対し果たして治療を続けるべきなのかどうか、自分たちの治療行為は正しいのかと何度も自問したそうです。言うなれば、安楽死をさせるべきだったのかという問いをしているのですが、正直な思いを言えば、私はこのケースにおいては安楽死を早くに認めるべきだったのではないかと思わずにはいられません。もっとも、もし自分が治療担当者であれば決断は出来なかったでしょうが。

 原子力発電、核兵器を考える上で、この東海村の事故は最低限持たねばならない知識だと私は考えております。

4 件のコメント:

  1.  東海村の事件、知りませんでしたね・・・。知ってるのは名前くらいでした。星野が胴上げさせれたときにそんなことが起こっていたんですね・・・。

     リンクにあるページ行ってみました。全部読みました。途中で写真とか、衝撃的な事実が多くて読みたくなくなったけど、目が離せませんでした。 正直、原発の存在に恐怖しました。チェルノブイリで燻るプルトニウムの半減期が2万4000年と気が遠くなる年数なのに対して、それを保管する石棺の耐久年数はほんの30年と場当たり的な対応にもほどがありますね。 日本でも同様なことが言えると思います。 原発はいろいろな問題を抱えていますね。 しかし、それを使わないと成り立たない私達には必要なものなわけで、廃止するわけにはいかないし・・・。難しいですね。

     相変わらず花園さんは、貴重なものを扱っていますね。読みがいがあります。

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  2.  自分も、ちょっと前までこの東海村の事件についてほとんど知りませんでした。また被爆者がその後どのようになるのか、そして原子力というものが如何に杜撰に管理されているのかを知って愕然としました。

     とはいえ、日本はもう原子力抜きには考えられないほど依存しており、この点をどうするかかが自分たち世代の役割なのかと思います。

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  3. こんにちは、またまたお邪魔します。
    ご紹介のページを非常に興味深く拝見してきました。個人的な感想としてはこれは推進派も反対派も知っておかねばならない事実だと思います。
    ともかくリスクとそれに見合う対価として議論すべき内容ですね。
    こういったリスクがあまり議論されずに電力に頼り過ぎている現代が異常なのかも知れないですね。

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  4.  namisenさん、コメントありがとうございます。
     私としてもこの東海村臨海事故の事実を見るにつけ非常に自身の概念がぐらつきます。現状のエネルギー事情、環境問題の観点からでは原発に頼らざるを得ないのに、その原発は一回のミスで恐ろしい事態を引き起こすものだと考えると、味方だと思って敵を引き入れているのではないかと思うことがあります。最低限、今の我々ができることは、こうした知識を自分より年下の世代に伝える事だと考え、こうして私も記事にまとめました。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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