ページ

2009年2月2日月曜日

相撲界の大麻問題について

北の湖親方「若麒麟は陽性の報告だった」(日刊スポーツ)

 いきなりリンク貼りですが、記事の中には衝撃の事実が書かれています。
 既に報道の通りに、残念なことに私も愛する相撲の世界にてまたも大麻吸引を行った力士が現れてしまいました。去年に露鵬や白露山、若之鵬といった名だたる外国人幕内力士が逮捕される事態が起こっておきながらも、今回の事件を起こした若麒麟には怒りを通り越して呆れてしまいます。

 今回、若麒麟は大麻は逮捕の前日に始めて吸引したと警察に漏らしているそうですが、現時点で私はこの供述は非常に怪しいとにらんでいます。そう思うのもこれはもうテレビでも報道されていますが、若之鵬が逮捕されたことにより去年に抜き打ちの検査が実施され、その結果として露鵬、白露山の二人も吸引の事実が発覚したのですがその当時より主に週刊誌などで、「日本人力士でも一人、結果が怪しい人物がいたにもかかわらず外国人の二力士だけが精密検査を受けさせられた挙句に追放されることとなった」と報じられていました。

 もちろん私も当時は週刊誌の書くことだからと、露鵬と白露山への厳しい処置に同情しつつもそれはないだろうと思っていましたが、今回の若麒麟の逮捕を受けての報道ではどうもそれが事実だったらしく、テレビや新聞の報道では簡易検査キットの結果は一回目、二回目は判別しづらいグレーで三回目で陰性だった相撲協会が発表していると報じられていますが、最初にリンクを貼った日刊スポーツの記事で北の湖元理事長が言うには、どうも一回目、二回目の結果はグレーではなく明らかに陽性だったと述べているようです。
 実際に当時の報道を思い起こしても、この簡易麻薬検査キットというのは名前こそ簡易とつきますが検査の精度は相当高いものだと言われており、第一そんなキットで「グレー」という中途半端な結果が出るものか非常に疑問です。もったいぶらずに私の考えを言いますが、現相撲協会は若麒麟が抜き打ち検査で明らかに陽性だとわかっていたにもかかわらず、日本人力士であったために敢えて名前を伏せられ、言うなれば協会にかばわれたのではないかという疑念を持っています。

 恐らく相撲協会としては身の潔白を明かすために抜き打ち検査をしたものの、なんとその検査で三人も陽性反応者が出てしまいこれではかえって信用を落とすと考え、いっそ大麻の使用は力士ではなく外国人だったためという風に論点を摩り替えようと、若麒麟のことは伏せられて露鵬と白露山だけが標的にしようとしたのではないかと思います。もちろんこんなの私の一予想ですが、もし事実がこの通りであるのならばこれは相撲協会による明らかな外国人差別において他ならず、いくら相撲ファンの私としてもこの処置には納得いきません。

 もちろん大麻を吸っていた露鵬と白露山はその責めを受けざるを得ないことに違いはないのですが、大麻事件は今回が相撲界で始めての事例でもあったことだし、私は若之鵬を含めて謹慎二場所程度で再起のチャンスを与えてやるべきだと思っていました。その後若之鵬は週刊現代の口車に乗って偽の八百長証言をしてしまったのでもうしょうがないのはわかりますが、今日の若麒麟の処分が一番重い除名ではなく解雇とした理由として「25歳の若者にチャンスをあげるべきだ」という言い訳をするくらいなら、先の露鵬と白露山はどうなるのだと、しかも若麒麟はあれだけの大騒動の後にもかかわらず今回も大麻を使用したというのだからなおさらです。

 詳細は今後の報道を待たねばいけませんが、場合によっては日本の相撲協会は全国民から信用をなくすことになると私は思います。本来、今回の審議機会では朝青龍のガッツポーズ問題が議論される予定だったと言われますがもはや横綱の品格以上に相撲協会の品格の方が明らかに問題で、もし私の予想したとおりの若麒麟への特別扱いが行われていたというのなら、それはもう相撲ファンとしてではなく一人間として許しがたい暴挙だと怒りを抑えることが出来ません。
 ついでに書くと、あれだけ場所前にたたかれておきながら優勝したんだから今回くらいは朝青龍のガッツポーズはいいんじゃないかと、一応口頭でもう駄目だぞと言うくらいで良いと私は思っています。

5 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

確かに日本人力士を特別扱いするのは許しがたいことですね。

しかし、日本という国は異常ですな。大麻吸ったくらいで人生終了とはね。

匿名 さんのコメント...

