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2008年8月27日水曜日

ロシアの軍事行動について

 すでにあちこちで報道されていますが、ロシア軍がグルジアの南オセチア州という、ロシア系住民がたくさん住む地域に新興し、当地域の分離独立を支持すると発表しました。これに対してアメリカは文字通りロシア軍と対峙する形でロシアのこの行動を非難し続けています。

 今回、私がこの軍事行動に対して思ったのは、プーチン政権から現メドベージェフ大統領に政権が移行されても、プーチン政権同様に対外的に強圧的な政策が継続されることが証明されたということと、タイミングについてやや思うところがありました。
 というのも、ロシア側はこれまでアメリカのMD、対ミサイル兵器の東欧諸国への配置などに対して抗議を行っていたものの実際の軍事行動には移しませんでしたが、ちゃっちゃと書いちゃうと来年のアメリカ大統領選がいよいよ白熱してきたこの段階に至り、アメリカは強い行動が取れないと踏んでわざわざ北京五輪の開会式に合わせて行動を起こしたのだと思います。

 さらに言うと、今ももめている北朝鮮の核放棄の問題でも、なんとしても退任前に外交で成果を作っておきたいブッシュ政権が北朝鮮に対して大甘な対応を取ったことも、このロシアの決断を促したのだと思います。
 今日のニュースでフランスの外相が、今後ロシアはさらにクリミア半島にまで進行して来るだろうと発言しましたが、実際の軍事行動とまで行かなくとも、何かしら手段はとってくると私も感じます。もひとつおまけに書いておくと、昔は異常なほどに仲が悪かった中国とこのところは懸案だった国境線が画定し、後顧の憂いがなくなったのも大きいかもしれません。

 実は一回やろうと思ってあきらめたのですが、この東欧から地中海に至るまでは宗教から民族が複雑に入り組んだモザイク状の地域であります。それこそ、共産主義という錦の御旗の元ですべての垣根を取っ払っていた時代(ソ連の二代目権力者のスターリンは今回の舞台のグルジア出身)が終わった現在では、こうした問題が吹き出るというのも自明でしょう。

 多分今週土曜からまた連載を始めると思いますが、このところ国家の概念についていろいろ思うところがあります。国家を構成するものは、

1、民族 2、宗教 3、文化 4、人種 5、特権階級

 これらの中の一体なんなのか。それとも、これ以外の何かがあるのか。こういった、国家についての連載を調子がよければまた始めます。

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