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2009年7月13日月曜日

東京都議選の自公敗北と解散日決定について

 既に報道でもご存知でしょうが、昨日に行われた東京都議選でこれまで与党であった自公は大幅に議席を減らす歴史的な大敗を喫したのに対し、このところの各地方選にて連勝を重ねている民主党は大きく躍進して大勝を収める事となりました。今回の敗戦を受けて麻生首相はようやく来週解散、8/30に選挙を行うことを公にも発表しました。
 まずは長々粘った麻生首相をようやく民主党が解散に追い込んだと言えるのがこの都議選の結末でしょう。もっとも麻生首相は報道によると当初は明日にでも解散を行おうとしたところを周りに引き止められて7/21にしたと言われていますから、これが事実だとしたら最後の最後までみっともない上に、こんな具合だったら又翻心するのではないかと心配させられます。

 ただ今回大勝した民主党も素直に喜ぶべきではないでしょう。と言うのも今回の東京都議選の最大の功労者は私のにらむところ橋下大阪府知事で、次点が東国原宮崎県知事だからです。このところの他の地方選挙に洩れず今回の都議選もそれまで50%台だった投票率が60%に跳ね上がり、こうしたことが投票率が低ければ低いほど有利になる公明党及び協力している自民党の選挙活動に大きな打撃を与えたことに間違いはなく、そのように地方選挙の投票率が何故上がったのかというと橋下府知事のように全国メディアにて強く訴えかける地方首長が出てきたことによるものと考えると決して民主党の力だけで勝ったわけでない選挙だったと私は考えています。
 次点の功労者に東国原知事を持ってきたのは彼も地方選挙の重要性を強く国民に認識させたという点もさることながら、国政転身について最後の最後までもめたことによってマイナスイメージを自民になすりつけた点を評価してです。今日の報道によると、結局転身は止めたそうですけど。

 逆に自民党の視点から言えば、まんまと民主党の土俵に乗ったことが最大の敗因でしょう。今回の都議選は石原都政に対していろいろと争点があり、ここでいくつか上げるのなら新銀行東京の再建問題に始まり東京五輪の招致問題、そしてそのための築地移転問題などいろいろと政策で争う面があったにもかかわらず、生憎メディアを見ている限りではそうしたことはあまり触れられずに自民か民主か、どっちの政党を選ぶのだとことばかり候補者たちも主張していたように思えます。
 はっきり言って政党で選ぶとしたら麻生首相の半端無い失態のせいで勝てるわけが無いのに、かえって鳩山由紀夫民主党代表の個人献金問題を強く突こうとして政党論争に乗って有権者の票をどんどん手放していったのではないかと言うのが私の分析です。この辺が今の自民党の弱さなんだなぁと、改めて納得できるのですが。

 そして今日、麻生首相はようやく解散日を公に発表しました。しかしこのタイミングもはっきり言って最悪以外の何者でもありません。それこそ小沢元民主党代表の西松事件で揺れた四月頃に行っていれば全然今と状況が違った上に、大敗戦を喫した昨日の今日ではいかにも追い込まれた感がしてなりません。仮に昨日の都議選前に結果に関わらず来週に解散するとでも言っておけばまだ格好がついたものの、誰もそのように助言をする人間はいなかったのかとすら思います。

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