 ロックマンさんの言うとおりですよね。大麻かどうかはわからないけど、アメリカでも麻薬を一回吸う人は、全体の8割近いなんて聞いたことあります。ほとんどの人が学生時代でやめているみたいですけど。日本はちょっと厳しすぎますよね。厳しくすればいいというわけでもないと思います。最近では、日本でも増えてきてますしね。

 隠蔽したことがいけないんですよね。はじめっからはっきりと「陽性でした。すみませんでした。」って言えればこんなに大げさなことにはならなかったと思います。

 朝青龍の件では、それはキャラクターということで認識すればいいんですよね。「今までにないひょうきんな横綱、でも実力は歴代屈指」みたいに認識すればいいと思います。 
 思うのは、伝統のある文化であればあるほど変に昔からの風習や、習慣を大事にしすぎて不自由にしている感じがしてならないんですよね。今は、昔と違って外国人力士がいるし。時代は変わっていくのに、認識は変わらない。そこで、ねじれが生じてしまうのは当たり前といえば当たり前ですよね。そう考えたら、大麻騒動だっておきやすくなるのは当然ですよね。

 

花園祐 さんのコメント...

 大麻自体は確かに問題ではありますが、皆さんの言われる通りに日本だと発覚後の社会復帰が厳しすぎますね。アメリカなんて吸っても大統領になれるのに。
 まぁあえて穿った見方をすると、去年に相撲界に限らず散々大麻が問題として槍玉に挙げられた背景があるから、露鵬らも厳しく罰せられたのでしょう。

 社会復帰とくれば大分前にやっていたNHKドラマの「繋がれた明日」を思い出しました。内容は少年院を出た主人公の社会復帰の難しさを描いた内容でしたが、北京で見ていてなかなか考えさせられましたね。

匿名 さんのコメント...

そもそも大麻を吸うことが問題でなく、大麻を吸う動機が問題であるのだと思います。

末期がんで希望が見えない、仕事で欝になっている人がドラッグに手を出した場合はどうでしょうか。大麻や他のドラッグが違法だとするなら、それ以外の方法でメンタル面でのサポートを国が援助するのが筋だと思いますがね。
しかしメディアの報道や国の見解は「違法薬物を使用したものは罰を受けるべきだ」というものしかみられません。

まぁ大麻ですし、この力士は軽い気持ちで吸ったんだと思いますが、もしもスポーツを続ける上でなんらかの精神的負担があったのだとすれば、この大麻吸引の動機を解決するべきです。そういう見方が何一つないのはおかしい。

田代まさしだって、覚せい剤を使用”した”ことばかり批判されて、彼の精神的なサポートを訴える声はほとんどなかったように思います。

匿名 さんのコメント...

 確かに、どうしようもない不安から開放されたいがために、薬物に手を出す人もいるでしょうね。僕はそれでも、薬物に手を出すことは手段として良くないと思いますが、そういう人たちを激しくバッシングする人たちは最低ランクの人間だと思います。

 現在は、有名人が薬物を吸ったらマスコミの格好の餌食になってしまいますよね。また、そういうスキャンダルを国民が望んでいる。そして、そういう報道をされた有名人はさらに追い込まれて吸ってしまうことだってあるでしょうね。最低の悪循環ですよね。

 そういう状況を打破するためにも、サポートをするという意見を取り上げなければいけないでしょうね。番組とかでも深夜にちょろちょろやるだけじゃなくて、大々的に特集としてやるぐらいの勢いがはじめは必要でしょうね。